バロック・ホーダウン/ペリー&キングスレイ
ラ・クンパルシータ/ロドリゲス
リベルタンゴ/ピアソラ
タンゴ・アン・スカイ/ディアンス
真田丸メインテーマ/服部 隆之
情熱大陸/葉加瀬太郎
花市場/coba
Tomorrow/ストラウス
崖の上のポニョ/久石譲
ルパン三世80/大野雄二
Night Birds/シャカタク
ダイアモンド/奥居香
仕事を終えて、蔵織へ。開演40分前に到着。
感想は、「2台のチェンバロが作り出す響きの大海に溺れる」です。
まずは「バロック・ホーダウン」。響板の平面で軽やかに遊ぶ音達が弾(はず)んで心の回廊を巡りました。続いて「ラ・クンパルシータ」。めくるめく銀の足取りがくるりと踵(きびす)を返し、紫煙を棚引かせました。次の「リベルタンゴ」では華麗なる機銃を掃射し、速足で駆け抜けました。ここから二段鍵盤でのソロで最初は「タンゴ・アン・スカイ」。弧高(ここう)の嶮(けわ)しさを湛え、凛とした佇まいで立ち、切なさを編み上げました。続くは「真田丸メインテーマ」。武骨に切り刻み、アツく言葉を重ねて、鋼(はがね)の格子(こうし)を築き上げました。デュオに戻っての「情熱大陸」ではさらりと湧き上がり、吹き抜ける流線形を交差する歩調がしっかりと支えて、カッコよく決めました。さらに「花市場」になると、咲き誇る耀きの中に、煌めく翅(はね)を垣間見せ、妖しげに揺らめきました。選手交代で一段鍵盤の独奏。「Tomorrow」がキラキラと微笑み、朗らかに華やぐと、「崖の上のポニョ」で楽しげに行進して、明るさを振りまきました。三度目の二重奏で届けられたのは「ルパン三世80」。颯爽と走り出し、洗練されたノリで飛ばして、気持ちよくスイングしました。そして「Night Birds」。繊細な糸を織り、愁いの布を重ね合って、かつての祝祭を懐かしみました。プログラム最後は「ダイアモンド」。嬉しさが溢れ出し、暖かく飛翔して、歓喜を届けました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「バレスタイン城」。ノリノリで炸裂して、にぎにぎしく終演となりました。
チェンバロ2台が至近距離で演奏する迫力を間近で感じ、共鳴する響きに酔いしれるこの演奏会は、貴重な体験をする場面を提供するまたとない機会であり、素晴らしいひとときを過ごせたことに感謝して、家路を急ぎました。
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