ラ・フォル・ジュルネ新潟 2017 321 上野由恵(Fl)&新井伴典(Gt)

2017年4月30日(日) 10:00 りゅーとぴあ能楽堂 ラ・フォル・ジュルネ新潟 2017 321 上野由恵(Fl)&新井伴典(Gt)

寓話Ⅰ&Ⅱ、間奏曲/イベール
ラ・フォリア/マレ
タンゴ/アルベニス
デブラ/ハルフテル
ハバネラ様式の小品/ラヴェル
粉屋の踊り/ファリャ
アンダルーサ(スペイン舞曲集op.37より)/グラナドス
カルメン幻想曲/ボルヌ

上野由恵(Fl)
新井伴典(Gt)

朝食を取り、身支度をして、りゅーとぴあへ。開演30分前に能楽堂へ到着。
感想は、「爽やかなフルートとさりげなくサポートするギターの協演を楽しむ」です。
まずはイベールの「寓話Ⅰ&Ⅱ」と「間奏曲」。濃厚な愁いを含み、竹林を揺らし、疾風を伴って、長い曲線を描き、涼しげに囀(さえす)って、素早く走り去りました。続いてマレの「ラ・フォリア」。憂愁の調べを速く、遅く、異なる表情で語り、熱を帯びて、舞い踊りました。次はアルベニス「タンゴ」。光差す日向(ひなた)でゆったりと歌い、小舟を揺らしました。ここで無伴奏のフルートでハルフテル「デブラ」。鋭い刃先が一閃し、入魂の真剣で空間を切り結び、掠(かす)れを恐れぬ息吹の勢いで、墨痕鮮やかに認(したた)めました。ギターが戻って、ラヴェルの「ハバネラ様式の小品」。穏やかで波間で快く揺れる木の葉を描き、澄み切った空にぽっかりと煙りを棚引かせました。さらにファリャの「粉屋の踊り」では、切なくもがき、乾いた響きでかき鳴らして、ステップを踏みました。続くグラナドスの「アンダルーサ」になると、晴れ渡る青空に、哀愁を振りまいて、ゆっくりと舞い降りました。最後はボルヌの「カルメン幻想曲」。妖艶な仕草で、繊細な綴れ織を編み、悲しみを小刻みに描き出し、小走りに駆け抜けて、物語を綴りました。
客席からは大きな拍手が贈られ、素晴らしい出来栄えを大いに称えました。
朝一番から、見事な手腕と鉄壁のアンサンブルを見ることができた幸せを噛みしめて、次の会場へと急ぎました。
スポンサーサイト

ラ・フォル・ジュルネ新潟2017 224 テンベンベ(メキシコ民俗音楽)

2017年4月29日(土) 18:45 りゅーとぴあ能楽堂 ラ・フォル・ジュルネ新潟2017 224 テンベンベ(メキシコ民俗音楽)

"ファンダンゴ・バロック"
 騎士──ネグリートス
  サンティアゴ・デ・ムルシア──ソン・ハローチョ(ベラクルス地方のソン)
 バイレ・デル・チモ──バイレ・デ・エスパーダス(剣の踊り)──ハラベ
  バルタサール・マルティネス──ソン・デ・タリマ(台上のソン)
 クンベエス──シェリート・リンド
  サンティアゴ・デ・ムルシア──ソン・ウアステコ(ウアステコ地方のソン)
 サランベケス──アグアニエベ(「ブスカピエス」のフィナーレつき)
  サンティアゴ・デ・ムルシア──ソン・ハローチョ(ベラクルス地方のソン)
 フォリア(またはジグ)──アランカサカテ
  アルカンジェロ・コレッリ/サンティアゴ・デ・ムルシア──ソン・デ・ティスト ラ・メヒコ(ティストラ地方のソン)
 グアビーナ──ガジャルダ・ナポリターナ──エル・ハラベ・ロコ
  ベレス民謡/アントニオ・バレンテ──ソン・ハローチョ(ベラクルス地方のソン)
 ランチャス・パラ・バイラール(踊りのためのランチャ)──松の根元で
  バルタサール・マルティネス──アバヘーニョ・プレペチャ(プレペチャ族のアバヘーニョ)
 ファンダンゴ──ファンダンギート
  サンティアゴ・デ・ムルシア──ソン・ハローチョ(ベラクルス地方のソン)
 カナリオス──イグアナ
  ガスパール・サンス──ソン・ハローチョ(ベラクルス地方のソン)

 テンベンベ
  アダ・コロネル(歌、ボンボ・アンディーノ、ダンス)
  ウリセス・マルティネス(ヴァイオリン、歌)
  レオボルド・ノポア(マリンボル、ディプレ、ソンギター)
  エンリケ・バロナ(ギター、ウアパンゲラ、ハラナ、キハーダ)
  エロイ・クルス(バロックギター)

仕事を終えて、りゅーとぴあへ。開演30分前に到着。
感想は、「繊細さと生きいきとした民族の息吹に聞き入る」です。
まずは「騎士──ネグリートス」。かそけき風をかき鳴らし、鮮明な歌が哀しみに裏打ちされた明るさを鮮明に映し、全員で祭りを仕掛けて、賑やかに冒頭を飾りました。続いて「バイレ・デル・チモ──バイレ・デ・エスパーダス(剣の踊り)──ハラベ」。灼熱の静謐さで綴り、陽気な悲しみを唄い、喜びを弾(はじ)けさせました。次は「クンベエス──シェリート・リンド」。軽快に跳ねる六弦が刻み、足踏みを響かせて歌い、細かく静かに奏で、駆け足で弾(ひ)き、魂を揺らしました。さらに「サランベケス──アグアニエベ」。静かに語り出し、ステップを踏み鳴らして声を届け、大きく相和(あいわ)して、穏やかに収めました。4人編成になっての「フォリア(またはジグ)──アランカサカテ」。愁いの調べを、速く遅く、彩りを取り換えて、様々に描きました。「グアビーナ──ガジャルダ・ナポリターナ──エル・ハラベ・ロコ」になると、歌を交わし、弦を弾(ひ)き込んで、溌剌とした騒がしさで、楽しげに弾(はじ)けました。「ランチャス・パラ・バイラール(踊りのためのランチャ)──松の根元で」では、鼓動を打ち鳴らし、滑らかに弓を使って、舞い踊りました。「ファンダンゴ──ファンダンギート」を快活に届けると、プログラム最後は、「カナリオス──イグアナ」。舞踏のリズムに2人が躍り出し、歌が燃え上がり、情熱を演じて、華やかに咲き誇りました。
会場からは大きな拍手が贈られ、中米よりの使者たちを大きく称えました。
普段聞くことのできない貴重な音楽を体感し、喜ばしい気分で家路を急ぎました。

ラ・フォル・ジュルネ新潟 111 オープニングコンサート

2017年4月28日(金) 19:30 りゅーとぴあコンサートホール ラ・フォル・ジュルネ新潟 111 オープニングコンサート

<開幕を祝って、古町芸妓が伝統の舞を披露します>
米山甚句
新潟おけさ
古町音頭
 踊:あやめ、千秋、かほり
 地方:福豆与、延子、たまき
<オープニングコンサート>
交響曲第7番 イ長調 Op.92/ベートーヴェン
 Ⅰ.Poco sostenuto - Vivace
 Ⅱ.Allegretto
 Ⅲ.Scherzo:Presto
 Ⅳ.Allegro con brio

シンフォニア・ヴァルソヴィア(管弦楽)
ディナ・ジルベール(指揮)

劇場を出て、そのままコンサートホールへ。
感想は、「新潟の古典芸能と生き生きとした管弦楽を味わう」です。
最初は古町芸妓の舞から。穏やかな動きで一人舞う「米山甚句」。弾(はず)むように囃し立て、二人が競い合う「新潟おけさ」。全員で楽しげに廻り、華やかに踊る「古町音頭」。この地に根付く歌舞音曲を改めて、じっくりと堪能しました。
そしてオープニングコンサートとなり、ベートーヴェンの「交響曲第7番」。弾(はじ)けるように和音が響き、荘重とした足取りで進むソステヌート。渦を巻いて溢れ出し、ざわざわと厚く刻んで、まっすぐに貫くヴィヴァーチェ。最初の楽章を勢いを持って仕上げると、悲しみに裏打ちされた穏やかな行進が、胸を締め付けるアレグレットを経て、光を放ち、駆け足で畳みかけるスケルツォ。そしてそのままフィナーレへ突入すると、快活に跳ね、じりじりと追い込んで、輝かしい歓喜へと突き進みました。
会場からは大きな拍手が贈られ、開幕を飾る演奏を見事に届けてくれた演奏者たちを大いに賛美しました。
地元の芸能と、西欧の管弦楽が出会い、素晴らしい調和を見せてくれたことに感謝して、快い気分で会場を後にしました。

ラ・フォル・ジュルネ オープニングイベント&セレモニー

2017年4月28日(金) 18:10 りゅーとぴあ劇場 ラ・フォル・ジュルネ オープニングイベント&セレモニー

オープニングイベント
 LFJ新潟「LA DANSE」ジュニアセッション
  リベルタンゴ/ピアソラ
   新潟市ジュニアオーケストラ(弦楽合奏)
   内堀照子舞踊研究所(舞踊)
佐藤竹善(SING LIKE TALKING) スペシャルライブ
 Here,there and everywhere/レノン=マッカトニー
 She is Leaving Home/ 〃
  佐藤竹善(Vo,Gt)+Vn
オープニングセレモニー
 5つのマズルカ op.7-1 変ロ長調/ショパン
 ポロネーズ第6番 変イ長調 op.53「英雄」/ 〃
  ユリアンナ・アヴデーエワ(Pf)

仕事を終えて、大急ぎでりゅーとぴあへ。開演直前に飛び込み。
感想は、「これから始まる祝祭への期待を高めてくれる催しを楽しむ」です。
まずはオープニングイベント。最初はLFJ新潟「LA DANSE」ジュニアセッションから。司会が出演者の紹介をする後ろで準備が進められ、定位置に付くとオケがチューニングを始め、それに合わせて、ゆっくりと動き出す舞踊。曲が始まり、爽やかにすっきりと奏でる弦楽に乗って、軽やかに舞いが花開き、縦横に弾(はず)んで、いっぱいに喜びを放ちました。
続いてラ・フォル・ジュルネ新潟2017応援メッセンジャーである佐藤竹善スペシャルライブ。増幅されたヴァイオリンとの協演で、ビートルズ・ナンバーが2曲。「Here,there and everywhere」が渋い弦の奏でをバックに、抑えた甘美さで届けられると、「She is Leaving Home」で伸びやかに想いを伝え、気品ある英国の風を吹かせました。
ここからオープニングセレモニーへ。始めは実行委員長と市長の挨拶があり、続いて、お待ちかねユリアンナ・アヴデーエワの演奏。ショパンの「5つのマズルカ」が、明るさを伴い、軽快に鍵盤が搔き鳴らされて、足早に駆け抜けました。そして「英雄ポロネーズ」。かき乱された水面から、勢いよく抜け出し、鮮明な表情で、切れ良く弾(はず)んで、誇らしげに高鳴りました。
会場からは大きな拍手が贈られ、本公演への期待を込めて、演奏者を称え、にぎにぎしく終演となりました。
これから始まる音楽の祝祭の成功を予感させるパフォーマンスの数々に喜びをもらって、コンサートホールへと歩を進めました。

Bossaccordéon Plus ! ボサコル + 大越玲子

2017年4月26日(水) 19:30 万代シルバーホテルラウンジ Bossaccordéon Plus ! ボサコル + 大越玲子

第1セット
Caminito「小径」/J.de Dios Filiberto
Un homme et une femme「男と女」/f.Lai
Samba de benção (Samba saravah)「祝福のサンバ」/B.Powel V.de.Moraes P.Barouh
A demain「ア・ドゥマン(また明日)」/T.Tanaka original
Un vals en Paris「パリのワルツ」/N.Flores
Mademoiselle de Paris「パリのお嬢さん」/P.Durand
Primavera「プリマヴェーラ(春)」/Carlos Lyra V.de Morares
第2セット
Desafinado「ヂザフィナード」/T.Jobim N.Mendona
Bebe「ベベ」/H.Pascoal
Samba em preludio「プレリュードのサンバ」/B.Powel V.de.Moraes
Batucada「バツカーダ」/M.Valle
Douce reflexion「甘い想い」/R.Duprat
Das rosas「薔薇によせて」/D.Cymmi
E luxo so「エ・リュショ・ソ(なんて豪華)」/A.Barroso

Bossaccordeon
 さとうえみ(Gt,Vo)
 田中トシユキ(Acc,piano,pandeiro)
ゲスト
 大越玲子(Per)

コンチェルトさんから戻り、買い物をして、少し休憩してから、ブログを上げ、万代シルバーホテルへ。開演10分前に着席。
感想は、「楽しくて切ない南米の舞踊音楽に快く酔う」です。
まずはアコーディオン+ギターで「小径」から。哀愁を漂わせ、軽やかにステップを踏んで、喜びを発散しました。パーカッションが加わって有名な「男と女」。滑らかに流れ出し、華やかに駆け出して、楽しげに彩りました。続いて「祝福のサンバ」が軽快に弾(はず)み、明るく塗り分けて、影を纏(まと)いました。次はオリジナル曲の「ア・ドゥマン」。愁いを含み、身をくねらせて、軽快に飛び跳ねました。さらに「パリのワルツ」で、水飛沫を上げ、ふわふわと円を描くと、「パリのお嬢さん」をお洒落に、甘く、細やかに刻んで、石畳の街角を通り過ぎました。前半最後は「プリマヴェーラ」。気怠い気分を、美しく歌い、湧き出る泉を息長く仕上げて、軽々と奏でました。
休憩を挟んで後半は「ヂザフィナード」から。華麗に沸き立ち、生きいきとリズムに乗って、乾いた歌声を届けました。続いて「ベベ」が、気持ちよくうねり、命の鼓動を掻き立てて、鮮やかに過ぎ去ると、次は「プレリュードのサンバ」。翳りを帯びて、立ち上がり、細やかに記(しる)して、祝祭を楽しみました。ここで本日のゲストのパーカッショニストが活躍する「バツカーダ」。ギターが叫び、パンデイロが弾(はじ)けると、カホンが繊細に脈打って、生命の躍動を打ち鳴らしました。続く「甘い想い」では、細やかに揺れ、柔らかに弾(はず)んで、くるりとターンしました。さらに「薔薇によせて」を、ゆっくりと円舞させ、軽めのノリで悲しみを顕(あらわ)しました。プログラム最後は「エ・リュショ・ソ」。遥かな憧れを胸に秘め、歯切れよく踊って、流麗に締めました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「おいしい水」。胸に迫る愛しさで包んで、にぎにぎしく終演となりました。
小粋なラウンジで、気軽に聞けるライブは、1日の疲れを癒し、ハイな気分にさせてくれることに、喜びを感じて、快く会場を後にしました。

IkiAtariBattari na Live 卯月の巻

2017年4月26日(水) 13:30 コンチェルト IkiAtariBattari na Live 卯月の巻

第1部
いつも何度でも/木村弓
雨の日と月曜日は/ウィリアムズ&ニコルズ
哀しみのマンディ/イングリッシュ&カー
アシタカとサン/久石譲
魔女の宅急便メドレー/久石譲、他
第2部
ピアノソナタ「月光」/ベートーヴェン 川崎祥子 編~戦場のメリークリスマス/坂本龍一
微笑み返し/穂口雄右
愛を込めて花束を/多保孝一
いい日旅立ち/谷村新司
プレイバック パート2/宇崎竜童
スペイン/コリア

川崎祥子(Pf)

ゆっくりとした休日の朝を過ごし、所用を済ませ、昼食をとって、コンチェルトさんへ。開演15分前に到着。
感想は、「気怠い午後のひとときを素敵で贅沢な気分で満たす」です。
リクエストによる第1曲は「千と千尋の神隠し」より「いつも何度でも」。和音の重なりが大きな海原となって、旋律を包み込み、煌めく波頭を覗かせました。続いてカーペンターズの「雨の日と月曜日は」。甘やかな憂鬱を綴り、優しく癒しました。次は題名の繋がりで「哀しみのマンディ」。快く揺れ、ゆったりと天空へと昇りました。さらにジブリから「アシタカとサン」。透き通る響きが結晶となって、飛び散る破片が光を乱反射させました。第1部最後は「魔女の宅急便メドレー」。優雅に舞い、情景を描いて、切なさを刻み、喜びを重ねました。
休憩を挟んで第2部はベートーヴェンの「月光」を独自にアレンジし、イメージの繋がりで「戦場のメリークリスマス」へ。騒めく波が主題を飾り、やがて拡がる波紋が水晶の輝きを模して、美しい放物線を描きました。続くはキャンディーズの「微笑み返し」。愉しげな寂しさを、歯切れの良い語り口で届けると、そのままSuperflyの「愛を込めて花束を」へ。熱い願いを徐々に盛り上げて、幸せを彩りました。ブライダルソング繋がりで「いい日旅立ち」。影のある序盤から、うねりを伴い、希望へと繋ぎました。そして山口百恵の「プレイバック パート2」。果敢に攻めて、疾風(はやて)を吹かせました。第2部の締めはチック・コリアの「スペイン」。不規則な言葉遣いから、飛び出す都会風の洗練。摩天楼の街角を颯爽と通り過ぎ、カッコよく決めました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「リベルタンゴ」。情熱を刻み、哀愁を湛えて、にぎにぎしく終演となりました。
当日にリクエストされたナンバーを、可能な限り演奏してしまう才能に驚嘆し、繰り出される響きの充実に満たされたこのライブに立ち会えたことに感謝して、会場を後にしました。

ステージで聴く古楽器 ~聴き歩く旅~ よろずやリコーダーカルテット

2017年4月25日(火) 19:00 江南区文化会館音楽演劇ホール ステージで聴く古楽器 ~聴き歩く旅~ よろずやリコーダーカルテット

スコットランド・ザ・ブレイブ/スコットランド民謡
アーニーローリー/ 〃
広い河の岸辺/ 〃
グリーンスリーブス/ イギリス民謡
サリーガーデン(リュートソング)/アイルランド民謡
バーバラ・アレン(リュートソング)/作者不詳
『組曲第1番』より/J.S.バッハ
四つの雨/曽根圭司 編
日本の民謡メドレー/金子健治 編
春夏秋冬~四季のメドレー~/ 〃

よろずやリコーダーカルテット
 小関優子、松井美端、大作綾(Rec)
白澤亨(Rec,Gamb,Lute:友情出演)

仕事を終えて、亀田バイパスを江南区文化会館へ。開演40分前に到着。
感想は、「素朴でまとまりのある美しいリコーダー四重奏を味わう」です。
まずはスコットランド民謡が3篇。「スコットランド・ザ・ブレイブ」では、蒸気を噴き出し、可愛い勇ましさで競いながら行進しました。続く「アーニーローリー」になると、懐かしい優しさでゆったりと漂い、切れ切れに重なり合う雲達が、淡く過ぎ去りました。3曲目の「広い河の岸辺」では、澄み渡る郷愁が、落ち着いた足取りで坂を上り、じんわりと胸に迫りました。次はイギリスへ飛んで「グリーンスリーブス」。悲しみを厚く塗り込め、切なさに満ちた速度で、冒険の旅に出ました。ここからはリュートの伴奏で歌が2曲。かそけき爪弾きに乗って、爽やかな後味が香る「サリーガーデン」。薄明りの中、儚(はかな)い甘さに乗せて、憧れを歌う「バーバラ・アレン」。穏やかな響きであたりを包みました。四重奏に戻って、バッハの『組曲第1番』より。涼やかに吹き抜ける薫風の下、快い霞(かすみ)の中を、交互に絡み合いながら歩む「クーラント」。緩(ゆる)やかに、冷気を含んだ霧が流れる「ガヴォット」。軽やかに弾(はず)んで、駆け抜ける「ブーレ」。明るい歩調で舞い、断片を組み合わせて、快活に仕上げる「パスピエ」。管弦楽組曲を、四重奏に編み変えて、鮮やかに届けてくれました。最後のパートは日本の曲達で構成。「四つの雨」では、寂しさを伝え、淡い喜びが光り、哀しさを顕(あらわ)し、楽しげにはしゃぎました。次の「日本の民謡メドレー」になると、影差す陽気さで踊り、物悲しく弾(はず)み、哀愁を帯びて語り、可笑しみを交えて、駆け巡りました。プログラム最後は「春夏秋冬~四季のメドレー~」。薄曇りの暖かさを醸し出し、水飛沫を上げて遊び、祝祭を盛り上げ、凍てつく水辺を眺め、巡りくる季節を楽しみました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「懐かしきケンタッキーの我が家」。遥かなる憧れを記(しる)して、穏やかに終演となりました。
シンプルで爽やかなリコーダー四重奏で奏でる音色(ねいろ)が会場の響きと相まって、優しく届けられる今回の演奏会が、新たなる門出を祝福するものでることを確認して、喜ばしい気分で家路を急ぎました。

東京交響楽団第101回新潟定期演奏会

2017年4月23日(日) 17:00 りゅーとぴあコンサートホール 東京交響楽団第101回新潟定期演奏会

ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466/モーツァルト
 Ⅰ.アレグロ
 Ⅱ.ロマンツァ
 Ⅲ.ロンド:アレグロ・アッサイ
組曲「惑星」 作品32/ホルスト
 Ⅰ.火星 戦いをもたらすもの
 Ⅱ.金星 平和をもたらすもの
 Ⅲ.水星 翼をもつ使者
 Ⅳ.木星 陽気さをもたらすもの
 Ⅴ.土星 老いをもたらすもの
 Ⅵ.天王星 魔術師
 Ⅶ.海王星 神秘主義者

菊池洋子(Pf)
東京交響楽団(管弦楽)
沼尻竜典(指揮)

ホワイエを出て、所用を済まし、一旦帰宅してから、再度りゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「こじんまりとしたコンチェルト、壮大な組曲に涙する」です。
まずはモーツァルト。厚い雲間に影が差し、切なさが層を成して吹き過ぎると、煌めきを鏤(ちりば)めた鍵盤が調(しら)べを刻み、脈々と湧き上がって、枯葉色に濾過(ろか)するアレグロ。優しげにゆっくりと慈(いつく)しみ、急勾配の軌道を一気に駆け抜けるロマンツァ。愁いを帯びて飛び込み、喜びを勝ち取って、足早に咲き誇るロンド。小振りな編成が、輝く独奏と対峙して、素晴らしい協奏曲を奏でました。
数回のカーテンコールでも拍手が鳴りやまず、それに応えて、独奏者と指揮者が連弾で、同じ作曲家の「4手のためのソナタ ニ長調」の第3楽章をアンコールし、会場の興奮を鎮めました。
休憩を挟んで後半はホルストの「惑星」。漆黒の空間を電子の波が揺らぎ、閃光を切り結んで、強靭な進軍が闊歩する「火星」。涼やかな薄衣(うすぎぬ)を纏(まと)い、優雅に宙を舞う「金星」。軽々と跳ね、氷の炎を燃やす「水星」。滑らかに滑り出し、堂々とした姿を見せ、悠々と前進して、優しく包み込む「木星」。黒く透明に濁り、怜悧な葬送を奏で、一歩一歩坂を登って、警告を乱打する「土星」。金色に塗り込め、不規則に弾(はず)んで、賑やかに囃(はや)し立て、力強く咆哮(ほうこう)する「天王星」。一筋の水流が、やがて穏やかな大河に成り、天空へ昇華して、永遠の連なりへ消え去る「海王星」。管弦楽の機能を全開にして、多様な彩りを塗り分け、鮮やかな絵巻を繰り広げて、極彩色の映像を作り出しました。
客席からは大きな喝采が贈られ、大編成のオーケストラ、オルガン、舞台裏の合唱を含めた演奏者たちの偉業を褒め讃(たた)えました。
美しく切ないモーツァルト、色彩感豊かなホルストを一度に堪能でき、感動で涙する経験をさせて頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で家路を急ぎました。

東京交響楽団ロビーコンサート フルート四重奏

2017年4月23日(日) 13:00 りゅーとぴあコンサートホールホワイエ 東響ロビーコンサート フルート四重奏

フルートのための四重奏曲/デュポア
 第1楽章:祭り
 第2楽章:パスピエ
 第3楽章:哀歌
 第4楽章:タンブーラン
組曲「猫」より/ベルトミュー
 第1楽章:ペルシャン・ブルー
 第2楽章:ピューマ
 第3楽章:シャム
 第5楽章:ペルシャ猫
「シェラザード」より/リムスキー=コルサコフ
 第3曲:「若き王子と王女の物語」

相澤政宏、甲藤さち、濱崎麻里子、高野成之(Fl)

10km走って、昼食を取り、りゅーとぴあへ。開演20分前に到着。
感想は、「大小様々なフルートの彩りを楽しむ」です。
まずはデュポアの「フルートのための四重奏曲」。羽音を騒(ざわ)めかせて、一斉に羽搏(はばた)き、広々とした谷間を飛び交う「祭り」。ぴょこぴょこと歩き回る「パスピエ」。ゆっくりと順番に重なってゆく「哀歌」。忙しく駆け抜け、上を下への動きで飛び回る「タンブーラン」。独特の軽さで、さらりと仕上げました。続いてベルトミューの「組曲『猫』」より4曲。甘やかに、ゆったりと、儚(はかな)げな哀しみを綴(つづ)る「ペルシャン・ブルー」。毛づくろいをし、爽やかに走り出す「ピューマ」。ふわふわと舞い、白金(しろがね)の感触で泡立つ「シャム」。細やかに弾(はず)み、速度を上げて、天翔(あまがけ)る「ペルシャ猫」。それぞれの持ち味を楽しげに描写しました。プログラム最後は、リムスキー=コルサコフの「シェラザード」より「若き王子と王女の物語」。夢見るように蕩(とろ)け、うねりくる波頭を描き、つま先立ちで進んで、物語を届けました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはドヴォルザークの「スラブ舞曲第10番」。哀愁の調べを奏でて、穏やかな終演となりました。
普段はなかなかお目にかからないアルトやバス・フルートまで持ち出し、フルート四重奏の可能性を見せつけ、しかも音楽的にも素晴らしいステージを聞かせて頂いたことに感謝して、会場を後にしました。

ヒーリングコンサート  音楽の捧げもの~JSバッハとその弟子たち

2017年4月22日(土) 19:00 ヒーリングホール ヒーリングコンサート  音楽の捧げもの~JSバッハとその弟子たち

リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音のための三声のソナタ ヘ長調 BWV529/J.S.バッハ
 Ⅰ.アレグロ
 Ⅱ.ラルゴ
 Ⅲ.アレグロ
フルート・ソロ(パルティータ) イ短調 BWV1013/ 〃
 Ⅰ.アルマンド
 Ⅱ.コレンテ
 Ⅲ.サラバンド
 Ⅳ.イギリス風ブーレ
チェロ・ソナタ ハ長調/キルンベルガ―
 Ⅰ.アレグロ・マ・ノン・モルト
 Ⅱ.アダージョ
 Ⅲ.主題と4曲の変奏曲
フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ニ長調/クレーブス
 序曲:慎重に~ヴィヴァーチェ~レント
 ルジェイッサンス
 メヌエットⅠ~メヌエットⅡ
 ブーレ
 ジーグ
『音楽の捧げもの』BWV1079より
 フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ハ短調
  Ⅰ.ラルゴ
  Ⅱ.アレグロ
  Ⅲ.アンダンテ
  Ⅳ.アレグロ

古楽アンサンブル『ムジカ・レセルヴィータ』
 国枝俊太郎(フルート・トラヴェルソ/リコーダー)
 小野萬里(バロック・ヴァイオリン)
 高橋弘治(バロック・チェロ)
 岡田龍之介(チェンバロ)

仕事を終えて、バイパスを西へ。小針で降りて、ヒーリングホールに開演30分前に到着。
感想は、「古楽が現代に解凍される瞬間を目撃する興奮を快く味わう」です。
まずはバッハの「リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音のための三声のソナタ」。素朴で暖かな囀(さえず)りと、飾り気がなく落ち着いた弓の奏でが、繊細で豊かな伴奏に支えられて絡み合うアレグロ。乾いた悲しみを淡々と綴(つづ)り、ゆったりと波間を漕ぎ進むラルゴ。彩りを添える笛と、いぶし銀の運弓が灯りを点(とも)し、コクのあるうねりで合間を埋める低音を伴って、楽しげに遊ぶアレグロ。古楽への扉を軽やかに開きました。続いて同じ作者の「フルート・ソロ」。端正で温かい息吹が翳りを帯びて、細やかに縫い上げるアルマンド。哀切の表情を見せて、急ぎ足で刻むコレンテ。長く息を使い、穏やかに昂ぶりを収めるサラバンド。光を取り戻し、軽快に跳ねて、きめ細やかに舞うイギリス風ブーレ。静寂に寄り添って、簡潔に書を認(したた)めました。前半最後はキルンベルガ―の「チェロ・ソナタ」。まろやかで張りのある声音(こわね)で、足早に駆け抜けるアレグロ。深く豊かに響きを実らせるアダージョ。前を向いて進み、俯(うつむ)いて立ち止まり、再び駆け出して、朗らかに歩む"主題と4曲の変奏曲"。表情を付け、己(おのれ)を主張して、鮮やかに奏でました。
休憩を挟んで後半はクレーブスの「フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ」。麗しく盛り付け、細密に交差し、ゆったりと延び上がる序曲"。小走りに駆け抜けるルジェイッサンス。愉しげに弾(はず)み、忙(せわ)しなく遊ぶメヌエットⅠ&Ⅱ。喜ばしい気分で、大らかに揺らすブーレ。華やかに駆け寄るジーグ。隠された佳曲を鮮明に再現しました。プログラム最後は、バッハの『音楽の捧げもの』よりの「トリオ・ソナタ」。最初にフリードリヒ大王の主題がフルートで示された後、本編へ。切なさを隠し持ち、白色の息吹と渋い銀色の連なりが褐色の基盤に乗って、張り詰めた長さを保つラルゴ。精密に組み上げられた絡繰(からく)りを、適確に配置して、モザイクを仕上げるアレグロ。束(つか)の間の安息を紡ぎ、穏やかに慰(なぐさ)めるアンダンテ。大王の調べを因数分解し、様々に式を展開して、様式を再構成するアレグロ。高度に研ぎ澄まされた手法を、芸術に昇華して、感動を齎(もたらし)しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはバッハの「オルガンのためのトリオ・ソナタ」からの緩徐楽章。興奮を鎮めるように奏でられ、やすらぎに満ちた終演となりました。
このような素晴らしい演奏会が親密な空間で行われ、喜びを共有できたことに感謝し、興奮と感動を胸に家路を急ぎました。