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松田華音ピアノ・リサイタル

2020年7月9日(木) 19:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール 松田華音ピアノ・リサイタル

ピアノ・ソナタ 第23番 「熱情」ヘ短調 作品57/ベートーヴェン
 第1楽章:アレグロ・アッサイ
 第2楽章:アンダンテ・コン・モート
 第3楽章:アレグロ・マ。ノン・トロッポープレスト
バラード第1番 ト短調 作品23/ショパン
バラード第2番 ヘ長調 作品38/ 〃
バラード第3番 変イ長調 作品47/ 〃
18の小品 作品72より/チャイコフスキー
 1.即興曲
 8.対話 
 11.きらめくワルツ
 16. 5拍子のワルツ
楽興の時 作品16/ラフマニノフ
 第1番:アンダンティーノ
 第2番:アレグレット
 第3番:アンダンテ・カンタービレ
 第4番:プレスト
 第5番:アダージョ・ソステヌート
 第6番:マエストーソ

松田華音(Pf)

一旦帰宅し、少し休憩して、夕食を済ませ、りゅーとぴあへ。開演30分前に到着。
感想は「澄み渡る燦めきと確固とした技の冴えを十二分に楽しむ」です。
まずはベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ 第23番『熱情』」。闇の中へ一歩踏み出し、纏(まと)わり付く苦悩を振り払って、力強く前進し、時として明滅する灯りを友として、与えられた使命を全(まっと)うするために、燃え上がる鉄の意志を貫いて、運命に立ち向かう第1楽章。安堵の色を浮かべ、強さに裏打ちされた優しさを垣間見せて、一つ一つ艶消しの輝きを積み上げ、幾つもの光の粒子を、細やかに拡散する第2楽章。すっくと立ち上がり、一目散に駆け出して、重く暗い影を纏(まと)い、襲い来る苦難と闘って、降り掛かる悲劇と対峙し、低く身構えて、組(く)んず解(ほぐ)れつ格闘し、降りしきる雨の中を、光差す未来へと、懸命に走り出す第3楽章。凛とした表情で、立ちはだかる急峻な岩場を物ともせず、確固とした足取りで、輝ける頂きへと、見事登攀(とうはん)しました。
続いてショパンの「バラード」が3曲。
光の粒が降り注ぎ、愁いの眼差しで哀しみを認(したた)め、浪漫の薫りを匂い立たせて、優しくも激しく躍動し、穏やかに虹の七色で彩り、悲しげに俯(うつむ)いて、細やかに刻む第1番。
抑えめに喜びを解放し、感情の起伏を穏やかに揺らして、幾重にも押し寄せる波濤を遠くに眺め、心穏やかに前向きに立ち上がり、湧き出でる泉を十二分に飲み干す第2番。
和らぎを持って踊り、明るい明日へと向かって、坂道を駆け上がり、軽やかに舞い、柔らかく弾(はず)んで、燦めきを細やかに千切り、八方へと撒き散らす第3番。
翳りと輝きを綯(な)い交ぜにして、洗練と情熱を混ぜ合わせ、爽やかで濃厚に心の内を語りました。
休憩を挟んで後半はチャイコフスキーの「18の小品 」より4曲。
明るく弾(はじ)ける破片が飛び散って、さらさらと流れる潺(せせらぎ)が寄り添い、光の滴(しずく)が舞い踊って、翳りを纏(まと)い、足早に駆け抜ける「即興曲」。
まろやかに刻み、柔らかな影が揺れ、麓から山頂まで一気に駆け上がり、重くのし掛かる寒さと優しく伴走する温もりを穏やかに飼い慣らす「対話」。
喜びを全開にして、溌剌と跳ね回り、歯切れ良く会話して、細やかに心を砕く「きらめくワルツ」。
可愛い笑顔で微笑み、抑えめの切なさをそっと隠して、大袈裟にはしゃぎ、耀きを照り返して、不器用に円舞する「5拍子のワルツ」。
さらりと一筆書きで、北国の暮らしを切り取りました。
プログラム最後はラフマニノフの「楽興の時」。
水に映る青く澄んだ光彩を連ねて、柔らかに優しく飾り、焦げ目のある甘さを味わって、涼やかに香るアンダンティーノ。
水面(みなも)に広がる波紋が揺らめき、重さに耐えかねた水滴が砕け散って、細やかに上下する波濤を描き出すアレグレット。
ゆっくりとした足取りで悲しみを癒し、ずっしりと刻まれた轍(わだち)が長く続いて、水底(みなぞこ)へ沈む船艇を顧(かえり)みるアンダンテ・カンタービレ。
足早に駆け出し、打ち寄せる波を蹴散らして、水飛沫を飛ばし、哀しみを覆い隠して、暗く重い曇天の下、のし掛かる苦難を懸命に持ち堪(こた)えるプレスト。
冬の日の午後の陽射しを受け、降る雪に心を動かし、高まる熱情を曝(さら)け出して、硝子窓を揺らすアダージョ・ソステヌート。
大量の銃弾を打ち込み、陰翳を刻み込んで、冷気を呼び込み、明るさを封印して、水泡を閉じ込めるマエストーソ。
憂愁の時をきざみ、仄暗い厳冬の日々を切り取って、微かに薫る浪漫を伝えました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。
速歩(はやあし)で飛び回り、上下左右に跳ね回るチャイコフスキーの「18の小品」より「踊りの情景」。燦めきを鮮やかに滲ませるリャードフの「オルゴール」。客席の興奮を鎮めて、賑々しく終演となりました。
徐々に再開されつつある演奏会が、多くの聴衆を得て、音楽の喜びを共有出来たことに感謝して、快い気分で家路を急ぎました。
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Ikiatari Battari na Live Returns 2020 7月の巻

2020年7月9日(木) 13:00 ギャラリー蔵織 Ikiatari Battari na Live Returns 2020 7月の巻

ディズニーメドレー
ニュー・シネマ・パラダイス・メドレー
アニメ映画メドレー
ステイン・アライブ/ギブ
ティー・フォー・トゥー/ユーマンス
炎のランナー/ヴァンゲリス
竈門炭治郎のうた/椎名豪
情熱大陸/葉加瀬太郎

川崎祥子(Pf)

10km走って、昼食を摂り、ギャラリー蔵織へ。開演20分前に到着。
感想は「変幻自在のピアノが奏でる夢と希望を楽しむ」です。
まずはリクエストに応えての「ディズニーメドレー」から。歯切れ良く弾(はず)み、小走りに駆け出すと、ゆっくりと優しく優雅に舞い、愁いの波立ちを揺らせて、暖かく包み込み、賑やかに囃して、朗(ほが)らかに振る舞って、軽やかに鼓動を刻み、楽しげに身を躍らせて、コケつまろびつ前進し、ゆったりと大らかに揺らぎ、大きな海流に押し流されて、たっぷりと深呼吸し、御機嫌な表情ではしゃぎ、胸に沁みる甘やかさを届けて、ウキウキと心弾ませました。
続いて「ニュー・シネマ・パラダイス・メドレー」。柔らかな漣(さざなみ)が沸き立ち、遥かなる地平への郷愁を掻き立て、穏やかな燦めきを発して、爽やかに吹きすぎる風を頬に受け、何処か懐かしい想いを共有して、鮮やかに透かし模様の裾を翻(ひるがえ)しました。
前半最後は日本で最も有名な「アニメ映画メドレー」。悲しみを深く沈め、硝子の器の中で溶け掛かる氷の塊がはらりと崩れ、人懐(ひとなつ)こい笑顔で微笑んで、にこやかに歌い、暖かな燦めきを散らせて、輝きを連ね、楽しげに舞い踊り、溌剌とした表情で闊歩し、目眩(めくるめ)く変わる哀愁が輪を描いて、元気に一夏を過ごしました。
休憩を挟んで後半は映画「サタデー・ナイト・フィーバー」からビージーズの「ステイン・アライブ」。小気味よくビートを刻み、琥珀の彩りを反転させて、小粋な香りを匂い立たせ、カッコよく疾走しました。
続いて往年のヒットソングの「ティー・フォー・トゥー」。軽やかなノリで賑わし、明るくも簡潔に喜びを匂わせて、軽快に身体を揺らしました。
次はヴァンゲリスの「炎のランナー」。明け行く空に光の輪が広がり、大きく羽根を広げて、大空ヘ滑り出し、遥かに臨む摩天楼の間を掻い潜って、眩しき朝日に向かって、軽やかに飛び立ちました。
ここで最近のアニメの「鬼滅の刃」から「竈門炭治郎のうた」。涼やかに燦めき、穏やかに悲しみを封じ込めて、豊かに心を共鳴させ、胸に迫る郷愁を滲ませました。
後半最後は葉加瀬太郎の「情熱大陸」。流麗に水飛沫を上げて、生き生きと鼓動を刻み、凛とした面持(おもも)ちで、すっくと立ち上がり、荒れ狂う海に向けての冒険に旅立ちました。
会場からは大きな拍手が贈られ、素晴らしいエンタテインメントを讃えました。
プログラムを決めず、その場のリクエストや、それからの繋がりで曲を決め、自在にアドリブを入れて、独自の世界を構築し、聴衆を楽しませるその才能に驚きながらも、楽しさを共有し、時の経つのを忘れる楽しさを頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で帰路に就きました。

Stay at Niigata Concert 金子由香利、平林弓奈 槙田千恵子、田澤葉月

2020年7月5日(日) 17:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール Stay at Niigata Concert 金子由香利、平林弓奈 槙田千恵子、田澤葉月

間奏曲(歌劇「カヴァレリア ルスティカーナ」より)/マスカーニ
カルメン・ファンタジー/ボルヌ
EARTH/村松崇継

金子由香利(Fl)
平林弓奈(Pf)

オペラ「椿姫」より“不思議だわ! 〜 ああ、きっと彼なのね 〜 私はいつも自由で”/ヴェルディ
オペラ「ドン・パスクワーレ」より“騎士はそのまなざしに”/ドニゼッティ
オペラ「ロメオとジュリエット」より“私は夢に生きたい”/グノー

槙田千恵子(S)
田澤葉月(Pf)

秋葉区文化会館よりりゅーとぴあへ取って返し、開演30分前に到着。
感想は「爽やかなる息吹と華やかなる歌声を楽しむ」です。
最初はフルートから。
マスカーニの「歌劇『カヴァレリア ルスティカーナ」」よりの「間奏曲」よりスタート。
優しく透明な甘やかさが、清らかに匂い立ち、抜けるような青空へ、鮮やかに吹き抜けました。
続いてボルヌの「カルメン・ファンタジー」。朝の微睡みから起き上がり、翳りを薫らせて、まろやかに揺らめくと、妖しくも柔らかく漂い、忍び寄る闇をするりと擦り抜けて、明滅する灯りが渦を巻いて行き過ぎ、ひらひらと羽ばたいて、くるくると宙を舞い、妖艶な眼差しで見詰めると、怪しげに笑い、切れの良い足捌(あしさば)きで踵(きびす)を返して、反転する位相を揺らし、哀しげに弾(はず)んで、勇ましく闊歩(かっぽ)しました。
プログラム最後は村松崇継の「EARTH」。夜明けの山脈(やまなみ)が紫に映え、広大な大地が果てしなく広がって、筋雲が長く尾を曳き、ゆったりとした流れを湛える大河が地の果てまで続いて、一人佇む平原に、熱い鼓動を刻みました。
次はソプラノのステージ。
まずはヴェルディの「椿姫」より「不思議だわ! 〜 ああ、きっと彼なのね 〜 私はいつも自由で」。明るくウキウキと恥じらい、哀しげに願いを訴えて切々と綴り、望みを見出(みいだ)して、喜びを取り戻し、夢見るように語ると、苦しみを露わにし、輝きへの望みを求めて、一途に叫びを上げ、舞踏会の喧騒に悦びを見出して、震える声で高らかに歌いました。
続いてドニゼッティの「ドン・パスクワーレ」より「騎士はそのまなざしに」。ゆっくりと灯りを点(とも)し、穏やかに艶めきを広げて、緩やかに揺らし、愉しげに弾(はず)んで、悩ましげに俯(うつむ)き、悪戯(いたずら)っぽく微笑んで、頂きへ駆け上がりました。
プログラム最後はグノーの「ロメオとジュリエット」より「私は夢に生きたい」。細やかに震え、軽やかに円舞して、翳りが寄り添い、悩みを打ち分けて、その想いを噛み締め、気持ちを切り替えて、楽しげに舞い踊り、願いを叶えて、恋人を慈(いつく)しみました。
会場からは大きな拍手が贈られ、2組の健闘を讃えました。
ここ新潟で活躍する演奏家が、その腕前を披露し、音楽の喜びを聴衆へ届けて頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で帰路に就きました。

弦楽四重奏ワンコイン・コンサート from アンサンブル・リーフ

2020年7月5日(日) 14:00 新潟市秋葉区文化会館 弦楽四重奏ワンコイン・コンサート from アンサンブル・リーフ

愛の挨拶 Op.12/エルガー
愛の喜び/クライスラー
愛の悲しみ/ 〃
弦楽四重奏曲第2番ニ長調より第3楽章「夜想曲」/ボロディン
古き良き昭和の名曲メドレー/山口景子編
 高原列車は行く・鉄腕アトム・すみれの花咲く頃・月光仮面は誰でしょう・ここに幸あり・銀座カンカン娘
弦楽四重奏曲第12番 Op.96「アメリカ」ヘ長調より/ドヴォルザーク
 第1楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ
 第4楽章 ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ

アンサンブル・リーフ
 加藤礼子、阿部智子(Vn)
 佐々木友子(Va)
 渋谷陽子(Vc)

りゅーとぴあを出て、一路秋葉区文化会館へ。開演30分前に到着。
感想は「快い弦楽の響きに心安らぐ」です。
まずはエルガーの「愛の挨拶」。甘やかに弾(はず)み、ふんわりと包み込んで、優しく持て成しました。
続いてクライスラーが2曲。派手やかに網目模様の裾を翻(ひるがえ)し、可愛らしく円舞して、優雅に時を刻む「愛の喜び」。俯(うつむ)いて愁いに沈み、微かに射し込む陽光に喜びを見出だして、移り気な彩りを映す「愛の悲しみ」。蕩(とろ)けるように甘い味わいを届けました。
次はボロディンの「弦楽四重奏曲第2番」より第3楽章「夜想曲」。コク深く濃厚に微睡(まどろ)みを誘(いざな)い、淡い切なさを受け渡して、艶めきを輝かせました。
ここでグッと雰囲気を変えて「古き良き昭和の名曲メドレー」。ハキハキと明るく溌剌と進む「高原列車は行く」。楽しさに溢れ、彼方に待つ希望を夢見る「鉄腕アトム」。ゆっくりと幾筋もの流れを集め、爽やかに香り立つ「すみれの花咲く頃」。悲しみを振り切って駆け出し、健気(けなげ)に堪え忍ぶも、さめざめと涙に暮れる「月光仮面は誰でしょう」。優しくも手厚く慰め、しみじみと過ぎ去りし日を回顧する「ここに幸あり」。陽気にはしゃぎ、ご機嫌に浮かれて、わくわくどきどき、誇らしげに踊る「銀座カンカン娘」。馴染み深い調べを届けました。
さらに美空ひばりの「川の流れのように」では、大らかに先を見据え、遠い道のりを顧(かえり)みて、凛とした眼差(まなざ)しで、また一歩前に踏み出しました。
プログラム最後はドヴォルザークの「弦楽四重奏曲第12番 Op.96『アメリカ』」より。さやさやと流れる潺(せせらぎ)が囁く中、大らかに櫓(ろ)を漕いで、想い出を受け渡し、郷愁を追い掛けて、晴れ渡る青空に掛かる一群の積乱雲が陽射しを陰(かげ)らせ、押し寄せる不安に心が震えると、懸命に耐え抜き、必死に持ち堪(こた)えて光差す彼方へと駆け抜け、輝きを取り戻す第1楽章。生き生きと弾(はず)み、早口で畳み掛けて、光彩を行書し、幾重にも重なり合って前進し、速歩(はやあし)で飛ばすと、緩やかに揺らめき、ゆっくと翳りを纏(まと)って、憂(うれ)いの装いで飾り、再び駆け出して、眩(まぶ)しき日向へとその身を晒(さら)し、荒涼とした道程(みちのり)を、一途に走り去る第4楽章。望郷の想いや、新天地での希望を、鮮やかに認(したた)めました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは坂本九の「見上げてごらん夜の星を」と「上を向いて歩こう」のメドレー。優しさと明るさを振りまいて、賑々しく終演となりました。
快い弦楽の調べが集まった多くの聴衆の心に響き、ひとときの喜びを醸成したことに感謝して、喜ばしい気分で、再度りゅーとぴあへと向かいました。

Stay at Niigata Concert Euphorbia 薫風之音

2020年7月5日(日) 11:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール Stay at Niigata Concert Euphorbia 薫風之音

サークル・オブ・ライフ/エルトン・ジョン(Euphorbia編)
だったん人の踊り/ボロディン(Euphorbia編)
家路/ドヴォルザーク(川崎祥子編)
紅風/川崎祥子
星影のエール/GReeeeN(Euphorbia編)

Euphorbia
 市橋靖子(Fl)
 川崎祥子(Pf)
 本間美恵子(Per)

籠の鳥/薫風之音
波乱/鯨岡徹(薫風之音編)
アメイジング・グレイス/作曲者不詳
月ノ雫/鯨岡徹(薫風之音編)
百花咲く/鯨岡徹(薫風之音編)

薫風之音
 鯨岡 徹(尺八)
 藤崎浩子(箏)

ゆったりとした休日の午前を過ごし、身仕度をして、りゅーとぴあへ。開演10分前に到着。
感想は「気取らない楽しさとそれを支える腕前の冴えを十二分に味わう」です。
前半はEuphorbiaのステージで5曲。
まずは映画「ライオンキング」より「サークル・オブ・ライフ」。遥かなる大地に吹く爽やかな風が、ゆったりとそよぎ、快い鼓動が大らかに息づきました。
続いてボロディンの「だったん人の踊り」。伸びやかに香る甘やかさが揺らめき、懐かしくも切ない息吹が、都会の夜に煌めきました。
次はドヴォルザークの「新世界より」の第2楽章から「家路」。淡く立ち込める郷愁が心を癒し、連なる泡立ちが暖かさで包み込みました。
ここでピアニスト作曲の「紅風」。乾燥した平原を、熱風が吹き渡り、そちこちの茂みを揺らして、青空の深さを突き抜けました。
プログラム最後は朝ドラの主題歌「星影のエール」。優しき想いを暖かく弾ませ、早鐘(はやがね)を打ち鳴らす胸のときめきを抱えて、急ぎ足で駆け抜けました。
後半は薫風之音が登場して5曲。
最初は「籠の鳥」。速い足取りで走り出し、ゆっくりと哀しみを滲ませて、渦巻く乱気流が細やかに波打ちました。
続いて「波乱」。吹き荒れる嵐を掻い潜り、狭き隘路(あいろ)を突き抜けて、襲い来る苦難を打ち払い、激しくも凛とした佇(たたず)まいで、細やかに刻みました。
次は「アメージング・グレイス」ゆったりと風雅に竹林の風を装い、苦みを含んだ甘味を薫らせて、落ち着きを持った悲しみを奏でました。
さらに「月ノ雫」では、ひんやりとした寂しさを抱え込み、降り注ぐ滴(しずく)が煌めいて、物の哀れを誘(さそい)いました。
プログラム最後は「百花咲く」。生き生きと弾(はず)み、天翔(あまかけ)る流星を描いて、涼やかな表情で微笑み、勇ましき心根を示しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、2組の健闘をたたえました。
疫病過から脱却を目指し、賑々しく行われた今回のコンサートが満場の客席へ喜びを運んだことに感謝して、快い気分で次の会場へ向かいました。