アラベスク/シューマン
舟歌/ショパン
トロイメライ/シューマン
犬飼彩乃(Pf)
朝食を摂り、部屋の整理をして、所用を足し、昼食を済ませてから、朱鷺メッセへ。開演20分前に到着。
感想は「優しく柔らかなピアノの奏でに聞き入る」です。
まずはシューマンの「アラベスク」。程好い速さで軽やかに弾(はず)み、明るく爽やかに光の粒を連ねて、彩りを変え、翳りを宿して、淡い悲しみを滲ませ、ゆっくりと階段を下って、陰影を重ね、煌めきを放って、輝きを増し、くっきりと刻んで、軽快に飛び跳ね、並々と満ち溢れる喜びを解き放って、希望を歌い上げ、穏やかな揺らぎを煌めかせて、舳先(へさき)を岸に向けて漕ぎ出し、緩やかに着岸しました。
次はショパンの「舟歌」。ゆっくりと煌めきを刻み、柔らかい感触で奏でて、明るく歌い出し、零れ落ちる氷片を輝かせて、光と影を交差させ、さざめきを掻き立て、徐々に高みへと登り詰め、鮮やかに輝きを掲げて、ゆったりと和みを届け、強く打ち鳴らして、空を覆う闇を振り払い、おおらかに刻んで、珠玉の光明で照らし出し、華やかに熱く奏で、波立ちを揺らして、力強く畳み掛け、足早に飛び跳ねて、速度を落とし、軽やかに着地しました。
プログラム最後はシューマンの「トロイメライ」。ゆっくりと蕩けるような甘やかさを奏で、ゆったりと波打って、冬の夜に灯す明かりのように、揺れながら輝きを増して、ふんわりと包み込み、愛おしい想いを伝えて、優しく柔らかく刻みました。
会場からは大きな拍手が贈られ、素晴らしい名演を讃えました。
響きの良いアトリウムで、優しく柔らかなピアノの奏でを十二分に堪能出来たことに感謝して、喜ばしい気分で帰路に就きました。
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