東京交響楽団第101回新潟定期演奏会

2017年4月23日(日) 17:00 りゅーとぴあコンサートホール 東京交響楽団第101回新潟定期演奏会

ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466/モーツァルト
 Ⅰ.アレグロ
 Ⅱ.ロマンツァ
 Ⅲ.ロンド:アレグロ・アッサイ
組曲「惑星」 作品32/ホルスト
 Ⅰ.火星 戦いをもたらすもの
 Ⅱ.金星 平和をもたらすもの
 Ⅲ.水星 翼をもつ使者
 Ⅳ.木星 陽気さをもたらすもの
 Ⅴ.土星 老いをもたらすもの
 Ⅵ.天王星 魔術師
 Ⅶ.海王星 神秘主義者

菊池洋子(Pf)
東京交響楽団(管弦楽)
沼尻竜典(指揮)

ホワイエを出て、所用を済まし、一旦帰宅してから、再度りゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「こじんまりとしたコンチェルト、壮大な組曲に涙する」です。
まずはモーツァルト。厚い雲間に影が差し、切なさが層を成して吹き過ぎると、煌めきを鏤(ちりば)めた鍵盤が調(しら)べを刻み、脈々と湧き上がって、枯葉色に濾過(ろか)するアレグロ。優しげにゆっくりと慈(いつく)しみ、急勾配の軌道を一気に駆け抜けるロマンツァ。愁いを帯びて飛び込み、喜びを勝ち取って、足早に咲き誇るロンド。小振りな編成が、輝く独奏と対峙して、素晴らしい協奏曲を奏でました。
数回のカーテンコールでも拍手が鳴りやまず、それに応えて、独奏者と指揮者が連弾で、同じ作曲家の「4手のためのソナタ ニ長調」の第3楽章をアンコールし、会場の興奮を鎮めました。
休憩を挟んで後半はホルストの「惑星」。漆黒の空間を電子の波が揺らぎ、閃光を切り結んで、強靭な進軍が闊歩する「火星」。涼やかな薄衣(うすぎぬ)を纏(まと)い、優雅に宙を舞う「金星」。軽々と跳ね、氷の炎を燃やす「水星」。滑らかに滑り出し、堂々とした姿を見せ、悠々と前進して、優しく包み込む「木星」。黒く透明に濁り、怜悧な葬送を奏で、一歩一歩坂を登って、警告を乱打する「土星」。金色に塗り込め、不規則に弾(はず)んで、賑やかに囃(はや)し立て、力強く咆哮(ほうこう)する「天王星」。一筋の水流が、やがて穏やかな大河に成り、天空へ昇華して、永遠の連なりへ消え去る「海王星」。管弦楽の機能を全開にして、多様な彩りを塗り分け、鮮やかな絵巻を繰り広げて、極彩色の映像を作り出しました。
客席からは大きな喝采が贈られ、大編成のオーケストラ、オルガン、舞台裏の合唱を含めた演奏者たちの偉業を褒め讃(たた)えました。
美しく切ないモーツァルト、色彩感豊かなホルストを一度に堪能でき、感動で涙する経験をさせて頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で家路を急ぎました。
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東京交響楽団ロビーコンサート フルート四重奏

2017年4月23日(日) 13:00 りゅーとぴあコンサートホールホワイエ 東響ロビーコンサート フルート四重奏

フルートのための四重奏曲/デュポア
 第1楽章:祭り
 第2楽章:パスピエ
 第3楽章:哀歌
 第4楽章:タンブーラン
組曲「猫」より/ベルトミュー
 第1楽章:ペルシャン・ブルー
 第2楽章:ピューマ
 第3楽章:シャム
 第5楽章:ペルシャ猫
「シェラザード」より/リムスキー=コルサコフ
 第3曲:「若き王子と王女の物語」

相澤政宏、甲藤さち、濱崎麻里子、高野成之(Fl)

10km走って、昼食を取り、りゅーとぴあへ。開演20分前に到着。
感想は、「大小様々なフルートの彩りを楽しむ」です。
まずはデュポアの「フルートのための四重奏曲」。羽音を騒(ざわ)めかせて、一斉に羽搏(はばた)き、広々とした谷間を飛び交う「祭り」。ぴょこぴょこと歩き回る「パスピエ」。ゆっくりと順番に重なってゆく「哀歌」。忙しく駆け抜け、上を下への動きで飛び回る「タンブーラン」。独特の軽さで、さらりと仕上げました。続いてベルトミューの「組曲『猫』」より4曲。甘やかに、ゆったりと、儚(はかな)げな哀しみを綴(つづ)る「ペルシャン・ブルー」。毛づくろいをし、爽やかに走り出す「ピューマ」。ふわふわと舞い、白金(しろがね)の感触で泡立つ「シャム」。細やかに弾(はず)み、速度を上げて、天翔(あまがけ)る「ペルシャ猫」。それぞれの持ち味を楽しげに描写しました。プログラム最後は、リムスキー=コルサコフの「シェラザード」より「若き王子と王女の物語」。夢見るように蕩(とろ)け、うねりくる波頭を描き、つま先立ちで進んで、物語を届けました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはドヴォルザークの「スラブ舞曲第10番」。哀愁の調べを奏でて、穏やかな終演となりました。
普段はなかなかお目にかからないアルトやバス・フルートまで持ち出し、フルート四重奏の可能性を見せつけ、しかも音楽的にも素晴らしいステージを聞かせて頂いたことに感謝して、会場を後にしました。

ヒーリングコンサート  音楽の捧げもの~JSバッハとその弟子たち

2017年4月22日(土) 19:00 ヒーリングホール ヒーリングコンサート  音楽の捧げもの~JSバッハとその弟子たち

リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音のための三声のソナタ ヘ長調 BWV529/J.S.バッハ
 Ⅰ.アレグロ
 Ⅱ.ラルゴ
 Ⅲ.アレグロ
フルート・ソロ(パルティータ) イ短調 BWV1013/ 〃
 Ⅰ.アルマンド
 Ⅱ.コレンテ
 Ⅲ.サラバンド
 Ⅳ.イギリス風ブーレ
チェロ・ソナタ ハ長調/キルンベルガ―
 Ⅰ.アレグロ・マ・ノン・モルト
 Ⅱ.アダージョ
 Ⅲ.主題と4曲の変奏曲
フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ニ長調/クレーブス
 序曲:慎重に~ヴィヴァーチェ~レント
 ルジェイッサンス
 メヌエットⅠ~メヌエットⅡ
 ブーレ
 ジーグ
『音楽の捧げもの』BWV1079より
 フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ハ短調
  Ⅰ.ラルゴ
  Ⅱ.アレグロ
  Ⅲ.アンダンテ
  Ⅳ.アレグロ

古楽アンサンブル『ムジカ・レセルヴィータ』
 国枝俊太郎(フルート・トラヴェルソ/リコーダー)
 小野萬里(バロック・ヴァイオリン)
 高橋弘治(バロック・チェロ)
 岡田龍之介(チェンバロ)

仕事を終えて、バイパスを西へ。小針で降りて、ヒーリングホールに開演30分前に到着。
感想は、「古楽が現代に解凍される瞬間を目撃する興奮を快く味わう」です。
まずはバッハの「リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音のための三声のソナタ」。素朴で暖かな囀(さえず)りと、飾り気がなく落ち着いた弓の奏でが、繊細で豊かな伴奏に支えられて絡み合うアレグロ。乾いた悲しみを淡々と綴(つづ)り、ゆったりと波間を漕ぎ進むラルゴ。彩りを添える笛と、いぶし銀の運弓が灯りを点(とも)し、コクのあるうねりで合間を埋める低音を伴って、楽しげに遊ぶアレグロ。古楽への扉を軽やかに開きました。続いて同じ作者の「フルート・ソロ」。端正で温かい息吹が翳りを帯びて、細やかに縫い上げるアルマンド。哀切の表情を見せて、急ぎ足で刻むコレンテ。長く息を使い、穏やかに昂ぶりを収めるサラバンド。光を取り戻し、軽快に跳ねて、きめ細やかに舞うイギリス風ブーレ。静寂に寄り添って、簡潔に書を認(したた)めました。前半最後はキルンベルガ―の「チェロ・ソナタ」。まろやかで張りのある声音(こわね)で、足早に駆け抜けるアレグロ。深く豊かに響きを実らせるアダージョ。前を向いて進み、俯(うつむ)いて立ち止まり、再び駆け出して、朗らかに歩む"主題と4曲の変奏曲"。表情を付け、己(おのれ)を主張して、鮮やかに奏でました。
休憩を挟んで後半はクレーブスの「フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ」。麗しく盛り付け、細密に交差し、ゆったりと延び上がる序曲"。小走りに駆け抜けるルジェイッサンス。愉しげに弾(はず)み、忙(せわ)しなく遊ぶメヌエットⅠ&Ⅱ。喜ばしい気分で、大らかに揺らすブーレ。華やかに駆け寄るジーグ。隠された佳曲を鮮明に再現しました。プログラム最後は、バッハの『音楽の捧げもの』よりの「トリオ・ソナタ」。最初にフリードリヒ大王の主題がフルートで示された後、本編へ。切なさを隠し持ち、白色の息吹と渋い銀色の連なりが褐色の基盤に乗って、張り詰めた長さを保つラルゴ。精密に組み上げられた絡繰(からく)りを、適確に配置して、モザイクを仕上げるアレグロ。束(つか)の間の安息を紡ぎ、穏やかに慰(なぐさ)めるアンダンテ。大王の調べを因数分解し、様々に式を展開して、様式を再構成するアレグロ。高度に研ぎ澄まされた手法を、芸術に昇華して、感動を齎(もたらし)しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはバッハの「オルガンのためのトリオ・ソナタ」からの緩徐楽章。興奮を鎮めるように奏でられ、やすらぎに満ちた終演となりました。
このような素晴らしい演奏会が親密な空間で行われ、喜びを共有できたことに感謝し、興奮と感動を胸に家路を急ぎました。

川崎祥子+Euphorbia 「ショーコひとり旅」~ぴあのぴあ~

2017年4月21日(金) 19:00 りゅーとぴあスタジオA 川崎祥子+Euphorbia 「ショーコひとり旅」~ぴあのぴあ~

第1部・ひとり旅
 出発の朝
  ♪庭のしずく
 水辺へ
  ♪Silvery Tide
  ♪flow
 夜のとばり
  ♪ひとりごと#25
  ♪月夜のブランケット
 地平線の彼方へ
  ♪紅風
    旅する人 川崎祥子(Pf)
    旅のお供 坂井崇人(Gt)
第2部・さんにん旅
  ♪みなも
  ♪Simple Ripple
  ♪自転車通勤
  ♪BBQ
  ♪Euphorbia
旅する人々 Euphorbia
    市橋靖子(Fl)&川崎祥子(Pf)&本間美恵子(Per&Marmb)

仕事を終えて、りゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「長き時間が育(はぐく)んだ絆が作り出す安心感と興奮に酔いしれる」です。
第1部が始まると、客席後方から、「男はつらいよ」のテーマを歩きながら、鍵盤ハーモニカを奏でて、本日の主役が登場し、ギターと合流。挨拶の後、1曲目の「庭のしずく」へ。軽やかに掻き鳴らされる六弦に乗って、爽やかな風が草原を駆け抜けました。続いての「Silvery Tide」では穏やかに波打ち、煌めきの中に喜びを満たしました。次の「flow」になると、優しい潺(せせらぎ)が打ち寄せ、高く低く水面(みなも)を揺らせました。照明が落ちて、「ひとりごと#25」へ。静寂が支配する空間に降り注ぐ結晶の欠片(かけら)が、漆黒の時間を演出し、大人びた甘さに氷を混ぜて、まったりと癒しました。さらに「月夜のブランケット」で、賑やかに囃し立て、郷愁を掻き立てました。第1部最後は「紅風」。広大な大地を歯切れよく騎乗し、うねる様に旋風を巻き起こして、熱気で包み込みました。
休憩を挟んで後半は、3人でのステージ。「みなも」を涼風に乗せて、優しく収めると、「Simple Ripple」を暖かに吹き過ぎ、楽しげに沸き立ちました。続いて「自転車通勤」を軽快に明るく、活気ある鼓動を刻んで、洗練の奏でを届けました。さらに「BBQ」では、飾る太鼓が生命の息吹を伝え、青くアツい笛が香ばしく薫り、共鳴する鍵盤が響きを支えて、勇ましく進みました。プログラム最後は、ユニット名でもある「Euphorbia」。ゆったりと拡がり、雄大な風景を描写し、滔々と大河が流れて、大らかに着地しました。
客席からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「紅風」のEuphorbia.Version。勢いを持って、挑みかかり、にぎにぎしく終演となりました。
それぞれに音楽活動を行いながら、このチームを10年の長きに渡って継続し、素晴らしい成果を届けてくれる姿勢に感動して、喜ばしい出来事気分で家路を急ぎました。

西新潟中央病院ロビーコンサート(第81回)

2017年4月19日(水) 14:30 西新潟中央病院 西新潟中央病院ロビーコンサート(第81回)

薔薇/Tosti
ゆりかご/平井康三郎
夕方のおかあさん/サトウハチロー 詞 中田喜直 曲
この道/北原白秋 詞 山田耕作 曲
からたちの花/ 〃
花の街/江間章子 詞 圑伊玖磨 曲
五月に/Franchetti
アヴェ・マリア/mascagi

佐合里佳(S)
廣木真知(Pf)

市役所の食堂で昼食を取り、りゅーとぴあへチラシを集めに行ってから、帰宅し、車で西新潟中央病院へ。開演15分前に到着。
感想は、「拡がりのある洋邦の歌曲をたっぷりと味わう」です。
まずはトスティの「薔薇」から。目の覚めるような爽やかさを甘く包んで、冒頭を飾りました。続いて「ゆりかご」が優しく柔らかに届けられると、「夕方のおかあさん」を親しみを込めて、語りかけました。さらに有名な「この道」を真っ直ぐに、白く透明に伝えました。そして「からたちの花」。穏やかに情景を描きました。ここでプログラムに挟まれた歌詞カードを使って、「花の街」を聴衆とともに合唱し、親密な気分を共有しました。欧州の歌曲に戻って、フランケッティの「五月に」。淡い哀しみを薄っすらと塗り込めると、最後はマスカーニの「アヴェ・マリア」。涼しげな鍵盤の奏でに乗って、美しい調べが流れ出し、しめやかに癒しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、エクセレントな歌声とピアノを大いに称賛して、にぎにぎしく終演となりました。
毎月の演奏のプレゼントが通院・入院の患者さん達を勇気づけ、楽しみをもたらしていることを確認して、安らかな気分で帰路に付きました。