新春日中文化交流フェスティバル ハルビン交響楽団公演

2015年2月26日(木) 18:30 新潟市民プラザホール 新春日中文化交流フェスティバル ハルビン交響楽団公演

1.「春節序曲」/李煥之
2.「皇帝円舞曲」/J.シュトラウス
3.「我愛你、塞北的雪(愛しい塞北の雪)」/劉錫津
4.二胡独奏 演奏 李斌
 「洪湖随想曲」/閔惠芬 楊立青編
 「賽馬」/黄海懐
5.「ハンティング・ポルカ」/J.シュトラウス
6.フルート、チェロ、ハープ三重奏 演奏 李偉、鍾媛媛、孫影麗
 「酒狂」/劉庄
 「姑蘇行」/江先謂
7.弦楽四重奏 演奏 王海楠、馮蕭、封雁、鍾媛媛
 「長い道を(悲しき天使)」/ロシア民謡
 「男はつらいよ」/山本直純
8.琵琶協奏曲 演奏 董暁琳
 「草原小姐妹」/呉祖強、王燕樵、劉徳海
9.ワルツ(「ジャズ組曲第2番」より)/ショスタコーヴィチ
10.管弦楽組曲≪蘇三≫之四:"重逢"/劉廷禹

仕事を終えて大急ぎで会場へ。開演5分間えに着席。
感想は、「大陸からの風を感じる、熱気あふれる演奏に心躍る」です。
まずは「春節序曲」。爆竹が鳴るような弾けた響きで、新しい年を祝う雰囲気に満ちた楽しい曲からスタート。続く「皇帝円舞曲」では耳慣れたワルツを軽やかに奏でてくれました。「我愛你、塞北的雪(愛しい塞北の雪)」ではゆったりと大きく広がる音楽に耳を傾けました。
そして二胡の独奏者が登場しての「洪湖随想曲」。管弦楽をバックに滑らかで濃厚な響きで聞き手を惹きつけ、鮮やかなお手並みで我々を圧倒しました。さらにソリスト・アンコールがわりの「賽馬」をさらりと決めて満場の拍手を引き出しました。
前半最後はシュトラウスのポルカ。打楽器が模写する鉄砲の音を交えて、軽快に駆け抜けました。
10分の休憩を挟んで、フルート、チェロ、ハープの三重奏から。流れる笛、刻む低弦、その間をつなぐ竪琴。独特の調べを奏してくれました。さらに弦楽四重奏では、お隣の国の民謡を緩急自在に仕上げると、日本の人情喜劇映画のテーマをしみじみと聞かせてくれました。
そして琵琶協奏曲。機関銃の如く弦から弾き出される乾いた音色(ねいろ)が目くるめくように会場を駆け回り、変幻自在にオケと対話し、息をもつかせぬ真剣勝負を繰り広げて、大きな喝采を浴びました。
管弦楽だけに戻っての「ジャズ組曲」より「ワルツ」。サキソフォーンやトロンボーンのソロが物悲しげなメロディを吹奏し、場末の酒場での舞踊のような雰囲気を再現してくれました。
プログラム最後の「管弦楽組曲」からの「重逢」では、迫力のある序盤から、美しい旋律が入り、オーケストラが咆哮して、がっちりと止(とど)めを刺してくれました。
会場は大きな歓声と拍手に包まれ、当然のようにアンコール。自国の曲と日本が世界に誇るアニメ映画の主題歌。そして「天国と地獄」のフレンチ・カンカンでは会場から手拍子が起こり、友好ムードが頂点に達して、この素晴らしい公演の締めとなりました。
お隣の国ながら、なかなか聞き機会のないハルビン交響楽団をこうして聞けるのは、」大変嬉しいことであり、これにより音楽による文化交流がもっと盛んになること願って市民プラザを後にしました。
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Noism2 春の定期公演 2015

2015年2月22日(日) 17:00 りゅーとぴあスタジオB Noism2 春の定期公演 2015

『ユルリ島の馬』
[演出振付] 山田勇気
[美術] KiKiKo.(北郷崇広+北川拓未+小出真吾)
[衣裳] 山田志麻
[ヘアメイク] 佐藤圭、栗山綾
[面] 藤井芳則
[出演] Noism2
『かさねのいろめ』
[演出振付] 島地保武
[音楽] 蓮沼執太
[出演] Noism2

だいしホールを飛び出し、全速力でペダルを漕いでりゅーとぴあへ。開演50分前に到着し、用意された待合所で待機。時間になり、誘導されて入場し、最前列を確保。
感想は、「この年になってもこんなに新しい感動に出会えることに感謝」です。
まずは『ユルリ島の馬』。幕が閉まっている袖から、仮面をつけた2人が登場し、躍り始め、幕が上がると、糸のカーテンがぐるりと取り囲む結界が出現し、皆がいる内部へと入って、ダンスがスタート。柔軟とスピード、統制と解放、順列と組み合わせ、幾何学模様のように繰り広げられる舞踊の変幻が、電子音響の海の中、自在に運動する瞬間を目の当たりにして、表現する言葉を失うほどの感銘を受けました。
休憩を挟んで『かさねのいろめ』。大きな白い紙に包まれたメンバーたちが配置されており、それをつけたまま岩の塊りのように動いたり、脱ぎ捨てるとそれぞれにカラフルな衣装をまとっていて、目にも鮮やかな印象を与え、現実音の流れる中、白昼夢の如きイメージの連鎖が、目くるめく展開し、さらに終止形を模写した行いで観客を巻き込み、声でのパフォーマンスまで加えて、多様な表現で攪乱し、それでもなお舞台に惹きつけられる魅力を突き付けてくれました。
今回は自分の許容範囲を超える体験をさせていただき、今後のNoism2への期待がさらに膨らむ素晴らしい結果を残してくれました。このような日本に2つとないダンス・カンパニーを間近で見られる幸せを噛みしめて、関係者各位に感謝をしつつ、りゅーとぴあを後にしました。

SP-RING CONCERT 新潟リングアンサンブル 第15回定期演奏会

2015年2月22日(日) 14:00 だいしホール SP-RING CONCERT 新潟リングアンサンブル 第15回定期演奏会

ワルツ「天体の音楽」/ヨゼフ・シュトラウス
歌劇「ジョコンダ」より「時の踊り」/ポンキエッリ
 1.夜明けの時
 2.昼の時の入場
 3.昼の時の踊り
 4.夕方の時の入場
 5.夜の時の入場
 6.フィナーレ
組曲「クープランの墓」より/ラヴェル ジョーンズ編(木管五重奏)
 プレリュード 
 メヌエット
 リゴードン
七重奏曲 変ホ長調 Op.20より/ベートーヴェン(弦楽、クラリネット、ファゴット、ホルン)
 第1楽章
シング~カーペンターズナンバー/ラボソ 大野卓也編
合奏協奏曲 ト短調 Op.6-8 「クリスマス協奏曲」/コレッリ(弦楽合奏)
 第1楽章:ヴィヴァーチェ(快活に)~グラーヴェ(荘重な)
 第2楽章:アレグロ(快活に速く)
 第3楽章:アダージョ(ゆるやkに)~アレグロ~アダージョ
 第4楽章:ヴィヴァーチェ
 第5楽章:アレグロ~ラルゴ(ゆっくりと遅く)=パストラーレ
サウンド・オブ・ミュージックより/ロジャーズ 越野さゆり編
 ①前奏曲
 ②もうすぐ17才
 ③マリア
 ④私のお気に入り
 ⑤ひとりぼっちの羊飼い
 ⑥サウンド・オブ・ミュージック
 ⑦エーデルワイス
 ⑧すべての山に登れ
 ⑨ドレミの歌
 ⑩フィナーレ

折原直樹、加門美華子、富山武志、行方陽介(Vn)
稲吉麻穗、山際宏志(Va)
大石航、関矢和彦(Vc)
片桐有理(Cb)
越野さゆり(Pf)
本間優子(FL)
吉田真生(Ob)
山口恭子(Cl)
安部佳織(Fg)
小川重朗、越野俊彦(Hr)
風間一吉、星野裕美(Per)

次に備え、中央区移動はこれにお任せの銀輪でだいしホールへ。開演20分前に到着。
感想は、「クラシカル・ポピュラー音楽の両面の楽しさを充分に堪能」です。
まずはヨゼフ・シュトラウス。優雅なワルツが暖かく奏されて好調なスタートを切りました。続くポンキエッリでは有名なメロディを力強い低音が支え、優しい響きと快活な勢いで曲を仕上げました。木管五重奏でのラヴェルは、特有の細やかな音符たちを流れるように歌って、雰囲気を盛り上げました。そしてベートヴェン。極小のオーケストラともいうべき編成から、厳格に、流麗に音楽を作り上げ、見事に前半を締めくくりました。
休憩を挟んで、後半はお楽しみタイム。「シング」では軽やかに歌い、二胡と鍵盤付きリコーダーまで飛び出して、カーペンターズの世界を再現しました。一転現代からバロック時代に戻っての「クリスマス協奏曲」。2台のソロ・ヴァイオリン&チェロが雄弁に語り、はたまた寄り添って、みどりごの誕生を祝う牧歌を奏でました。
プログラム最後はミュージカル及び映画で知られる「サウンドオブミュージック」。耳なじみのあるメロディーが次から次へと溢れ出し、ゴージャスで美しい音楽で楽しませてくれました。
大きな拍手に応えてのアンコールは、「もののけ姫」のテーマ。森の中に木霊するような旋律が心に沁みました。
今回のプログラムでは聞きたくとも、オーケストラの演奏会ではなかなか聞けない選曲で、大変楽しませてもらいました。来年も楽しみにしたいと思います。

みなとコンサート~いろいろな楽器、見て、聞いて楽しもう~ 第2回サックス編

2015年2月19日(木) 19:00 新潟日報メディアシップ 1Fみなと広場 みなとコンサート~いろいろな楽器、見て、聞いて楽しもう~ 第2回サックス編

愛がすべて/ヒューゴ
雨にぬれても/バカラック
黒いオルフェ/ボンファ
マーシー・マーシー・マーシー/ザビヌル
ルパン三世のテーマ'73/大野雄二
名探偵コナンのテーマ/小松未歩
ドント・ストップ・ミー・ナウ/マーキュリー
いつか王子様が/チャーチル
モーニン/ティモンズ
アメージング・グレース(楽器紹介)/作曲者不詳
アイ・ガット・リズム/ガーシュウィン
情熱大陸/葉加瀬太郎
青春の輝き/カーペンター、ベティス&ハモンド

ヤマハ 大人の音楽レッスンの生徒たちによる演奏

仕事を終えて、メディアシップへ。30分前に到着するとサウンド・チェックが行われているところでした。
感想は、「音楽を奏でる喜びが溢れる楽しいひとときを味わう」です。
ますは小学生の4人から、アルト・サックス4本で、「愛がすべて」と「雨にぬれても」をパソコンから流れる伴奏をバックに勢いよくまっすぐに届けてくれました。続いては中年の男性2人+講師で「黒いオルフェ」。原曲への強い憧れが感じられる熱演で聞いていて胸が熱くなりました。アルト4本&テナー2本の編成で、「マーシー・マーシー・マーシー」を分厚くゴージャスに、「ルパン3世」を気持ちよく歌って楽しませてくれました。女性1人に小学生のデュオに講師がテナーで加わっての「名探偵コナンのテーマ」は3本が互いに競い合う展開で進むと、「ドント・ストップ・ミー・ナウ」では初めて3年とは思えない見事なソロを大人2人が支え、好プレイで微笑ませてくれました。
メンバーを変えた六重奏での「いつか王子様が」は優しく丁寧に奏でられ、続く「モーニン」では、ジャズの厚い音の壁が雰囲気を盛り上げました。
ここで楽器紹介。講師がソプラノ・サキソフォーンを持ち出し、前曲でのアルトとテナーを加えて、「アメージング・グレース」をそれぞれのメロディ・伴奏で1人ずつ奏し、最後にそれを重ねて、ハーモニーと組み合わせの妙を教えてくれる、"為になる"時間を提供してくれました。
ここまではPCの助けを借りていましたが、ここで楽器の響きのみで勝負の「アイ・ガット・リズム」。ガーシュインの魂に迫ろうという思いがひしひしと感じられました。そしてラストは「情熱大陸」。電脳の刻むリズムの上でキャッチーなメロディを思う存分吹きまくり、さらにインプロビゼーションの如きフレーズまで飛び出して、ノリノリで締めてくれました。さらに本日の演奏者と聴衆へのプレゼントということで、講師のソロでの「青春の輝き」。とろけるような音色(ねいろ)に心癒されました。
音楽をもう一度楽しもうと頑張る方々+これからをしょって立つ小学生たちが自分の持っているすべてをかけて、楽器に取り組む姿は感動的で、さらなる高みを目指して羽ばたいてい行かれることを願って、メディアシップを後にしました。

第273回ミニコンサート ~竹山節津軽三味線コンサート~

2015年2月18日(水) 12:20 新潟市市役所1階市民ロビー 第273回ミニコンサート ~竹山節津軽三味線コンサート~

1.≪合奏≫三味線じょんがら
2.≪合奏≫三味線よされ
3.≪唄≫津軽よされ
4.≪唄≫津軽甚句
5.≪合奏≫綜合曲
6.≪合奏≫じょんがら新節

竹山節津軽三味線 新潟高橋竹山会

第3水曜日のお昼は市役所でロビコン。開演12分前に滑り込み、幸運にも席を確保。
感想は、「凛とした風情、日本人である喜びを実感する幸せな時間を共有」です。
五人がずらりとならんで「三味線じょんがら」が開始されると、クリアーで豊かな響きがあたりを包み、撥から紡ぎだされる軽快で透き通った三味の音(ね)に心奪われました。そのまま「三味線よされ」が続けて奏され、見事な合奏で大きな拍手が巻き起こりました。そして"佐渡おけさ"と同じルーツを持つ「津軽よされ」がソロで弾き語り。切ない"唄"と絡みつくような糸の音色(ねいろ)に聞き入ってしまいました。さらに「津軽甚句」では左端の方が締太鼓に持ち替えて、祭囃子で盛り上げてくれました。5人での三味線に戻っての「綜合曲」。技巧を駆使しながらも歌心を忘れず、細かく動きながらも大きく歌う素晴らしい演奏を聞かせてくれました。そして最後の「じょんがら新節」では力強く、津軽三味線の"太さ"を生かし、盛大に決めて、会場を沸かしました。
本邦の伝統がいまだしっかりと受け継がれ、ヴィヴィッドに響き渡ることは、大変素晴らしいことであり、さらに発展していかれることを祈って、市役所のロビーを後にしました。

小杉真二&南雲竜太郎バレンタイン ピアノデュオコンサート ~ 愛にまつわる名曲の数々 ~

2015年2月14日(土) 15:00 白根学習館ラスペックホール 小杉真二&南雲竜太郎バレンタイン ピアノデュオコンサート ~ 愛にまつわる名曲の数々 ~

愛の挨拶(連弾)/エルガー
舞踏への勧誘/ウェーバー
ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 より/ショパン
 第2楽章 ラルゲット
ボレロ(連弾)/ラヴェル
交響詩「レ・プレリュード」(リスト自身の編曲による連弾)/リスト
組曲第1番 Op.5「幻想的絵画」(2台ピアノ)/ラフマニノフ
  舟歌
  夜-愛
  涙
  復活祭 

国道8号を一路南区へ。開演45分前に着くと長蛇の列。最後尾につき入場しました。
感想は、「"愛"にまつわる数々の名曲を連弾、2台ピアノで楽しむ」です。
舞台上は開演までカーテンで閉められ、連弾による「愛の挨拶」が弾き始められると同時に左右に開くという演出でスタート。優しくも暖かいピアノがエルガーの妻へ贈られた愛の調べを丁寧に奏でて、快調なスタートを切りました。挨拶があり、続く「舞踏への勧誘」では、南雲さんがソロで弾き、前奏と後奏に小杉さんがウェーバーが恋人へ宛てた曲の要約をポエトリーリーディングのごとく朗読し、舞踏会の華やかさと、踊る男女のやり取りの機微を上手に伝えてくれました。
ショパンの「ピアノ協奏曲第2番」の第2楽章では、小杉さんが独奏を、南雲さんが伴奏を弾き、美しい旋律とそれを支えるオケ・パートを2台ピアノであますところなく表現してくれまし*た。
前半最後は「ボレロ」。管弦楽の魔術師が仕掛けた罠を巧妙に掻い潜り、繰り返される2種のメロディとその装飾を、場面ごとに異なる煌めきを与え、頂点への坂道を祝祭と熱狂で飾る見事な演奏で客席を沸かしました。
15分の休憩を挟んで、後半はリストの「レ・プレリュード」。ナレータの女性が曲の元になったラマルティーヌの詩の一部を朗読した後、曲が始まりました。静かな瞑想から、波瀾万丈の時を経て、輝ける時代を照らし、終末へ向かう様子が熱を帯びた連弾で奏され、大きな拍手を浴びました。
そして最後はラフマニノフ。曲ごとにその内容がナレーションで告げられた2台のピアノで描かれる「幻想的絵画」は、水晶のような繊細な響きで、2つの鍵盤が会話し、最後には厳粛な鐘の音(ね)がホールを満たして、聴衆を魅了しました。
このような素晴らしい演奏ですから、当然のようにアンコールがかかり、「のだめカンタービレ」で有名になったモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」、連弾の定番・ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」、さらに観客に手拍子で」参加してもらうようにヨハン・シュトラウスの「ラデツキー行進曲」。皆様大満足での上々の幕切れとなりました。
素晴らしいテクニックとパッション、聴衆への配慮とサービス精神、丁寧なステージングとどれをとっても文句のつけようのないコンサートが、南区で模様されたことは大変意義のあることだと思いながら、帰路のハンドルを握りました。

そらのコンサート 真冬のクラシック 第4夜

2015年2月11日(水) 19:00 新潟日報メディアシップ20Fそらの広場 そらのコンサート 真冬のクラシック 第4夜

夜空のヴァレンタインコンサート

オープニング
●「ホフマンの舟歌」 歌劇《ホフマン物語》より/オッフェンバック

スペイン ~恋は魔術師~
●「恋は魔術師 ファンファーレ」 舞踊音楽《恋は魔術師》より/ファリャ
●「ハバネラ ~恋は野の鳥~」 歌劇《カルメン》より/ビゼー
●「ナナ ~子守唄~」 歌曲集《七つのスペイン民謡》より/ファリャ
●「エル ヴィート」/アンダルシア民謡
●「ジプシーの唄」 歌劇《カルメン》より/ビゼー

夜空のほろ酔い ~ヴァレンタイン~
●「メモリーズ」/岡田文靖
●「カフェ1930」/ピアソラ
●「ヴィオロン」/プーランク
●「ミスティ」/ガーナ―
●「サマータイム」/ガーシュウィン

柳本幸子(S)
奥村和雄(Vn)
経麻朗(Gt)
石山響一朗(ele.p)
猪爪彦一(絵画)

仕事を終えて、会場へ。30分前に到着すると摩天楼の最上階はすでに満席。雰囲気のある絵画をバックにした『真冬のクラシック最終夜』は立ち見で鑑賞と相成りました。
感想は、「いずれ劣らぬ強者(つわもの)の放出する圧倒的なオーラにやられる」です。
まずは4人そろってのオッフェンバック。水上に浮かぶゴンドラで揺られるように流れ出す音楽が、仮面舞踏会(マスカレード)の装いをまとって、流麗に演じられました。
そして、歌い手が袖に入ってのファリャの「恋は魔術師」、器楽の奏でが流れる中、歌いながらの再登場でいきなりのエンジン全開。続けてビゼーの「ハバネラ」。悩殺的な歌声が濃密にうねり、聞くものを強烈に惹きつけました。「ナナ~子守歌」では優しく諭すように歌い、「エル ヴィート」ではギターとヴァイオリンが生み出す生き生きとしたリズムをカスタネットが縁取り、歌われる舞曲が華やかに繰り広げられました。そして第1部『スペイン~恋は魔術師~』の最後を彩る「ジプシーの唄」。中庸なテンポで身軽に始まり、危うげな予感を伴いつつ、その速度を上げて、興奮と熱狂の坩堝へと駆け上がりました。
ソプラノが一旦退場すると、ここからは第2部『夜空のほろ酔い~ヴァレンタイン~』。ピアノとギターによる「メモリーズ」でそらの広場が一瞬にして、高級なナイト・ラウンジに。ウィスキーのロックかブランデーでも欲しくなるような大人の雰囲気になりました。ヴァイオリンとギターのデュオで奏されたのはピアソラの「カフェ1930」。はるかブエノスアイレスからのタンゴが香る、憂いと明るさの交錯する特有の味わいをとろけるような音色(ねいろ)で届けてくれました。
歌姫が戻って、プーランクの「ヴィオロン」。ライブでこそ、その良さがわかるデリケートな曲想を見事に表現して素晴らしい仕上がりに。さらにガーナーの「ミスティ」。まろやかで甘い旋律をゆれるようなグルーブで包み、とろけるような快感で満たしてくれました。
そしてプログラム最後の「サマータイム」。アフリカン・アメリカンの悲しみと希望を歌うガーシュインの子守唄を、聞くものの魂の奥底にまで響かせ、そらの広場ごと新大陸へ連れ去るような、3つの楽器と歌の協奏が心を打ちました。
会場は大きな拍手に包まれ、それに応えてのアンコールが2曲。武満徹の「翼」がシンプルに、でも美しく歌われ、さらに締めはピアソラの「リベルタンゴ」。情熱的で快活なダンス音楽を胸のすく仕上がりで決めてくれて、会場も大満足。終わりよければすべてよしを地でいく素晴らしいエンディングとなりました。
ヴァイオリン、ギター、電子ピアノ、そして歌。この音楽の四面体が作り出す真髄を極めた響きの祭典が、メディアシップ20階に溢れたことは、歴史的事件の一場面に居合わせたかのようでもあり、大変貴重なひとときを味わわせてもらいました。

だいしライフアップコンサート ルベン・シメオ トランペット・リサイタル

2015年2月8日(日) 14:00 だいしホール だいしライフアップコンサート ルベン・シメオ トランペット・リサイタル

コンチャ・フラメンカ/アルトーラ J.V.シメオ編
トランペットとピアノのためのカプリーチョ/J.V.シメオ
タンゴ/アルベニス(ピアノ独奏)
コルドバ/ 〃
セベデオの娘たち/チャピ J.V.シメオ編
熊蜂の飛行/リムスキー=コルサコフ J.V.シメオ編
グラナダ/ララ J.V.シメオ編
ショパンの泉/セヴラック(ピアノ独奏)
ハリー・ジェームスに捧ぐ/コート&ペスタロッサ 岩井直溥~J.V.シメオ編
バラーダ・メヒカーナ/ポンセ(ピアノ独奏)
マイ・ウェイ/フランソワ&ルヴォー J.V.シメオ編

ルベン・シメオ(Tp)
下山静香(Pf)

開演15分前に到着。ほぼ満員の中、定位置に近い場所を見つけて着席。
感想は、「超絶技巧と歌心満載のリサイタルを堪能する」です。
まずはアルトーラの「コンチャ・フラメンカ」。いきなりトランペットによるスペイン風味のソロで早吹きの腕前を披露すると、軽やかなるピアノがそのあとを追い、華麗なるオープニングを飾りました。続いてはお父上が作曲された「トランペットとピアノのためのカプリーチョ」。ハイトーン&髭の多い音符をものともせず、何もなかったように平然と吹奏する金管と、相似形のフレーズをなぞる鍵盤のコンビネーションでがっちり聞かせて、万雷の拍手を浴びました。
ピアノ独奏でアルベニスが2曲。「タンゴ」ではだいしホールのベーゼンドルファーからイスパニアの風を吹かせ、「コルドバ」ではアンダルシアの哀愁を紡ぎ出しました。
再び2人でチャピの「セベデオの娘たち」より「とらわれ人の歌」。燃えるような熱いアリアをたっぷりと聞かせてくれました。そしてリムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」。ゆっくりとした離陸から、気ぜわしい滑空までその卓越したテクニックで吹き切ってくれました。
20分の休憩を挟んで、後半はララの「グラナダ」から。ラテンの雰囲気漂う美しい旋律を朗々と歌い、聞かせどころをしっかりとアピールする演奏で楽しませてくれました。
セヴラックの「ショパンの泉」では、ソロ・ピアノがあふれるように音楽を伝えました。トランペットが復帰して、コート&ペスタロッサの「ハリー・ジェームスに捧ぐ」。リラックスしたポピュラー・ミュージックをまろやかなグルーブで表現し、"ほっと一息"な感じを演出してくれました。ピアノ独奏でのポンセ「バラーダ・メヒカーナ」では、南米の香りを届けてくれました。
そしてプログラム最後は、フランソワ&ルヴォーの「マイ・ウェイ」。あまりにも有名なこの曲を堂々とおおらかに歌い上げ、満場の喝采を勝ち取りました。
当然のようにアンコールが求められ、メンデスの「マカレナの聖母」1曲で終わりと思われましたが、拍手が手拍子に代わるのを受けように、ジュナンの「ベニスの謝肉祭」が短く演奏されて、この素晴らしいコンサートの幕切れとなりました。
このような称えるべき演奏会を毎年のように廉価で提供していただけるだいしホールさんには大きな感謝を贈りたいと思います。さらに今年は8月23日(日)のソプラノの森麻季さん、10月18日(日)にはあの朴葵姫(パク・キュヒ)さんでのだいしライフアップコンサートを予定されているということで大いに期待したいと思います。

1月のまとめ

遅くなりましたが、1月のまとめです。
行ったコンサート
2015年1月4日(日) 14:30 新潟市音楽文化会館11番練習室 New Year Concert 小山瑠美子(sop) 齋藤晴海(pf) ひつじ年うたい始め
2015年1月11日(日) 14:00 りゅーとぴあコンサートホール ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団 ニューイヤー・コンサート 2015
2015年1月11日(日) 17:30 砂丘館 ≪SPECTRA FEED≫ for live performance at skyukan
2015年1月18日(日) 14:00 会場:新潟市音楽文化会館 新潟市ジュニアオーケストラ教室OBOGアンサンブル「REVOIR」 第2回定期演奏会
2015年1月20日(火) 19:00 りゅーとぴあスタジオA 加藤礼子ヴァイオリン・リサイタル ~りゅーとぴあアウトリーチ事業登録アーティストによる~
2015年1月21日(水)  19:00  新潟日報メディアシップ20Fそらの広場 そらのコンサート 真冬のクラシック 第1夜
2015年1月23日(金) 19:00 りゅーとぴあスタジオA 中林恭子リサイタル ~りゅーとぴあアウトリーチ事業登録アーティストによる~
2015年1月24日(土) 17:00 新潟県政記念館 experimental room #17
2015年1月28日」(水) 19:00 新潟日報メディアシップ20Fそらの広場 そらのコンサート 真冬のクラシック 第2夜
2015年1月29日(木) 19:00 新潟日報メディアシップ 1Fみなと広場 みなとコンサート~いろいろな楽器、見て、聞いて楽しもう~ 第1回フルート編
10件でした。
行きたかったコンサート
2015年1月10日(土) 14:30 りゅーとぴあスタジオA 越の風 2015 vol.4 室内楽作品展
2015年1月12日(月) 14:00 新潟市江南区文化会館 音楽演劇ホール 枝並千花&須藤千晴 デュオ・コンサート2015
2015年1月12日(月) 14:00 朝日酒造エントランスホール SanDoコンサート 弦楽四重奏 越後酒屋唄と名優をしのんで (アンサンブルオビリー)
2015年1月25日(日) 10:00 新潟中央高校音楽ホール 新潟県立中央高等学校音楽科第16回卒業演奏会
2015年1月25日(日) 13:30 小さな美術館 季 nagomi no oto 2015  (箏:奥村京子、Sop:西谷純代、Fl:金子由香利)
2015年1月28日(水)  19:00  薫風之音ライブ in スタジオA
6件でした。今年もがんばります。

そらのコンサート 真冬のクラシック 第3夜

2015年2月4日(水) 19:00 新潟日報メディアシップ20Fそらの広場 そらのコンサート 真冬のクラシック 第3夜

1. ベルガマスカによるアリア/ウッチェリーニ(Marco Uccellini, 1603-1680)
2. ラ・モニカによるソナタ/マリーニ(Biagio Marini, c.1587-1663)
3. トリオソナタ イ長調 op.5-1 HWV396/ヘンデル(Georg Friederich Handel, 1685-1759)
  Andante ~ Allegro ~ Larghetto ~ Allegro ~ Gavotte   
4. トリオソナタ イ短調 BuxWV272/ブクステフーデ(Dieterich Buxtehude, c.1637-1707)
5. 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043/バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)
  Vivace ~ Largo ma non tanto ~ Allegro   

廣川抄子(Vl)
佐々木友子(Vl,Va)
笠原恒則(Cemb)

ちょっと出遅れて、開演30分前に到着。すでにほぼ満員の入り。立ち見覚悟か!と思いきや何とか空きを見つけて着席。
感想は、「直球勝負のガチなバロック・プログラムに心とろける」です。
まずはウッチェリーニ。鮮烈な光を放つ高弦の眩さに目を奪われる間もなく、伸びやかな明るい音色(ねいろ)が繰り広げられ、いきなりの名演。続くマリーニでは、密やかな悲しみを秘めた旋律がじんわりと沁み渡って、2曲目にしてすでにどっぷりと音楽に浸る喜びを味わいました。
中間部を構成するヘンデルでは、5つの楽章がそれぞれに特徴をよく表し、2台のヴァイオリンが時に掛け合い、時に寄り添って紡ぎだすバロックの豊饒、そしてそのすきを縫って現れるチェンバロの奏で。すべてが一つの意志を持って絡み合う生き物のように生命力を持って軽やかに会場を駆け巡りました。
佐々木さんがヴィオラに持ち替えてのブクステフーデ。深みが増し、輝ける光明と闇をまとう影が絶妙のコントラストを見せて、美しく、切なく、見事に北ドイツの憂愁と美を具現化して、バッハを魅了したその音楽の真髄を届けてくれました。
そしてそのバッハ。2つの独奏楽器が競い合い、重なり合う様は、巧みに作り上げられる寄木細工のように複雑であり、はたまた華麗に輝く真珠の煌めきを見せて、しっかりと脇を固める通奏低音を従え、この作曲家特有の厳格な伽藍を構築して、楽しませてくれました。
満場の溢れんばかりの拍手に応えてのアンコールは、パーセルのロンド。堂々と威厳を持ったメロディが簡潔に奏されて、短いながら印象的な幕切れとなりました。
オープンなスペースでのコンサートですが、しっかりしたプログラミングで、バロックの醍醐味を堪能できる貴重な機会を頂いて、"今後のメディアシップ そらのコンサートから目が離せないな"と思わせる素晴らしいひとときでした。