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ボサコル 2016 こつごもり LIVE at Albnnach

2016年12月30日(金) 19:30 アルバナック・バー ボサコル 2016 こつごもり LIVE at Albnnach

Ela e carioca 「彼女はカリオカ」/Jobim-Moraes
Chega de saudade「想いあふれて」/ 〃
Les yeux noirs「黒い瞳」/Traditional
S.V.P.「スィル・ヴ・プレ」/Pizzolla
Cheganca「シェガンサ」/Lobo
Tempo de amor「愛の時間」/Powell-Moraes
Syracuse「シラキューズ」/Salvador
Flambee Montalbanise「モントーバンの火」/Viseur
Upa neguinbo「ウパ・ネギーニョ」/Lobo
別れのサンバ/長谷川きよし
瞳を閉じて/荒井由美
Sous le ciel de Paris「パリの空の下」/Giraud
Caminhos cruzdos「十字路」/Jobim-Mendonca
Adios muchachos!「さらば友よ」/Sanders
O nosso amor「ウ・ノッス・アモール」/Jobim-Moraes

ボサコルデオン
 田中トシユキ(Acc、Pf、Fl,Pandeiro,Vo)
 さとうえみ(Gt,Vo)

仕事を終えて、帰宅し、夕食を取ってからアルバナック・バーへ。開演30分前に到着。
感想は、「異国の風情漂う酒場で、軽やかな風を味わう」です。
騒(ざわ)めく喧噪を縫って、弾き出されるピアノとギターがウキウキと弾み、軽快に飛ばして、「彼女はカリオカ」で幕開け。間髪を入れず「想いあふれて」に飛び込んで、憂いを囁き、生きいきと明るさへ駆け出しました。続いて奏でられた「黒い瞳」では、切なく滲(にじ)むアコーデオンが、細やかにすすり泣いて、憂愁を届けると、「スィル・ヴ・プレ」で切れのある足捌(あしさば)きを見せて、濃厚な舞いを演じました。次に「シェガンサ」を乾いた叙情で一途(いちず)に歌い、「愛の時間」を募る想いで緋色に描きました。前半最後の2曲では、生きいきと跳ねる六弦と、滑らかに弾き込む鍵盤がうねる「シラキューズ」。嫋々と流れるせせらぎを想起させ、光る水面(みなも)を輝かせる「モントーバンの火」。聴衆の心へ感情の渦を届けて、喝采を受けました。
休憩を挟んで後半は、「ウパ・ネギーニョ」から。小気味よく滑り出し、アツく剣(つるぎ)を交わして、心を揺らしました。ここで日本の曲が二つ。「別れのサンバ」が涙の雨を誘い、「瞳を閉じて」で真昼の静けさを伝えました。さらにシャンソンから「パリの空の下」。さざめくように飾り、柔らかに波打って、哀愁の色に染めると、ボサノヴァに戻っての「十字路」では、匂い立つ郷愁が胸を締め付けました。早いものでもうあと2曲。優しく弾む「さらば友よ」。打楽器が配られ、聴衆を巻き込んで盛り上げる「ウ・ノッス・アモール」。こじんまりした酒場の温度を一気にヒートアップさせました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2つ。「テレフォンヌ」が華やかに歌われ、最後は「イパネマの娘」。穏やかにまわりを鎮めて、恙(つつが)なく終演となりました。
押し詰まった日々を愉しく彩ってくれるこの催しは、凍てついた冬の寒さを忘れさせてくれる心躍るものであり、上気した気持ちを抱えて、家路を急ぎました。
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クリスマスピアノリサイタル

2016年12月25日(日) 17:30 ANAクラウンプラザホテル1階ラウンジ越 クリスマスピアノリサイタル

平均律クラヴィーア曲集第1巻 前奏曲 ハ長調 BWV 846/J.S.バッハ
サンタが町にやってくる/クーツ
荒野の果てに/バーンズ
アヴェ・マリア/シューベルト
オンブラ・マイ・フ/ヘンデル
カノン/パッヘルベル

品田真彦(Pf)

りゅーとぴあを出て、コンチェルトさんに寄り、一旦帰宅してから、ANAクラウンプラザホテルへ。開演30分前に到着。
感想は、「麗しいピアノの響きに癒される」です。
まずはバッハの「平均律クラヴィーア曲集第1巻」から「前奏曲」。光の粒が美しく連なって、端正な響きで通り過ぎました。続いて「サンタが町にやってくる」。明るく楽しく流れ出して、快く駆け抜け、次のシューベルトの「アヴェ・マリアになると、暖かく包み込んで、至福の時を与えてくれました。4曲目は「荒野(あらの)の果てに」。やすらかに揺らし、きらりと輝き、さらにヘンデルの「オンブラ・マイ・フ」へ。透き通る甘美さを届けて、心に訴えかけました。最後はパッヘルベルの「カノン」。ゆったりと一段ずつ階梯を登り、頂きで煌めきを放ち、すべてを赦(ゆる)しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、素晴らしい演奏を称えました。
このような機会がもっと増えて、良い演奏者の存在が市民に知られるようになることを願って、会場を後にしました。

第17回新潟第九コンサート2016

2016年12月25日(日) 14:00 りゅーとぴあコンサートホール 第17回新潟第九コンサート2016

歌劇「魔笛」序曲/モーツァルト
交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付」/ベートーヴェン
 第1楽章:Allegro ma non troppo,un poco maestoso
 第2楽章:Molto vivace
 第3楽章:Adagio molto e cantabile
 第4楽章:Presto-Allegro assai

菊池美奈(S)
林眞暎(A)
又吉秀樹(T)
大久保光哉(Br)
新潟第九合唱団(Chr)
新潟交響楽団(管弦楽)
伊藤翔(指揮)

10km走って、昼食を取り、少し休憩してから、りゅーとぴあへ。開演50分前に到着。
感想は、「市民が一体となって奏でる第九に素直に感動する」です。
まずはモーツァルトの「魔笛」序曲。すっきりと軽快に躍動する弦、滑らかに吹き抜ける木管が爽やかに鳴り響いて、天才の調べを届けました。
オーケストラが補強され、合唱が席について、本日の本編の「第九」。微(かす)かな騒(ざわ)めきの中から、鋭く切り込む剣(つるぎ)が舞い、玄(くろ)い闇を蹴破(けやぶ)って、輝き出す光が力強く響く第1楽章。細やかに時を刻み、嫋(たお)やかに流れるスケルツォと、一筋(ひとすじ)の筆跡に豊かな装飾が絡み合い、芳醇な香りで彩るトリオが、緊迫と興奮を誘(いざな)う第2楽章。ゆったりと若紫の息吹を匂い立たせ、甘やかな潺(せせらぎ)が揺蕩(たゆた)う第3楽章。混迷と回想の序盤から、決意を披歴し、群集を鼓舞して、歌声で空間を満たし、願いを収める中盤を経て、簡潔で身軽に進み、想いを一つに集めて大気を震わせ、幾重にも重なる合唱が入り組む伽藍を構築し、競い合う独唱が天上へ昇華すると、駆け出す管弦楽が声楽陣を巻き込んで、終結へ突進する第4楽章。舞台上の全ての人々が、一つの高みを目指して登攀(とうはん)し、見事なる成果を作り上げました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは後藤丹作編曲の「クリスマスの贈り物」。馴染み深いキャロルや歌を混ぜ合わせて、楽しげな終演となりました。
四半世紀以上も続く市民による年末の"風物詩"ともいえるこの演奏会はすっかりと聴衆に定着し、人々のこの時期のお楽しみとなっていることを確認して、会場を後にしました。

クリスマスピアノリサイタル

2016年12月23日(金) 18:30 ANAクラウンプラザホテル1階ラウンジ越 クリスマスピアノリサイタル

第3セット
 星に願いを/ハーライン
 サンタが町にやってくる/クーツ
 クリスマスイブ/山下達郎
 アメイジンググレイス/作曲者不詳
 おめでとうクリスマス/賛美歌
 サイレントイブ/辛島美登里
 きよしこの夜/グルーバー
第4セット
  星に願いを/ハーライン
  戦場のメリークリスマス/坂本龍一
  サンタが町にやってくる/クーツ
  クリスマスイブ/山下達郎
  見上げてごらん夜の星を/いずみたく

若杉百合恵(Pf)

仕事を終えて、ANAクラウンプラザホテルへ。開演15分前に到着。計4回のうち、第1・2セットは間に合わなかったため、第3セットから。
感想は、「極上のクリスマスソングを贅沢に味わう」です。
まずは「星に願いを」。優しい調べが淡く拡がり、胸を締め付けました。続いて「サンタが町にやってくる」。軽ろやか弾んで、楽しげにスイングしました。次は山下達郎の「クリスマスイブ」。心持ち速く歩を進めて、煌めきを振り撒きました。さらに「アメージンググレイス」でじんわりと癒し、「おめでとうクリスマス」を華やかに仕上げて、祝祭の雰囲気を盛り上げました。一転、辛島美登里の「サイレントイブ」でしんみりと落ち着かせ、最後は「きよしこの夜」で柔らかく輝きを届けました。
10分の休憩の後、第4セットへ。再び「星に願いを」から。暖かく包んで、憧れを伝えました。続いて坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」。透明な泡立ちを運んで、生きいきとした生命の息吹を響かせました。次は「サンタが町にやってくる」。粉雪を蹴散らして、快活に駆け抜けました。そして「おめでとうクリスマス」でキラキラと光を放ち、「クリスマスイブ」で気持ちを高めると、最後は「見上げてごらん夜の星を」をたっぷりと愛情を込めて、心の奥底へと沁み込ませました。
綺麗に飾り付けられたホテルのラウンジで、時節の彩りを鮮やかに縁取るこの催しは、訪れるものの心を休め、年に一度のお祝いを愉しく飾る素敵なひとときであり、今後も続いて行くことを願って、会場を後にしました。

新潟大学教育学部音楽科 第34回定期演奏会

2016年12月22日(木) 19:00 新潟市音楽文化会館 新潟大学教育学部音楽科 第34回定期演奏会
Ⅰ【オーボエ独奏】
 オーボエとピアノのためのソナタ FP.185/プーランク
  青木萌(Ob) 佐藤郁(Pf)
Ⅱ【ピアノ独奏】
 夜想曲 第2番 Op.33-2/フォーレ
  〃  第4番 Op.36/ 〃
  吉田彩希(Pf)
Ⅲ【ピアノ連弾】
 6つの小品 Op.11より/ラフマニノフ
  Ⅱ スケルツォ
  Ⅳ ワルツ
  Ⅵ スラヴァ
   近嵐正人、岩本剛輝(Pf)
Ⅳ【ソプラノ独唱】
 春よ/ティリンデッリ
 歌劇「リゴレット」より「慕わしい人の名は」/ヴェルディ
  西潟侑里(S) 本田朔実(Pf)

仕事を終えて、音楽文化会館へ。開演40分前に到着。
感想は、「音楽を学ぶ学生たちの真摯な演奏に聞き入る」です。
まずはオーボエ独奏で、プーランクの「オーボエとピアノのためのソナタ」。ほろ苦く甘い息吹が響きを纏(まと)って綴られ、時に走り出す第1楽章。忙(せわ)しなく跳ねて、そわそわと浮き立つ第2楽章。中空に浮かぶ塊りを避(よ)けながら、ゆったりと緋色の線を描き、細かく波立ち、大きく揺れる第3楽章。端正に筆を使い、淡く鮮明に表して、からっとした叙情を綴りました。続いてピアノ独奏でフォーレの「夜想曲」。柔らかで緩やかにうねり、優しく輝く「第2番」。穏やかに煌めき、しなやかに沈んで、勢いを持って駆け上がり、幾重にも重ねて、想いを認(したた)める「第4番」。切なげな美しさを引き出しました。
休憩を挟んで後半は、ピアノ連弾でラフマニノフの「6つの小品」。水飛沫(みずしぶき)を上げ、密度高く連射し、減速して歌い、強靭に打ち込む「スケルツォ」。きらきらと光を放ち、軽やかに舞う「ワルツ」。深緑の彩りで塗り、急ぎ足で駆け、一心に鐘を打ち鳴らす「スラヴァ」。交わし合い、競い合って、熱情を伝えました。最後の登場はソプラノ独唱で2曲。まずはティリンデッリの「春よ」。鮮やかで伸びやかに投げかけ、一瞬翳が差した後、爽やかに届けて、明るさで飾りました。続いてヴェルディの「リゴレット」より「慕わしい人の名は」。ゆったりと慈悲深く、うっすらとした悲しみを歌心に乗せて、頂点へ駆け上がり、心地よく落ち着いて、情感豊かに語りました。
日頃の成果を公に問う今回の演奏が、学びの充実と鍛錬の確かさを物語り、素晴らしい成果を見せて、多いに楽しませてくれ、聞く者に大いなる力を与えてくれたことに感謝して、会場を後にしました。

第295回ミニコンサート 華麗な響き~フルート~

2016年12月21日(水) 12:20 新潟市役所1階市民ロビー 第295回ミニコンサート 華麗な響き ~フルート~

「アルルの女」よりメヌエット/ビゼー
白つぐみ/ダマレ
オペラ「カルメン」より間奏曲/ビゼー
「カルメン」の主題による華麗な幻想曲/ボルヌ

金子由香利(Fl,Picc)
小林浩子(Fl)

所用を済ませ、少し休憩してから市役所ロビーへ。開演30分前に到着。
感想は、「冬の日の昼下がりに、軽やかな調べを楽しむ」です。
まずはビゼーの『アルルの女』より「メヌエット」。咲き誇るお花畑の中、涼やかに香るそよ風が吹き抜けて、爽やかに始まりを告げました。続いてピッコロに持ち替えて、ダマレの「白つぐみ」。明るく弾(はず)み、高く囀(さえず)って、楽しげに羽ばたきました。フルートに戻って、次は歌劇『カルメン』から間奏曲。霞(かすみ)が棚引き、輝く響きが下を支えて、美しく誘(いざな)いました。プログラム最後はボルヌの「『カルメン』の主題による華麗な幻想曲」。悲しげに迫り、優しく歌い、影を纏って囁(ささや)き、魅惑を振りまいて、細かな飾りつけで彩り、不安げに駆け出して、鮮やかに着地しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「クリスマス・メドレー」。「もろびとこぞりて」を快活に、「きよしこの夜」を穏やかに届けて、ゆったりとした終演となりました。
フルート、ピッコロの得意とするレパートリーを、極上の仕上がりで、聴衆を楽しませる手腕に感動しつつ、会場を後にしました。

この世は舞台 ~ステージで聴く古楽~ 第4回「聖夜」

2016年12月20日(火) 19:00 新潟市江南区文化会館 この世は舞台 ~ステージで聴く古楽~ 第4回「聖夜」

プレリュード/植松伸夫
 大作綾(A Rec) 白澤亨(B Viol) 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)
時の最果て/光田康典
 大作綾(T Rec) 白澤亨(B Rec) 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)
みどりの思い出/ 〃
 大作綾(A Rec) 白澤亨(T&B Viol) 笠原恒則(Cemb)
忘れられた秋/松崎泰治
 大作綾(A Rec) 笠原恒則(Cemb)
雪の夜に/ 〃
 大作綾(T Rec) 笠原恒則(Cemb)
黄昏のワルツ/加古隆
 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)
ソナタ ハ長調 K.513/スカルラッティ
 飯田万里子(Cemb)
パストラーレ/コレルリ
 大作綾(A Rec) 白澤亨(B Viol) 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)
ロンド/パーセル
 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)
パストラーレ/J.S.バッハ
 第1楽章
 第2楽章
 第3楽章
 第4楽章
 大作綾(A Rec) 白澤亨(B Viol) 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)
シングルベル/ピアポント
 大作綾(A Rec) 白澤亨(Single bell) 飯田万里子(Cemb) 笠原恒則(Cemb)

仕事を終えて、宵闇のバイパスを江南区文化会館へ。開演40分前に到着。
感想は、「未知の調べを読み解く愉しさを味わう」です。
まずはゲーム音楽でファイナルファンタジーより「プレリュード」。寄せては返す波が揺らめく中、栗色の響きが一筋の道を指し、じわりと溢れ出しました。続いてクロノトリガーから2曲。雪片が舞い散り、純朴な調べが味わい深く踊る「時の最果て」。繊細な流速で寂しさを表す「みどりの思い出」。透明な美しさを伝えました。続いて作曲者同席で奏でられた「忘れられた秋」と「雪の夜に」。前者の懐かしくも切ない想いを存分に弾き出し、後者では翳りのある優しさと暖かさを感じさせました。次はチェンバロ2台での加古隆の「黄昏のワルツ」。新たなる郷愁が流れ出し、追いかけ合い、重なりあって、ゆったり波動を交えました。
ここからは古楽のパート。始めはスカルラッティから。「ソナタ」が薄絹の触感で綾を織りなし、細やかに仕上げられました。続いてコレルリの「パストラーレ」。穏やかに癒し、碧く涼しげに筆を使って、自在に泳ぎ切りました。さらにシャンパティエの「キリエ」では、厳(おごそ)かに影を纏(まと)って、優雅に歩き去りました。そしてパーセルの「ロンド」。金色の砂塵を伴って、厳粛に進みました。ここでバッハの「パストラーレ」の全楽章。深い川の辺(ほとり)を茨(いばら)の棘(とげ)が飾り、流星が煌めく第1楽章。くるくると渦を巻き、喜びを放つ第2楽章。悲しみを滲ませ、ゆっくりと覆(おお)う第3楽章。急ぎ足で、左右に蛇行しながら、嬉しさを撒き散らす第4楽章。降誕祭の説話を鮮やかに音楽で描き出しました。プログラム最後は「シングルベル」。これはこの企画の名物で、1人でリコーダー2本と鈴を操り、周囲を巻き込んで、クリスマスを祝う楽しい演奏であり、その妙技と湧き立つような勢いで聴衆を魅了しました。
客席からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「きよしこの夜」。時節を得た選曲で穏やかに終演となりました。
今回は、このシリーズの今年最後の演奏会であり、現代日本と古楽の時代を行き来して、楽しい時間を創造して頂いたことに感謝して、家路を急ぎました。

Noism2 定期公演『火の鳥』(再演)/『ÉTUDE』(新作)

2016年12月17日(土) 17:00 りゅーとぴあスタジオB Noism2 定期公演『火の鳥』(再演)/『ÉTUDE』(新作)

『火の鳥』(再演)
  演出振付 金森穣
  音楽   「火の鳥」(1919年版)/ストラヴィンスキー
  衣装   中嶋佑一
  画    後藤信子
  出演   Noism2
『ÉTUDE』(新作)
  演出振付 山田勇気
  音楽   CORRESPONDENCE/ペレツィス&マルティノフ
  出演   Noism2

Noism2
 鳥羽絢美、西岡ひなの、秋山沙和、西澤真耶、片山夏波、門山楓、牧野彩季、三好綾音

江南区文化会館より戻り、車を置いて、自転車でりゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「流麗なる豊穣と簡潔なる先鋭を楽しむ」です。
まずは「火の鳥」。影達が織りなす負の檻(おり)が暗く纏(まと)わりつき、苦しむ主人公を照らす自らの化身。その交わりが力を与え、希望を生み、喜びを開放して、煌めきを放ち、輝きを齎(もたら)しました。そしてやって来る戦いの時、剣を抜き、盾を操り、俊敏に立ち回って、闇を切り裂き、手負いの傷を受け止めて、その命を消し去りました。全てを覆う悲しみが通り過ぎ、やがて灰の中から甦(よみがえ)る魂が閃光を灯(とも)し、暗黒を光明に変えて、存在を浄化しました。
休憩を挟んで後半は「ÉTUDE」。絶え間なく鳴り響く鍵盤の奏でが、乾いた群像を統率し、破片に分解して、反応を揺らしました。取り囲む"聴衆"は"奏者"と対峙し、関係を探り合って、響きをやり取りし、互いに求め合いました。そして迎える決別の時。静寂が支配し、寂寥(せきりょう)が漂って、無常を表しました。彼方に流れる音の記憶が舞う中、筐体を運んで、手向(たむ)けの供物が添えられ、送り火が繋がれて、遥かなる場へと移ろいました。
会場からは大きな拍手が贈られ、カーテンコールが繰り返され、若き表現者への賛辞が綴られました。
2種類の異なる舞踊を巧みに描き出し、感動と困惑を与えてくれたメンバーに感謝しつつ、会場を後にしました。

お話と絵でつづる冬の日のコンサート

2016年12月17日(土) 14:00 新潟市江南区文化会館音楽演劇ホール お話と絵でつづる冬の日のコンサート

お話と絵
 「ゆきがふる」(ブロンズ新社) 文:蜂飼耳 絵:牧野千穂
  音楽:「ゆきがふる」(2016委託作品)/野瀬珠美
ピアノ連弾演奏
 クリスマス・フェスティバル/アンダーソン 萩森英明編
お話と絵
 「あのね、サンタの国ではね・・・」(偕成社) 文:嘉納純子 絵:黒井健
  音楽:「子どもの情景 Op.19 」/シューマン
     *見知らぬ国
     *不思議なお話
     *おねだり
     *満足
     *重大な出来事
     *トロイメライ
     *炉端で
     *木馬の騎士
    クリスマス名曲
     *サンタが街にやってくる
     *サンタクロースがやってくる
     *ジングルベル
     *きよしこの夜
ピアノ連弾演奏
 スタジオジブリメドレー
  海の見える街~風の通り道~人生のメリーゴーランド/久石譲
お話と絵
 「海を見たくま」(全音楽譜出版社) 文:大倉マヤ 絵:国井節
 音楽:「海を見たくま」/篠原真

大杉りさ(朗読)
石井玲子、斎藤美和子(Pf)

10km走って、昼食を取り、少し休憩してから、バイパスを亀田へ。開演40分前に到着。
感想は、「朗読と絵、そして音楽に癒される」です。
舞台後方に映される絵本のページに沿って朗読がなされ、それにピアノ連弾が音楽を付けるという形で行われたこのコンサート。最初は「ゆきがふる」から。ゆっくりと響く鐘が鳴り渡り、脱兎の如く駆け出すと、きらりきらりと光り、贅沢で華やかに打ち鳴らして、うさぎと冬の精たちの交流を描きました。続いてピアノ連弾で、アンダーソンの「クリスマス・フェスティバル」。お馴染みの旋律が楽しげに、穏やかに、ぐっと盛り上がり、勢い全開で届けられました。前半最後は「あのね、サンタの国ではね・・・」。1月を優しく、2月を愉快に、3月をゆったりと揺らせ、4月はワクワクしながら走り抜け、5月をたっぷりと歌い、6~7月はしなやかに綴り、8月を涼やかに泳ぎ、9月がたわわに実り、10月からは降誕祭への階段を一歩ずつ登って、サンタクロースたちの1年を見せてくれました。
休憩を挟んで後半は、「ジブリメドレー」から。切なさを郷愁に塗して聞かせる「海の見える街」。美しい温もりで語る「風の通り道」。洒落た風情でゆっくりと弾(はず)む「人生のメリーゴーランド」。聴衆の心を振り向かせました。プログラム最後は「海を見たくま」。柔らかにおとぎ話を語り、寂しさの風を吹かせ、忙(せわ)しなくはしゃぎ、波打つように歩き、大らかに舞い、明るく賑やかに輝き、伸びやかで元気に進んで、絵本の世界を鮮やかに描写しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「赤鼻のトナカイ」。予め配布された歌詞カードを使って、客席も巻き込んでの大合唱となって、にぎにぎしく終演となりました。
絵本の映像と朗読、さらにピアノ連弾の音楽が作り出す世界は、日常のもやもやを吹き飛ばし、物語の中を我々を引き込み、心に染み入る癒しを与えて、非日常へ誘ってくれたことに感謝して、帰路に付きました。

奥村愛&山宮るり子 デュオ・リサイタル

2016年12月16日(金) 18:30 新潟市音楽文化会館 奥村愛&山宮るり子 デュオ・リサイタル

「愛の募金」贈呈式
第1部
 エンターテイナー/ジョプリン
 スマイル/チャップリン 山下康介編
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番変ホ長調 BWV1006 より/J.S.バッハ
  Ⅰ前奏曲
  Ⅲガヴォットとロンドー
 タイスの瞑想曲/マスネ
 スケルツォ・ファンタジー/ルニエ
第2部
 ルーマニア民族舞曲 Sz.56/バルトーク
  Ⅰ棒踊り
  Ⅱ帯踊り
  Ⅲ踏み踊り
  Ⅳ角笛の踊り
  Ⅴルーマニア風ポルカ
  Ⅵ速い踊り
 モルダウ/スメタナ トゥルネチェック編
 幻想曲イ長調 Op.124/サン=サーンス
 タンゴの歴史より/ピアソラ
  Ⅰボルデル1900
  Ⅲナイトクラブ1960

奥村愛(Vn)
山宮るり子(Hp)

仕事を終えて、音楽文化会館へ。開演10分前に到着。
感想は、「地元出身のソリストの共演を楽しむ」です。
最初に今回のチャリティコンサートを主催したBSNが行う「愛の募金」の贈呈式が執り行われ、義援金が対象の機関に贈られました。
若干の舞台転換の後、コンサートへ。ヴァイオリンとハープが登場して、まずはジョプリンの「エンターテイナー」から。淡い爪弾きに乗って、柔らかい弦の音色(ねいろ)で軽妙に奏で、時に煌めきを放って、冒頭を飾りました。続いて映画音楽でチャプリンの「スマイル」。優しくまろやかに綴り、竪琴の指先が、木立の小枝を細やかにさざめかせました。ここでヴァイオリンの独奏。バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番」より、「前奏曲」を涼やかに紡ぎ出し、「ガヴォットとロンドー」を親しみを込め、幾重(いくえ)にも色を重ねて、コクと味わいを伝えました。デュオに戻ってのマスネの「タイスの瞑想曲」では、口当たりの良い触感でまろみのある濃厚さで甘美な調べを届けました。前半最後はルニエの「スケルツォ・ファンタジー」。水飛沫(みずしぶき)を上げながら、軽やかに弾(はず)み、気泡に包まれながら、翳(かげ)を纏(まと)い、しなやかに遊泳しました。
休憩を挟んで後半は、バルトークの「ルーマニア民族舞曲」。滑らかな旨味(うまみ)を練り込む「棒踊り」。するりと滑走する「帯踊り」。ひらひらと舞う「踏み踊り」。想いを内に秘めた「角笛の踊り」。褐色の騒がしさを見せる「ルーマニア風ポルカ」。民衆の熱狂を端的に描く「速い踊り」。緩急自在に立ち回り、洗練された泥臭さを伝えました。続いてハープの独奏でスメタナの「モルダウ」。繊細な波立ちの中から、鮮やかに立ち上がる歌が切なさを描き出し、朝靄(あさもや)の平原から熱さが湧き上がり、流れ出(いず)る奔流があたりを埋め尽くしました。再度二重奏になって、サン=サーンスの「幻想曲」。ゆったりと揺蕩(たゆ)い、美しく響かせて、厳しさへ急(せ)き込み、小刻みに駆け上がって、優雅に舞い上がり、夢見るように中空を遊覧し、ふんわりと着地しました。プログラム最後はピアソラの「タンゴの歴史」から2曲。洒脱(しゃだつ)な足取りで振舞い、風を孕(はら)んで影を呼び込む「ボルデル1900」。うっすらとした悲しみが渦巻き、ほのかに灯りを点(とも)す「ナイトクラブ1960」。南半球の愁いを鼓動に乗せて届けました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「花が咲く」。爽やかでちょっと切ない後味を残して、穏やかに終演となりました。
地元に縁のある第一線で活躍する2人が、ここ新潟で共演し、素晴らしい成果を見せて頂けることは大変な喜びであり、またいつか聞けることを切望して、会場を後にしました。