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りゅーとぴあ開館20周年記念ミュージカル「シャンポーの森で眠る」

2018年10月20日(金) 19:00 新潟市民芸術文化会館劇場 りゅーとぴあ開館館20周年記念ミュージカル「シャンポーの森で眠る」

原作/ ジョルジュ・サンド
脚本/菊池准
作詞/岡本おさみ
作曲・音楽監督/宮川彬良
演出/戸中井三太
企画・製作/りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館

出演/
男(シルビネ) 松村雄基
妻 木村花代
ファデット 生越佳奈子
マドレーヌ 藤田カロリーナ
ランドリー 大羽賀岳
シルビネ  佐野晃太
シャネ-  田中乙葉
少年    池柚葉
父親    高橋繁實
母親    長谷川芳子
サジェット 上田佳澄
老婆    貝沼和喜子
      青木美奈子
      佐野留美子
      名和和嘉子
      近藤綾子
      菊池恵美子
オーディションで選ばれた新潟キャスト
阿部萌梨  酒井珠希  廣田正
石井大博  佐々木彩  本間櫻子
石井幹人  更科澪   三浦真由
石川緋呂子 澤田眞那  村井遥香
石本美紗  鈴木琉佳  吉田日和
伊田優月  高橋明日香 若月大河
伊藤希   高橋まき  和田陽向
岩崎希香  高橋侑衣莉 
岩崎杏香  永井はる香
柿原榮士朗 中川響太  (稽古場アンダーキャスト)
加藤悠   成田奈々子 木了涼
加野裕子  西川可心  石本未紗
亀貝みちる 西川正美  三浦真由
岸本佳那  西村美月 
木了涼   早川風太
小池匡   廣瀬静江
演奏者/
宮川知子(Pf)
内山貴博(Fl)
枝並清香(Vn)
夏秋裕一(Vc)
篠崎 和紀(Cb)
小林浩子(Key)
コーラス/
伊藤宏平、林拓矢、菱田明宏、南雅希、諸田哲也、山崎俊雄、山田進、渡辺浩司

りゅーとぴあから戻り、ブログの準備をしてから、取って返して劇場へ。開演40分前に到着。
感想は「市民、キャスト、ミュージシャン、スタッフが作り上げる壮大な物語に感動する」です。
(以下ネタバレが含まれますので、少し間を開けて置きます)
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序曲が始まって、幕が開くと、大樹の元に舞台に倒れ込む人々、男が語り出し、物語りが動き出しました。作りかけの作品を焼いて、全てを終わらせようとする男に、妻が語り掛け、その記憶の詰まった日記を開いて、回想へと進みました。
双子の兄弟と、村で一番の嫌われ者の娘とその弟の関わりが綴られ、やがて男の弟が娘と恋に落ち、村人の迫害を物ともせず、結ばれる様を描きました。そして苦悩する男。そして男は戦地へと旅立つところで第一幕が終了。
休憩を挟んで第二幕は妻が男が隠す過去の苦しみへと分け入り、弟が愛した娘への己の愛情に苦しみ、残した村が壊滅して、抜け殻になったことを突き止めました。しかし妻はそれを理解し、それどもなお男を愛し、もう一度ここからやり直して行こうととする意思を固め、男と向き合って、愛を育もうと試み、男を苦しみから救い出しました。
素晴らしいメイン・キャスト。合唱、演技、統率の取れた動きで舞台を進める新潟キャスト。舞台奥に設置された巨大な大木や、場面により位置を替え、様々な状況を映し出す装置、心の動きや場面の様子を色や光で表現する照明、そして歌や合唱をピットから支えるミュージシャン。その他舞台に関わる全員が力を合わせて、このミュージカルを作り上げようとする熱量が劇場を燃え上がらせ、感動の渦を巻き起こしました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えて挿入歌が歌われ、何回かのカーテンコールの後、にぎにぎしく終演となりました。
愛と再生の物語に大きな感動を頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で家路を急ぎました。
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演劇公演「14歳の国」

2018年7月14日(土) 18:00 新潟市江南区文化会館 演劇公演「14歳の国」

14歳の国 作 宮沢章夫 演出 大作綾

CAST
 横山剛史
 和田淳也
 風間健太
 吉田恵理
 大作綾

みなとトンネルを4往復して、昼食を摂り、少し休憩をして、所要を足してから、バイパスを一路江南区文化会館へ。開演30分前に到着。
感想は、「日常に潜む様々な歪(ひず)みを顕微鏡で腑分けする舞台を鑑賞する」です。
以下はネタバレの可能性を含みますので、少し空間を開けてから記述いたします。
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学校のチャイムが鳴り、観劇の注意事項を説明するところから、すでに物語の導入部となっており、2ベルのチャイムから舞台がスタート。並べられた教室の机と椅子。なにげなく置かれた生徒の私物が置かれたところへ、主人公たちが登場。持ち物検査を行う設定で、登場人物たちが動き始めました。たわいない会話から、口論や軽いいさかいが起こり、個人の性癖までもが暴かれ、見えない影に怯(おび)え、小さな発見が成され、得体の知れないものに掻き回されて、その日の検査は終了。舞台暗転の後、日を置いて、再び成される捜索の場面へ。しだいに平凡な日常に潜むいろいろな闇を暴き出し、その頂点で悲劇へと駆け上り、場を凍り付かせて、幕引きへとなだれ込みました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えるように激しい音楽に乗って、ダンスをしながらのカーテンコールが行われ、にぎにぎしく終演となりました。
毎日の暮らしの一部が、コミカルでグロテスクに変幻し、人間の内面をさらけ出して、その存在を問いかける物語を、鮮烈に描き出して頂いたことに感動して、喜ばしくも、少し複雑な気分で、会場を後にしました。

「従軍中のウィトゲンシュタインが(略)」

2016年3月9日(水) 19:00 りゅーとぴあ劇場 『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行“――およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならない”という言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか?という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語』

作・演出 谷賢一
出演
ルードヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン 古河耕史
ヘルマン・スタイナー 榊原毅
カミル・フリードリッヒ・ガリウス 大原研二
ベルナルト・クント 小沢道成
ミヒャエル・グルーム/デイヴィット・ビンセント 本折智史

16km走る以外は穏やかな休日を過ごし、早めの夕食を取って、りゅーとぴあへ。開演45分前に到着。
感想は、「舞台上に設営された演劇空間にどっぷりと浸って、大戦下の塹壕での出来事を追体験する」です。
あとから押し寄せる観客でいっぱいの会場。客席から目と鼻の先にある舞台装置の前へ号令一過、出演者が登場すると、ヘルマン・スタイナー役の榊原毅さんが題名を朗読し、観劇時の注意事項などをアナウンスした後、本編へ。
手紙を綴るウィトゲンシュタインと立ち現れるデイヴィット・ビンセントの幻影。そして塹壕での現実。神についてのやり取り。戦況把握から広がる現実認識と言葉による表現の可能性。それらが生きいきとし、多分に猥雑で乱暴に、時として思索的に繰り広げられ、主人公の中で深化し、さらに切迫する状況に乗って加速し、一つの高みへと昇る様子が、鮮やかに、迫力を持って、演じられ、我々を第一次世界大戦のヨーロッパ東部戦線の現場へ引き込みました。登場人物も際立ったキャラクターが見事に表現されて、場面を活性化し、滑稽さと激情をさらけ出して、舞台を縁取りました。
ランタンの火が消えて、芝居が幕を閉じると、客席からは大きな拍手が贈られ、カーテンコールが行われ、最後の挨拶があって、にぎにぎしく終演となりました。
りゅーとぴあの劇場のステージに組まれたセットと客席での濃密な関係性が、芝居と観客をグッと近づけ、一体化して楽しませていただいたことに感謝して、会場を後にしました。

楽屋 - 流れ去るものはやがてなつかしき -

2015年12月12日(土) 13:00 江南区文化会館音楽演劇ホール 楽屋 - 流れ去るものはやがてなつかしき -

清水邦夫(原作)
大作綾(演出)

CAST
女優A 大作綾
女優B コフナトアヤノ
女優C 山田ゆかり
女優D 吉田恵理
声   東城紫乃

東区プラザを後にし、一路江南文化快感へ。開演10分前に到着して駆け込み。
感想は、「いまだ来ぬ"役"への執着を露わにする役者たちの執念に震撼させられる」です。
英国の古謡が流れる中、設えられた『楽屋』で"出番"を待ちながらメイクする女優AとB、舞台でチェーホフの「かもめ」を演じる女優C、元プロンプターで病から舞い戻った女優D、彼女らが織りなす悲哀と滑稽、虚しく絡まる芝居のセリフと悲しい現実、立ち上る回想と失望、役を巡る諍い、これらが激しくも鮮烈に描写され、切り取られて、我々に突き付けられて、舞台は進みました。物語が進むにつれて、情念は集まり、終焉に向けて、奇妙な明るさで歩み出しました。
再び鳴る古謡のうちに幕は閉じられ、カーテンコールの後、穏やかに終演となりました。
本邦の名作を際立った演出と迫真の演技で具現化した今回の舞台は、門外漢にとっても胸に焼き付く素晴らしいものであったと思いつつ、白昼の亀田バイパスを家路へ急ぎました。

市民オペラ 「愛の妙薬」

2015年10月4日(日) 14:00 新潟市北区文化会館 市民オペラ 「愛の妙薬」

歌劇「愛の妙薬」/ドニゼッテイ

アッディーナ(村娘) 横田聡子
ネモリーノ(青年) 長川慶
ドゥルカマーラ(薬屋) 野口雅史
ベルコーレ(軍曹) 鈴木至門
ジャンネッタ(村娘) 田辺千枝子
村人/兵士 北区市民オペラ合唱団
長谷川正規(指揮)
桂木農(演出)
特別室内オーケストラ(管弦楽)

事故で渋滞のバイパスをなんとか切り抜けて北区文化会館へ。開演45分前に到着。
感想は、「地域で作り上げる総合芸術のアツさに感動」です。
定刻となり、指揮者が登場してオケピットから序曲がにぎやかにスタートしました。そして幕が上がると村人たちの合唱。楽しげに集う様子が描写され、この明るいオペラの雰囲気を充分に伝えてくれました。群集の喧噪の中から艶やかな美声で歌いだすネモリーナ。悲恋の物語を読み上げて、皆を惹きつけるアッディーナ。滑稽ながらも勇ましく入場するベルコーレの一隊。各々(おのおの)がその役割を懸命に演じ、観客をその世界へ引き込んで行きました。軍曹がヒロインの村娘に求婚する場面から話は一気に展開し、怪しいうえにも怪しげな薬屋の登場で舞台はさらにこじれ出し、アッディーナとネモリーナの恋の行方に暗雲が立ち込め、愛の妙薬を得て浮かれるネモリーナに呆れて、ベルコーレの申し出を受け入れるシークエンスにハラハラさせられました。ここで第一幕が終了し、休憩へ。
第二幕もオーケストラの前奏から祝いの宴(うたげ)へ。華やかなムードとうらはらのアッディーナの想いがさりげなく描き出され、薬の効果が出ないことにやきもきするネモリーナが愛のために兵士になる決意をする場面にグッときました。青年の遺産相続の噂を喧(かまびす)しく広めるジャンネッタとそれに反応する娘たちが騒ぎ立て、ネモリーナがモテモテになるくだりでは、思わず苦笑いさせられました。アッディーナがドゥルカマーラからことの次第を聞くところの二重唱には耳が引き寄せられ、ネモリーナの独唱には胸が締め付けられました。そして最後に2人がその想いを通じ合い、幸せな結末へと進んだ瞬間には、ホッとして、ハッピーになりました。
幕が下りすべてが終了すると、客席からはブラヴォーと大きな拍手が贈られ、北区の仲間たちが一体となって作り上げた記念すべきステージを称賛しました。
ソリスト、合唱、オーケストラ、演出はもとより、舞台装置、照明、衣装を含めた裏方さんたちの頑張りが、この舞台で一斉に花咲いて、まさに「みんなの努力の勝利」となったこのオペラが新潟の音楽界の一大事件であるとともに、ワーグナーやヴェルディなどの作品の上演を期待させるホットなムーブメントになってくれることを期待しつつ、夕暮れのバイパスを帰路につきました。