サトバライブ 小島健弘(Vn)、梅津幹子(Pf)

2014年5月28日(水) 20:30 SATO'S BAR サトバライブ 小島健弘(Vn)、梅津幹子(Pf)

第1部
愛の挨拶/エルガー
アヴェマリア/カッチーニ
バッハ/ブーレ
ユモレスク/ドヴォルザーク
ノクターン/ショパン
チャールダッシュ/モンティ
第2部
素直になれなくて/フォスター
オールウェイズ・ラブ・ユー/パートン
愛の悲しみ/クライスラー
愛燦々/小椋佳
愛の夢第3番/リスト
タイスの瞑想曲/マスネ

国道8号から迷路の三条市街へ。有料パーキングに車を止めて会場入り。10人も入れば満杯のバーではリハーサルの真っ最中。ソフトドリンクをもらって開演を待ちます。
感想は、「雰囲気のいい酒場で聞く極上のヴァイオリンとピアノにしびれる」です。
(ヴァイオリンの小島君は、オケの後輩ですが、今や中下越を中心に活躍する兼業ヴァイオリニスト。その演奏には定評があり、いろいろなところから引っ張りだこの人気者です。ということでここでは遠慮なく感想を書かせて頂きます。)
まずは「愛の挨拶」でのまろやかかつ骨太な響きで聴衆の心をぐっとつかみ、カッチーニをしみじみと歌って、お客様を唸らせます。続くバッハではチェロの曲を軽快に、「ユモレスク」をゆったりと奏でて楽しませてくれました。
次のショパンは有名な旋律をヴァイオリンが、伴奏をピアノが受け持ち、超絶技巧とピアノの好サポートで美しく仕上げてくれました。
そして「チャールダッシュ」。ロマの憂愁とアクロバティックな速弾きを駆使した演奏に喝采が浴びせられて第1部は終了。
休憩中は演奏者とお客様が親しく歓談し、良い雰囲気で第2部へ。
ポピュラーを織り交ぜたプログラムは「素直になれなくて」から。アメリカのロックバンドの名曲もこの編成で聞くとまた違った味わいがあり、「オールウェイズ・ラブ・ユー」はホイットニー・ヒューストンのヒット曲であることを忘れるほどのはまりぶりでおいしくいただきました。
ここから「愛」三連発。クライスラーは胸に迫る悲しさで、美空ひばりの名曲は一段と大きな拍手を受ける昭和の香りで、そしてリストは華麗な美技で決めてくれました。
プログラム最後は「タイスの瞑想曲」。なじみ深い名旋律をじっくりと聞かせてくれました。
会場からは大きな拍手とアンコールの声が。ところが用意していなかった模様で、「ぶっつけでやります」と「アンチェンジド・メロディー」を。さらに本編でちょっと後悔があったらしい「愛燦々」を再演して、終了となりました。
三条の小さなジャズ喫茶(というかバー)でこのような名演が聞けたことにその場にいた全員が驚き、大喜びになったことは大変幸せなことに思えました。
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りゅーとぴあ春フェスタ 『狩野泰一(篠笛)&宮本貴奈(ピアノ)』

2014年5月24日(土) 18:30 りゅーとぴあホワイエ特設ステージ りゅーとぴあ春フェスタ 『狩野泰一(篠笛)&宮本貴奈(ピアノ)』

マイ・フェイヴァリット・シングズ/ロジャース
雪割草/狩野泰一
花日和/ 〃
オーヴァー・ザ・レインボウ/アーレン
レインボウ/宮本貴奈
ひこうき雲/荒井由実
七つの子/本居長世
カッ/狩野泰一

開演10分前にりゅーとぴあの空中通路から入場しようとすると、すでに出演者が。あせって駆け付けるとまだリハーサル中ということで一安心。なんでもコンサートホールから出てくるお客様を捕まえようとの作戦だそうで、さすがプロ。
感想は、「篠笛、ピアノそしてときおりのパーカッションが奏る白熱と抒情に酔いしれる」です。
1曲目はサウンドオブミュージックからの有名曲。冒頭から篠笛の妙技が炸裂し、竹林を渡る風のごとき、はたまた森の奥から響き渡る怪鳥の叫びのごとき息をのむソロで圧倒した後、ジャジーなピアノが入ってご機嫌なスィングを聞かせてくれました。続いてのオリジナル2曲は鼓童時代の佐渡での経験から作られたもので、「雪割草」は、ゆったりとところどころで聞かれる"こぶし"や"かすれ"などで和の香りを漂わす一品で、「花日和」はマイルドに味付けされたバラードに思わず聞き入りました。
昼間に駅南でライブでこの曲を行った後に虹が見えたということで急遽追加された「オーヴァー・ザ・レインボウ」もかっこよく決まり、宮本さんのオリジナル「レインボウ」へ。笛をジャンベを始めとするパーカッションに持ち替えてプレイする狩野さんに大きな拍手が集まり、大いに盛り上がりました。
ヒートアップの後はクールダウン、「ひこうき雲」「七つの子」が切なく歌われて心に沁みました。
最後は、先日"劇場"でこの二人に金子竜太郎さんが加わったトリオで演奏された曲を今日は2人で、という「カッ」。篠笛の技を極限まで追求した前半、華麗なるブリッジを奏でるピアノ、そして再度笛→太鼓の移動でジャズドラマー/鼓童の面目躍如な活躍で会場を沸かせ、再び篠笛・ピアノでしっとり締めるという離れ業を見せつけてくれました。
挨拶があり、一旦退場されましたが大きな拍手に予備戻され、お二人の今後の予定などが告知された後、アンコールは「見上げてごらん夜の星を」で心和ませて終演となりました。
お二人とも世界を股にかける奏者だけあって、その腕と心意気で一瞬にして聴衆の心をつかむ練達の技で楽しませて頂きました。このような素敵な機会を無料で提供していただいたりゅーとぴあを始めとする関係者の方々に深く謝意を表したいと思います。

コンチェント・ウインズ演奏会 6×2=?

2014年5月24日(土) 14:00 新潟県民会館小ホール コンチェント・ウインズ演奏会 6×2=?

第1部
ボレロ/ラヴェル
アルセナール/ファン=デル=ロースト
ズーラシアン序曲/高橋宏樹
第2部
金管3重奏
見上げてごらん夜の星を/いずみたく・山下国俊編
美女と野獣セレクション/メンケン・ラヴェンダー編
川の流れのように/見岳章・小島里美編
「レ・ミゼラブル」メドレー/スウィーニー編

会場時間ちょうどに到着。久しぶりの小ホール、ちょっときれいなったような。
感想は、「仲の良い仲間で作る一生懸命のコンサートを楽しむ」です。
開演時間になると緞帳が上がり、椅子に楽器がおいてある状態で、コンサートの諸注意が始まりました。「え、このタイミングで」と思っているとこれが演出の一つでその間に出てきたサックスがバリトンで、ボレロに関連した悪戯を仕掛けた後、演奏を始め、舞台袖や客席からメンバーが登場して、徐々に曲が進行していくというスタートとなりました。2曲目のマーチも軽快に決まり、金管中心の「ズーラシアン序曲」もさっそうとしていました。
休憩後は、金管3重奏で、「見上げてごらん夜の星を」。暖かな響きで奏でられました。再度全員の合奏での「美女と野獣セレクション」で美メロを聞かせ、美空ひばりの懐かしい名曲をたっぷりと歌い上げました。最後の「レ・ミゼラブル」は名旋律をメドレーで披露してプログラムを締めました。大きな拍手に答えてのアンコールは「君の瞳に恋してる」で、手拍子とともに大団円となる予定でしたが、さらにアンコールの拍手が続き、客席からのリクエストで、再度「ボレロ」で締めとまりました。
少ない人数で頑張っているメンバーの今後のご健闘を祈りたいと思います。

第264回ミニコンサート ~春を彩る歌の数々~

2014年5月21日(水) 12:20 新潟市市役所1階市民ロビー 第264回ミニコンサート ~春を彩る歌の数々~

1.早春賦/中田章
2.こいのぼり/作曲者不詳
3.チューリップ/井上武士
4.小さな春より~花~/沢井忠夫
5.スキー/平井康三郎
6.ぞうさん/團伊玖磨
7.蕾/小渕健太郎
8.北の旅人/弦徹也

奥村健一(箏)
江口鮎美(Fl)

毎月第3水曜日は市役所のロビコン。正午少し前に到着すると、公開リハーサル中でした。一旦お二人は退場され、定刻になり再登場(?)。
感想は、「箏とフルートで奏でられる唱歌に、改めてその素晴らしさに目覚める」です。
スケッチブックによる曲紹介は、いつも通りの奥村さんのやり方で、まずは「早春賦」。箏の快い伴奏の上に展開するフルートの美しい歌が心に沁みます。続く「こいのぼり」も短いながらその良さを引き出す演奏でした。
ここからは箏の独奏で2曲。「チューリップ」は可愛らしく奏され、次の「小さな春より~花~」は箏のための組曲から最終楽章で、技巧が凝らされた見事な出来栄えでした。
箏を十七絃に変える間に江口さんのソロで「スキー」。フルート一本でさわやかに吹き抜けました。
その十七絃琴で奏でられたのは「ぞうさん」。低音の弦から響きだす懐かしいメロディーに癒されました。
フルート再登場で昭和初期から一気に現代へ飛んだコブクロの「蕾」ではくぐもった調べを支えるベース音からサビでの明るさが充分に表現されて感動的でした。
最後は箏の弾き歌いで、石原裕次郎の「北の旅人」。じんわりと歌われる昭和歌謡に心動かされました。
本日は「日本に生まれてよかった」と思える充実のコンサートでした。

新潟チェロアンサンブル第10回定期演奏会

2014年5月18日(日) 14:00 新潟市音楽文化会館 新潟チェロアンサンブル第10回定期演奏会
シャコンヌ/J.S.バッハ
アルペジオーネ・ソナタ/シューベルト   
 独奏:紫竹友梨
ブラジル風バッハ第1番/ヴィラ=ロボス  
カレリア組曲から「行進曲風に」/シベリウス    
悲しきワルツ/ 〃
アンダンテ・フェスティーボ/ 〃

新潟チェロアンサンブル
紫竹友梨(Vc独奏)
館野英司(指揮)

コンチェルトさんから、音楽文化会館へ。開場を待って入場し着席しました。
感想は「新潟で頑張るチェリストたちの10年の歩みの重さを噛みしめる」です。
1曲目の「シャコンヌ」では原曲の無伴奏ヴァイオリンにこんなにも無数の要素が詰まっていることをチェロのアンサンブルが解き明かしてくれる過程を目の当たりにする瞬間に立ち合いました。
ソリストの紫竹さんが登場しての「アルペジオーネ・ソナタ」は美しくかつ的確な独奏チェロで会場を魅了するもので、バックのチェロアンサンブルもそれをしっかりと支えていました。
休憩後のヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ第1番」はチェロ8本用の原曲をアンサンブルで演奏する形で行われ、勢いのある冒頭からラテン・アメリカの香りを漂わせる雰囲気とバッハを思わせるフーガを交えた3つの楽章が心を込めて演奏されました。
続いては南米から北欧へ、シベリウス三題。学生時代に演奏したことのある「カレリア組曲」。チェロアンサンブルで聞くと当然のように別の味わいがあり素敵でした。「悲しいワルツ」では仄暗いフィンランドの冬を想起させられ、「アンダンテ・フェスティーボ」は明るく希望に満ちた情感にあふれた演奏でこのアンサンブルの10年を祝うにふさわしいものとなりました。
アンコールはマスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲」でしっとりと締められました。
このようなチェロ演奏者の集まりが10年以上続いていることは素晴らしいことであり、頑張っておられる皆様と長きに渡りご指導されている館野先生に最大限の敬意を贈らせて頂きたいと思います。

concerto presents インストアライブ 市橋靖子・川崎祥子

2014年5月18日(日) 12:30 コンチェルト concerto presents インストアライブ 市橋靖子・川崎祥子

A列車で行こう
80日間世界一周
ユーフォビア
カントリーロード
やさしさに包まれたなら
ハナミズキ

市橋靖子(Fl)
川崎祥子(Pf)

15分くらい前にコンチェルトさんへ。顔なじみの方とお話しているところへ、本日の主役様たちが、前の仕事先から車でご到着。リハ無しでいきなり本番というさすが百戦錬磨のお二人が最初に繰り出したのは、ノリノリの「A列車で行こう」。ジャジーなピアノに軽々と乗っかりスイングするフルート。最少単位のビッグバンドという面持でご機嫌なスタート。続いての映画音楽「80日間世界一周」もかっこいいグルーブで楽しませてもらいました。
トークは6月6日にりゅーとぴあスタジオAで開かれる"風景旋律"のPRや6月10日に発売される川崎さんのCDの宣伝もあり、和やかで愉快に進められました。
そのCDからアフリカのサボテンから取られた「ユーフォビア」が市橋さんのフルートも加えて、ゆったりと大平原を吹き渡る風のように奏でられました。
終盤3曲はピアノソロで「カントリーロード」、フルートとともに「やさしさに包まれたなら」「ハナミズキ」と親しみやすい曲で盛り上げてくれて大喝采のうちに終演・・とはならずにアンコール。列車がらみで「銀河鉄道スリーナイン」が演奏されてにぎにぎしく締められました。
飾らないお二人の人柄とぴったりと息の合った素晴らしいパフォーマンスに楽しいひと時を過ごさせていただいたインストアライブでした。

新潟室内合奏団第67回演奏会

2014年5月17日(日) 18:45 新潟市音楽文化会館 新潟室内合奏団第67回演奏会 

歌劇「フィガロの結婚」序曲/モーツァルト
ピアノ協奏曲イ短調Op.16/グリーク
 第1楽章:アレグロ・モルト・モデラート
 第2楽章:アダージョ
 第3楽章:アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート
交響曲第6番ニ長調Op.60/ドヴォルザーク
 第1楽章:アレグロ・ノン・タント
 第2楽章:アダージョ
 第3楽章:スケルツォ-フリアント
 第4楽章:フィナーレ-アレグロ・コン・スピリト

新潟室内合奏団
浅香みのり(Pf独奏)
高橋裕之(指揮)

仕事を終え、市営陸上競技場の駐車場へ車を止め、急いで音文へ。開演15分前に着席。
会場は満員です。
感想は、「みなぎるエネルギーをひしひしと感じる演奏会。音楽の持つ力を出演者全員が発散する凄すぎるひと時に圧倒される」です。
最初は「フィガロの結婚」序曲。ざわざわする前奏から快く爆発するフォルテに酔い、弦の作り出す分厚い響きを楽しみ、全合奏で駆け抜けるオーケストラを味わって、あっという間にコーダへ。本日の仕上がりの良さがすでに表れている好スタートでした。
ピアノの設置のための舞台転換の後、ソリストの浅香さんが登場してグリークへ。
ひとことでいうと、「人馬一体」で繰り広げられる音楽の饗宴。「ソロが」、「オケが」と分けて語れない、ステージに乗っている人たちすべてが自分のパートを担って、その責任を果たし、強固で素晴らしい「協奏曲」を作り上げる姿は感動を呼び起こすものでした。有名なテーマから独奏とオケが絡み合い、カラフルな彩りを展開する1楽章。静謐で鳴っている楽器が少ないながらも、それを埋める見えない情熱で響きを補完するような印象を想起させる2楽章。舞曲のリズムがスパイスになり、ピアノとオケが溶け合って大きな一つの構築物に作り上げられた3楽章。それぞれに熱い思いが形になって現出する貴重な瞬間をまざまざと見せつけてくれました。
ソリストアンコールは、オケも交えてのラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」第18変奏。コンチェルトの余韻を大事に閉じ込めるような甘美な旋律で締めてくれました。
休憩を挟んで、本日のメインのドヴォルザーク。冒頭のホルンから快調な滑り出しを見せ、ボヘミアの草原をわたる豊饒な薫風のごとき響きからダイナミックに繰り広げられるアレグロ。一転のどかな田園風景を想起させるアダージョ。快濶な舞曲のリズムで進められるスケルツォ。軽やかな始まりから総力戦で奏でられるフィナーレ。全楽章を通して、音楽全体像がキチンと見えながら各楽器の主張がくっきりと浮彫になり、全員でオーケストラという一つの楽器を演奏しているかのような一体感が感じられ、この合奏団が今いかに充実の時を迎えているかがわかる見事な出来でした。
アンコールは同じくドヴォルザークのチェコ組曲より「ポルカ」で美しく締められました。
会場が音文ホールということデッドな響きがちょっと気になりましたが、演奏が始まるとそんなことはどこかへふっとんで、音楽に耳が釘づけになる幸せな時間を共有させてもらいました。

クラリネットとチェンバロの出会い

2014年5月16日(金) 19:00 りゅーとぴあスタジオA クラリネットとチェンバロの出会い

クラリネットと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調/シローリ
 Allegro moderato~Largo~Allegro
クラリネットと通奏低音のためのソナタ へ長調/ルフェーブル
 Allegro moderato~Adagio~Allegro
クラリネット協奏曲 イ長調 K622より 第2楽章/モーツァルト
クラリネットと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調/ルフェーブル
 Allegro moderato~Adagio~Tempo di Minuetto
「ラ・ドゥ・ブロンブル」/デュフリ
三美神/ 〃
トラヴェルソと通奏低音のためのソナタ ト長調 Op.3-8/レイエ
 Largo~Allegro~Grave~Allegro
G線上のアリア/J.S.バッハ
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ ト長調 wq.88/C.P.E.バッハ
 Allegro moderato~Larghetto~Allegro assai

広橋綾子(Cl)
笠原恒則(Cemb)

仕事を終え、りゅーとぴあへ。駐車場Aに車を放り込みスタジオAへ向かう。途中春フェスタのジャズクインテット+Voを1曲拝聴してから、入場。
感想は「古楽と近代の交差するマジカルワールドにたっぷりと浸る」です。
1曲目のシローリから、意気込み充分のスタートでクラリネットとチェンバロという普段は聞けない組み合わせにも関わらず、ナチュラルで流麗な音楽が流れだし、一瞬で耳を奪われ、続くルフェーブルでも勢いは止まらず、さらにパワーアップした息遣いと鍵盤の響きに引き込まれました。
ここまでは数少ないクラリネットと通奏低音のための編成でしたが。ここで「クラリネットと言えばこの曲」と言っていいモーツァルトのコンチェルト。A管に持ち替えて奏でる緩徐楽章は絶品のひとこと。
そして前半最後は、再びオリジナルの編成でのルフェーブルの変ロ長調。快濶で明快、美しさと切なさが交互に現れる素晴らしい演奏で第1部が終了となりました。
調律のための少し長い休憩の後、チェンバロ独奏でデュフリを2曲。革命前の宮廷の雰囲気を雅やかに繰り広げてくれました。
クラリネットが再び登場すると、今度は2つの楽器のためではない曲たちに挑戦する意欲的プログラム。まずはレイエのトラヴェルソと通奏低音の組み合わせにトライし、見事な成果を聞かせてくれました。
次に有名な「G線上のアリア」。普段は弦楽合奏で聞くことがほとんどなので、この編成での特徴が強調され、変な言い方ですが、「ベニー・グッドマン plays バッハ」的なフィーリング(けっして演奏がジャズ的というのではなく、あくまでそう感じられるというだけですが)でご機嫌でした。
プログラム最後は、今年生誕300年の次男坊C.P.E.バッハの「ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ」。低音の弦楽器のための曲ですが、これがクラリネットとの相性が抜群でまるでオリジナル曲といっても大げさでないはまり具合に思わず聞き入るシーンが多々ありました。全3楽章とも本日の掉尾を飾るにふさわしい演奏に最後の音が消えたのちに会場は大きな拍手に包まれました。
それに応えたアンコールは大バッハのインヴェンション第1番で、広橋さんのその曲にまつわる思い出が話されたためいっそう胸に沁みるものとなりました。
このようなチャレンジングなコンサートが企画され、開催されて、多くの人の耳に届くことは大変有意義なことであり、新潟の音楽界にまた新たな一ページが刻まれたといっていいでしょう。

枝並清香&湊元なつみ デュオ・コンサー

2014年5月11日(日) 13:30 だいしホール 枝並清香&湊元なつみ デュオ・コンサート

愛の夢/リスト
ポエム/ショーソン
ピアノソナタ第2番第1楽章/スクリャービン
ジプシーの女/クライスラー
ヴォカリーズ/ラフマニノフ
愛の挨拶/エルガー
ヴァイオリンソナタ/フランク

枝並清香(Vn)
湊元なつみ(Pf)

りゅーとぴあから、一旦自宅に戻り、速攻で昼食をいただいて、だいしホールへ。
満場のなか着席しました。
感想は、「一弓入魂のヴァイオリン、優しくも力強いピアノの競演を楽しむ」です。
前半は小品を並べてのコース料理。しょっぱなのリストから気合充分。前向きな気持ちがほとばしり出る演奏でスタート。挨拶の後、ショーソンは「キラキラ」してよく練れたヴァイオリンを柔らかなピアノが支えるスタイルで「聞かせて」くれました。
ピアノソロでのスクリャービンは、よくコントロールされた響きでまろやかに仕上げてくれました。
再び、二人に戻ってのクライスラーは、切れ味鋭く、さっそうと決めてくれました。続く「ヴォカリーズ」では哀愁を帯びた切ない調べを美しく奏でてくれました。
前半最後のエルガーは、その包容力のある演奏に身を委ねたいほどでした。
休憩後のフランクは、事前のトークの通り、ヴァイオリンとピアノの対話・協奏が繰り広げられ、2つの楽器から発せられるパワーのぶつかり合いとお互いを尊重し合う協調が交互する素晴らしいもので、40分が短く感じられました。
アンコールは、震災応援ソングの「花は咲く」。二人の人柄がにじみ出たような温かい演奏でほっこりしました。
今後も第2回、第3回と続いて欲しい良いコンサートとなりました。

りゅーとぴあワンコインコンサート2014 ~ ランチタイム・コンサート ~ 「天上の響き"オルガン"」

2014年5月11日(日) 11:30 りゅーとぴあコンサートホール りゅーとぴあワンコインコンサート2014 ~ ランチタイム・コンサート ~ 「天上の響き"オルガン"」

前奏曲ハ長調 BuxWV137/ブクステフーデ
フーガト短調 BWV578/バッハ
トッカータとフーガ 二短調 BWV565/ 〃
アルビノーニのアダージョ/ジャゾット
オルガンソナタ第4番 変ロ長調 Op.65より/メンデルスゾーン
Ⅰ.アレグロ・コン・ブリオ Ⅲ.アレグレット
バッハの名による前奏曲とフーガ/リスト

大木麻理(Org)

所用を足してから、りゅーとぴあへ。開場直後に到着。席について開演を待ちました。
感想は、「エネルギーに満ちたオルガンの咆哮とピアニシモの囁きに酔う」です。
まずバッハが尊敬してわざわざ300kmを遠しとせず、徒歩で会いにいったブクステフーデの「前奏曲」。いきなりのペダルの一撃から始まり、ゴツゴツした響きから滑らかなトーンへ。りゅーとぴあのオルガンを駆使して、盛り上がりを演出します。
続くバッハ2題。「小フーガト短調」と「トッカータとフーガニ短調」と有名曲を並べながら、単なる名曲集とはせずに、最弱音から最強音までダイナミックレンジを広くとり、グレツィング・オルガンの能力全開でホールをも揺るがす演奏で度肝を抜きました。
そして「アルビノーニのアダージョ」では一転、暖かい響きで気持ちを和ませ、そのまま迫力のエンディングを迎える離れ業を披露してくれました。
次は時の流れの中に埋もれていたバッハを甦らせたメンデルスゾーンの「オルガンソナタ」。華麗に全体を包み込むようなサウンドに満ちたアレグロと、優しい響きで幸せを運ぶアレグレットで楽しませてくれました。
最後はリスト。バッハの名前をB(シの♯)、A(ラ)、C(ド)、H(シ)の音名に読み換えた主題を超絶技巧を含めて展開するこの曲をフルスロットルで、メーターがレッドゾーンに突入するかのような勢いで鳴らし、会場を興奮のるつぼに叩き落とすほどの熱い演奏で喝采を浴びました。
アンコールは「G線上のアリア」をしっとりと決めてかっこよく終演となりました。

今回のワンコインはこのように素晴らしい出来でしたが、その陰には演奏者のポテンシャルを最大限発揮できるようにする日々のメンテナンスを始めとするりゅーとぴあ関係者の表には現れない努力が実を結んだものであるとも過言ではないと思います。