オカリナとスピネットのちっちゃな音楽会~お茶とともに

2018年5月30日(水) 15:00 Kitchien&cafe コル オカリナとスピネットのちっちゃな音楽会~お茶とともに

1.主よ人の望みの喜びよ/バッハ
2.アヴェ・マリア/グノー
3.フーガ ハ長調/バッハ
4.アヴェ・マリア/カッチーニ
5.空からこぼれたStory/佐藤健
6.名前のない空を見上げて/玉置浩二
7.カントリーロード/ナイバート&デンバー
8.Stand Alone/久石譲
9.花/瀧廉太郎
10.花嫁人形/杉山長谷夫
11.花/樹原涼子
12.花は咲く/菅野よう子
13.キャンディキャンディ/渡辺兵夫

市橋靖子(Occ)
笠原恒則(スピネット)

10km走り、所用を足して、昼食を摂り、少し休憩してから、音楽文化会館に併設されているキッチン&カフェのコルへ。開演20分前に到着。
感想は、「オカリナの優しい音色(ねいろ)と、スピネットの歯切れの良い奏でに聞き入る」です。
まずはバッハの「主よ人の望みの喜びよ」。煌めく爪弾(つまび)きに乗って、暖かい息吹が安らぎを運び、一瞬通り過ぎる影を横目に、穏やかに降り立ちました。続いてバッハの鍵盤曲にグノーが旋律を乗せた「アヴェ・マリア」。軽やかに時を刻み、優しく吹き過ぎる風が、慈悲深い調べを届けました。次はスピネットの独奏でバッハの「フーガ」。細やかな網掛けが幾重にも重なり、耀く草原の拡がりを編み上げました。再びオカリナが加わってカッチーニの「アヴェ・マリア」。息長く心に沁みる翳りが舞い、晴れた空から小雨(こさめ)が降り注いで、妙なる安息を齎(もたら)しました。
クラシック編に続き、映画・アニメからの音楽が4曲。最初は「名探偵ホームズ」のオープニングテーマ「空からこぼれたSTORY」。柔らかに歌い出し、小さな勇気を描いて、軽快に行き過ぎました。続いてNHK連続テレビ小説「天花」の主題歌の「名前のない空を見上げて」。微(かす)かな甘やかさを含み、ゆっくりと夕暮れを映して、密かな願いを託しました。次はアニメ映画の「耳をすませば」から「カントリーロード」。青く澄み渡る空の彼方から、長閑(のどか)な温もりを乗せて、天馬が駆け抜けました。このパートの締めは、NHKのドラマ「坂の上の雲」のメインテーマ「Stand Alone」。遥かなる憧れを描き、懐かしき思い出を彷彿(ほうふつ)とさせて、足取りを記(しる)しました。
3つめのテーマは"花"。まずは有名な瀧廉太郎の「花」から。さらさらと爽やかに流れ、春の香りで彩りました。続いてはフルート・ソロで「『花嫁人形』による変奏曲」からの抜粋。淡い哀しみを宿した歌を一節(ひとふし)奏で、長く伸びた糸に綿毛の装飾を施して、跳ねるようにすらすらと綴りました。次はゲームの「俺の屍を越えてゆけ」からの「花」。からりと乾いた真昼に落ちて来る水滴が、涼しげに辺りを満たし、美しく飾りました。そして"NHK東日本大震災プロジェクト"のテーマソングの「花は咲く」。広い大地に一人佇(たたず)み、帰らぬ人の思いを寄せて、切なさを宿した希望で温かく包み込みました。
プログラム最後はアニメから「キャンディキャンディ」。明るく弾(はず)んで、くるくると舞い踊りました。
会場からは大きな拍手が送られ、それに応えてのアンコールは「草原のマルコ」。悲しげな旋律が嫋々(じょうじょう)と流れ、しっとりとした終演となりました。
平日の午後にカフェで行われた小さなコンサートに、ほっこりとしたひとときを頂き、楽しく音楽とお茶を味わえたことに感謝して、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。
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山田美子ピアノリサイタル ベートーヴェン ピアノソナタの夕べ

2018年5月26日(土) 18:30 だいしホール 山田美子ピアノリサイタル ベートーヴェン ピアノソナタの夕べ

ピアノソナタ 第16番 ト長調 作品31-1
 1.Allegro vivace
 2.Adagio grazioso
 3.Ronde:Allegretto
ピアノソナタ 第3番 ハ長調 作品2-3
 1.Allegro con brio
 2.Adagio
 3.Scherzo:Allegro-Trio
 4.Allegro assai
ピアノソナタ 第10番 ト長調 作品4-2
 1.Allegro
 2.Andante
 3.Scherzo:Allegro assai
ピアノソナタ 第21番 ハ長調 作品53 ワルトシュタイン
 1.Allegro con brio
 2.Introduzione:Adagio molt
 3.Rondo:Allegretto moderato-Prestissimo

山田美子(Pf)

仕事を終えて、だいしホールへ。開演15分前に到着。
感想は、「聳(そび)え立つ高き頂きに果敢に挑み、その全てを見事に制覇する姿に大いに感動する」です。
まずは「第16番」から。小刻みに動き出し、やがて押し寄せる波頭を模して、明るさと暗さを対比させ、秘めたる熱量を抱えて走り出すアレグロ。ひらひらと幟(のぼり)をはためかせ、ゆっくりと歩みを進めて、清らかな泉が湧き出し、眩(まばゆ)き光が上下に刻み込まれて、脈々と潤いで満たすアダージョ。優雅に足取りを進め、幾重にも打ち寄せる想いを波立たせて、丘陵を登りつめ、谷間へと駆け下りるロンド。強弱の輪郭を際立たせて、端正な面持ちで情熱を伝えました。続いて「第3番」。優しく小雨(こさめ)を降らせ、一撃を打ち込んで、激しく渦を巻き、全てを圧倒して、穏やかに降下する第1楽章。緩やかに、柔和なる繊維を紡ぎ、静かなる凪(なぎ)のひとときを映して、くっきりと華奢な枝ぶりを編み上げる第2楽章。煌めきを宿し、強い鼓動を打ち込み、込み入った塊(かたまり)を細密に刻んで、次々と欠片(かけら)を絡め合い、ゆらゆらと大らかに流れ出す第3楽章。俊敏に跳ね、足早に回り込み、堅実に足元を固めて、その上に表情を写し、石積みを敷きながら、跳躍する軌跡を認(したた)める第4楽章。軽やかなる重さと、満ち満ちる質量が溢れ出し、抑え込んだ歓喜の迸(ほとばし)りを顕(あらわ)しました。
休憩を挟んで後半は「第10番」から。春の優しい風が吹き、明るい日差しが差し込んで、寄り添う影が並走し、きらりと光る耀きが覗き込んで、気持ちを沸き立たせて駆け出すアレグロ。歯切れよく、ふっくらと艶めきを掻き立て、ひたひたと水嵩(みずかさ)を増して、快活に破片へと分離し、豊かなる川面(かわも)へと帰り着くアンダンテ。断片を放り出し、細やかに弾(はず)み、旧き表皮(ひょうひ)を抜けて、響きの粒子が一条の帯に収束し、揺らめきの河へと姿を変えるスケルツォ。晴れやかな季節の移ろいを、抽象のキャンバスに写し取りました。プログラム最後は「第21番 ワルトシュタイン」。前へ前へと推進する鼓動が二本の軌道の上を行き、淡い悲しみに裏打ちされた喜びがすらりと抜け出して、何とも言えない切なさと明るさを綯(な)い交ぜにして、光と影を交差させ、水面(みなも)を搔(か)き乱して、安息の一瞬へと降り立つ第1楽章。落ち着きを持って、一歩一歩足取りを進め、ひっそりと安寧を保持する第2楽章。新たなる希望がゆっくりと立ち上がり、寄せては返す波立ちが大きく拡がると、並々と満ち溢れ、激しくうねりを見せて、強く打ち付け、さらさらと石走(いわばし)る瀧の音(ね)を遠くに聞いて、散り散りに舞い散った断片が再び参集して、足早に駆け抜ける第3楽章。生きいきと生命の躍動を活写し、律動と平静の均衡を具現化して、楽聖の芸術を蘇らせました。
会場からは大きな拍手が送られ、この素晴らしい偉業を大いに讃えました。
連綿と連なる大いなる山脈を次々と制覇し、完遂に向け、さらに見事な成果を紡ぎ出すことに期待を込めて、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。

Ikiatari Battari na Live 2nd season May version 夜の部

2018年5月23日(水) 19:00 コンチェルト Ikiatari Battari na Live 2nd season May version 夜の部

第1部
 ははうえさま/宇野誠一郎
 ダンシング・クイーン/Andersson&Ulvaeus
 ダンシング・ヒーロー/KYTEANGELINAFIORINA
 シュール・ダンス/米米CLUB
 かもめはかもめ/中島みゆき
 宿無し/世良公則
第2部
 雨の物語/伊勢正三
 雨/Cinquetti
 雨の日と月曜日は/Williams&Nichols
 夏をあきらめて/桑田佳祐
 浜辺の唄/成田為三
 Summer/久石譲
 大きな古時計/WORKHENRYCLAY
 勇気100%/馬飼野康二
第3部
 イマジン/レノン
 トライ・トゥ・リメンバー/Shmidt
 太陽を背に受けて/Kniss&Taylor
 ワン・ノート・ブルース/ad libitum
 テネシー・ワルツ/King&Stewart
 ギャランドゥ/もんたよしのり

川崎祥子(電子ピアノ)

一旦帰宅し、ブログをアップして、夕食を摂り、少し休憩してから、再びコンチェルトさんへ。開演40分前に到着。
感想は、「まったりと親密な空間でくつろぎながらピアノの奏でを楽しむ」です。
まずは「一休さん」のエンディングテーマ「ははうえさま」から。ゆっくりと暖かに懐かしさを届けました。続いてアバの「ダンシング・クイーン」。華やかで洒落た響きで、愉しさを伝えました。次は荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」。切なく甘酸っぱい想いを一杯に溢れさせました。さらに米米CLUBの「シュール・ダンス」。哀愁を漂わせ、ノリ良く弾(はず)みました。ここで気分を変えて研ナオコの「かもめはかもめ」。夜更けの窓辺に、味わい深い哀しみを運び、ゆっくりと透き通る調べを伝えました。第1部最後は世良公則とツイストの「宿無し」。ファンキーに躍動し、やんちゃな素振りで駆け抜けました。
休憩を挟んで第2部はイルカの「雨の物語」から。哀しみを宿し、途切れなく、ゆっくりと波打ちました。続いてジリオラ・チンクエッティの「雨」。足早に細かく刻み、悲しみを喜びへと変えて、急ぎ足で走り出しました。"雨"の最後はカーペンターズの「雨の日と月曜日は」。憂鬱に塞(ふさ)ぎ込む週明けの気分を、優しく大らかに包み込みました。次は研ナオコの「夏をあきらめて」。曇り空に沈む愁いを、海辺の昼下がりのひとときに置き去りにして、後悔の床に倒れ込みました。夏というキーワードからの「浜辺の唄」では、ゆったりと打ち寄せる波打ち際に思いを寄せ、長閑(のどか)な郷愁を掻き立てました。このパートの締めは映画「菊次郎の夏」から「Summer」。木の葉舞う田舎の道をさりげなく通り過ぎ、何とも言えぬ情感を切り取りました。そして「大きな古時計」。柔らかな、暖かい風景を描写して、心をほっこりと温めました。第2部最後は「勇気100%」。元気を漲(みなぎ)らせ、周りを鼓舞して、賑やかに囃しました。
2度目の休憩の後、第3部はジョン・レノンの「イマジン」から。平和の鐘を鳴らし、美しく揺らぎ、安らぎを齎(もたら)しました。続いてブラザーズ・フォーの「トライ・トゥ・リメンバー」。穏やかに光を放ち、清らかに相和して、明るく癒しました。次はジョン・デンバーの「太陽を背に受けて」。谷間に爽やかな風を吹かせ、山合の緑を際立たせました。ここで本日のお楽しみ。観客を巻き込んでの「ワン・ノート・ブルース」。一音を自由に弾(ひ)くのに合わせて、ブルースのコードで伴奏を付けて、鍵盤のマジックを披露しました。盛り上がりの後はしっとりと「テネシー・ワルツ」。宝石箱を開け、煌めきを撒き散らして、流麗に崩しました。プログラム最後は西城秀樹の「ギャランドゥ」。硝子(がらす)の響きを下敷きにして、切なさを連射し、力を込めて、全てを振り切りました。
会場からは大きな拍手が送られ、今夜の素晴らしいパフォーマンスを大いに讃えました。
親しみと楽しさを共有し、素敵な音楽をプレゼントして頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。

Ikiatari Battari na Live 2nd season May version 昼の部

2018年5月23日(水) 13:30 コンチェルト Ikiatari Battari na Live 2nd season May version 昼の部

第1部
 崖の上のポニョ/久石譲
 オートマティック/宇多田ヒカル
 君といつまでも/弾厚作
 スカイハイ/DYER
第2部
 ポルーナ・カペタ/****
 水色の雨/八神純子
 雨にぬれても/バカラック&デイヴィッド
 ワン・ノート・ブルース/ad libitum
 ワン・ノート・サンバ/ジョビン&メンドンサ
 エール/小渕健太郎
 ヤングマン/Morali&Belolo&Wills

川崎祥子(電子ピアノ)

りゅーと大橋をぐるっと1周走り、所用を足して、昼食を摂ってから、コンチェルトさんへ。開演20分前に到着。
感想は、「いつもながらの楽しくハッピーなピアノを楽しむ」です。
まずは「崖の上のポニョ」から。愉しげに弾(はず)んで、和みのひとときを届けました。続いて宇多田ヒカルの「オートマティック」。豊かな響きの中に愛の翳りを映して、情熱的に仕上げました。次は加山雄三の「君といつまでも」。涼やかに海風が吹き、夕陽に映える小舟を揺らしました。第1部最後はジグソーの「スカイハイ」。青く澄み渡る空を、一条の光が貫(つらぬ)き、七色の結晶が粉々に砕け散って、鮮やかに舞い上がりました。
休憩を挟んで第2部はタンゴの名曲「ポルーナ・カペタ」。陽光が輝き、ゆらゆらと揺れる陽炎(かげろう)が立ち昇って、軽やかにステップを踏みました。続いて八神純子の「水色の雨」。溢れ出す悲しみを振り払い、湧き出す切なさを押し流して、速い足取りで駆け抜けました。さらに映画「明日に向かって撃て」から「雨にぬれても」。軽快に歯切れよく、明るさを伴って、未来への希望を彩りました。ここでサプライズ企画。聴衆のお一人に参加してもらってのアドリブ・タイム。音階の"ソ"の音を自由に弾いてもらって、それにブルースのコードを付けて1曲に仕上げる離れ業。見事に楽しい演奏となって、会場からは大きな拍手が。そのまま続けてジョビンの「ワン・ノート・サンバ」。ノリ良く弾(はじ)けて、細やかに刻み、気分良く沸き立ちました。つぎはコブクロの「エール」。切々と想いを語り、暖かく包み込むと、プログラム最後は西城秀樹の「ヤングマン(Y.M.C.A)」。元気よく盛り上げて、にぎにぎしく終演となりました。
1ヵ月ぶりの開催でも、いつもと変わらずユルユルながら素晴らしいピアノの冴えを見せて、素敵な時間を頂いたことに感謝して、快い感触を胸に一旦帰宅しました。

新潟チェロアンサンブル第14回定期演奏

2018年5月20日(日) 14:00 新潟市音楽文化会館 新潟チェロアンサンブル第14回定期演奏

Der Schmuck der Madonna/Wolf-Ferrari
Con Te Partiro/サルトーリ
Milonga 1:"A Don Nicanor Paredes(ニカノール・パレーデスに捧ぐ)/ボルゲス 詩 ピアソラ 曲 エスカンデ 編
Milonga 2:El Titere(操り人形)/ 〃
3:Jacint chiclana(ハシント・チクラーナ)/ 〃
4: "Alguien le dice al Tango(誰かがタンゴに呼びかける)/ 〃
ブエノスアイレスの四季/ 〃
Ave Maria/ 〃
Oblivion/ 〃

鈴木麻衣(Ms)
新潟チェロアンサンブル
館野英司(指揮・指導)

10km走って、昼食を摂り、少し休憩してから、音楽文化会館へ。開演30分前に到着。
感想は、「日頃の鍛錬の成果が花開く様をしっかりと受け止める」です。
まずはヴォルフ=フェラーリの「Der Schmuck der Madonna(マドンナの宝石)」から。朝靄(あさもや)の彼方から、ほのかに甘い呟きが、少し哀しげに立ち昇り、穏やかに降り立ちました。続いてサルトーリの「Con Te Partiro(タイム・トゥー・セイ・グッバイ」)。薄明りが差し込み、希望が徐々にその姿を現して、僅(わず)かな切なさと大きな優しさを伝えました。次はメゾソプラノが登場し、ピアソラを4曲。静かに弾(はじ)ける水泡(すいほう)を背に、愁いの波立ちが幾重にも重なり、健気(けなげ)に気怠さを伝える「ニカノール・パレーデスに捧ぐ」。速き足捌(さば)きで弾(はず)み、影を纏(まと)って、哀しみを歌う「操り人形」。ゆっくりと雨垂(あまだ)れを模し、伸びやかに憂愁を塗り込めて、言の葉を舞い散らす「ハシント・チクラーナ」。夕暮れに叢雲(むらくも)が湧き出し、風が渦を巻いて、熱く舞踊する「誰かがタンゴに呼びかける」。強靭な歌声が弦楽の漣(さざなみ)に乗って、南半球の香りを運びました。
休憩を挟んで後半は同じくピアソラの「ブエノスアイレスの四季」。重い体躯(たいく)を揺らして歩み、生い茂る草原を摺(す)り抜けて、穏やかに勇ましく進み、ゆっくりと打ち寄せる波がうねる「夏」。ひと塗り、ふた塗りと厚く層を成して積み上げ、ゆったりとせせらぎ、肉付きよく悲しみを盛り付ける「秋」。枯葉舞う寂しさを綴り、揺らめく水蒸気が視界を遮(さえぎ)ると、一条の光が抜け出して、翳りを引き立てる「冬」。銀の雲が流れ、暗い谷間から朝日が輝き出し、じわじわと辺りを照らす「春」。薄っすらとした憂いが覆い、内なる鼓動を曝(さら)け出して、時の移ろいを描きました。続いて「Ave Maria」。遅い足取りで望みを灯し、ぽっかりと浮かぶ憧れに想いを寄せて、晴れやかに駆け登りました。プログラム最後は「Oblivion」。胸に沁みる調べが、甘やかに降りかかり、追憶の向こう側へとこの身を連れ去りました。
会場からは大きな拍手が送られ、それに応えてのアンコールは「リベルタンゴ」。溌剌と悲しみのステップを踏んで、にぎにぎしく終演となりました。
チェロを愛する方々の日々の努力の成果を、ひしひしと肌で感じられたことに心動かされて、喜ばしい気分で、帰路に付きました。

佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団 新潟公演

2018年5月18日(金) 18:30 新潟市民芸術文化会館コンサートホール 佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団 新潟公演

交響組曲「波止場」/バーンスタイン
ウエスト・サイド・ストーリーより「シンフォニック・ダンス」/ 〃
交響曲 第5番 ニ短調 Op.47/ショスタコーヴィチ
 第1楽章 モデラート・アレグロ・ノン・トロッポ
 第2楽章 アレグレット
 第3楽章 ラルゴ
 第4楽章 アレグロ・ノン・トロッポ

トーンキュンストラー管弦楽団
佐渡裕(指揮)

仕事を終えて、りゅーとぴあへ。渋滞と駐車場の混雑のため、ぎりぎり5分前に着席。
感想は、「輝きと陰翳に満ちた渾身の響きを十二分に楽しむ」です。
まずはバーンスタインの「交響組曲『波止場』」から。爽やかな朝靄(あさもや)が立ち込め、生きいきと鼓動を刻むと、興奮を掻き立てるように、怜悧(れいり)な光が沸き上がりました。そして戦慄を伴って、戦闘が始まり、やがてゆっくりと、侘(わび)しさを伴い、乾いた安らぎを伝えると、柔らかな優しさが豊かに揺れ、黄金の閃光が眩しく光り、大らかな潮流が流れ出でて、熱く炸裂しました。やがて落着きを取り戻し、豊潤な果実を実らせ、穏やかに盛り上がりを見せて、張り詰めた水面(みなも)が大きく波打ちました。続いて同じ作者の「ウエスト・サイド・ストーリーより『シンフォニック・ダンス』」。クールで切れ味鋭く、都会の夕暮れを模し、細やかに速く、鼓動を刻んで、くっきりと豪奢な輝きで彩りました。それからゆっくりと切なく、星の瞬(またた)きを描き、涼やかな風が吹き抜けると、愉しげに動き出し、陽気で優雅に踊り、熱狂の渦を巻き起こしました。そのまま疾走する馬に騎乗し、上体をくねらせて、賑やかに飛ばしました。すると重く暗い霧がかかり、惚(とぼ)けて歩み出し、よちよちとかわゆくお道化け、浪漫の香りを漂わせました。しかる後(のち)、歯切れ良く切り刻む拍動が走り出し、夜の帷(とばり)を引くと、激しさを増して拡がり、絢爛豪華に沸き立てて、胸のすく快感を届けました。そして頂から駆け下りると、ゆったりと心癒し、気持ちを落ち着かせて、静かに幕を閉じました。
休憩を挟んで後半はショスタコーヴィチの「交響曲第5番」。暗く重い悲劇の扉を開け、凍(い)てついた荒野を寒さに耐えて歩み、幽玄な足並みで忍び寄る影に怯(おび)えると、鋼鉄の鎧(よろい)を纏(まと)う者たちが行進を始め、赤錆色に塗り替えて、剣劇の森を駆け抜け、悲痛な叫びが飛び交う戦場(いくさば)を過ぎ、重量級の戦車が進んで、血潮で赤く染め、やがて興奮を冷まして、まろやか過去を振り返り、静寂の中へ沈み込む第1楽章。軽やかに滑稽な舞いを見せ、小憎らしい童(わらべ)が飛び跳ねて、黄色い飛沫が渦を撒き、虚飾を飾り立てて、虚しく燥(はしゃ)ぐ第2楽章。凍(こお)り付く悲しみが静々と拡散し、凍(こご)える寒さに晒(さら)され、吹きすさぶ寒風が温もりを奪い、巨大な氷柱(ひょうちゅう)が屹立(きつりつ)して、透き通る悲しみに耐える第3楽章。甲高い怒号を上げ、傲慢に進軍して、野卑な振舞いで足早に馬を飛ばし、戦場(せんじょう)を焼き払うと、しばしの平穏が訪れるも、少しずつ不安の影が差し、諦めを誘(さそ)うと、それでも僅(わず)かな希望を信じて、徐々に声を高めるが、遠くから軍靴の響きがゆっくりと近づき、やがて全てを覆いつくして、錆ついた輝かしさを吹き鳴らし、そこここに水柱(みずばしら)を立て、厳(いか)めしい靴底で、栄光を踏みにじる第4楽章。一見華やかに見える伽藍に潜む悲惨と激情を鋭く切り取って、素晴らしい筆致で描き出しました。
会場からは大きな拍手が送られ、それに応えてのアンコールが2曲。ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」が、今までの暗さを吹き飛ばす明るさと暖かさで奏でられ、ヨーゼフ・シュトラウスの「憂いもなく」が軽快で陽気に笑い飛ばして、にぎにぎしく終演となりました。
バーンスタイン生誕100年を記念するプログラムを、見事なパフォーマンスとアツい滾(たぎ)りで届けて頂いたことの感謝して、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。

西新潟中央病院ロビーコンサート(第92回)

2018年5月16日(水) 14:30 西新潟中央病院 西新潟中央病院ロビーコンサート(第92回)

日本の四季(日本のうたメドレー)/森川隆之 編
 さくら/日本古謡
 早春賦/吉丸一昌 詞 中田章 曲
 われは海の子/文部省唱歌
 紅葉/高野辰之 詞 岡野貞一 曲
 どんぐりころころ/青木 存義 詞 梁田 貞 曲
 雪の降る街を/内村直也 詞 中田喜直 曲
いい日旅立ち/谷村新司 寺島尚彦 編
赤いスイートピー/松本隆 詞 呉田軽穂 曲
糸/中島みゆき 山室紘一 編
赤い靴 /野口雨情 詞 本居長世 曲 三枝成章 編

女性合唱団「野いちご」
 嶋倉京子(S)
 馬場敬子(Ms)
 武田洋子(A)
 井上美津子(Pf)

10km走って、昼食を摂り、少し休憩してから、西新潟中央病院へ。開演10分前に到着。
感想は、「親しみやすい歌声の重なりを楽しむ」です。
まずは「日本の四季(日本のうたメドレー)」から。花びらが舞い、春霞が躍る「さくら」。優しく爽やかな「早春賦」。涼やかで明るい「われは海の子」。柔らかい寂しさが幾重にも重なる「紅葉」。愉快に弾(はず)む「どんぐりころころ」。暖かく冬の憧れを歌う「雪の降る街を」。耳馴染みのある調べを綴りました。続いて山口百恵の「いい日旅立ち」。薄曇りの空が徐々に晴れ間を見せ、哀しみを厚く塗り込めて、押し寄せる波頭を認(したた)めました。次は松田聖子の「赤いスイートピー」。淡い恋の思い出を漂わせ、風に舞う薄絹(うすぎぬ)が、ゆったりと棚引(たなび)きました。さらに中島みゆきの「糸」。ひたひたと煌めきが忍び寄り、切なさが温もりに変わって、胸に沁みる揺らぎを届けました。プログラム最後は「赤い靴」。夕陽が差し込む窓辺で、ゆっくりと哀愁を編み上げ、滔々(とうとう)と流れて、歌声の河を拡げました。
会場からは大きな拍手が送られ、素敵な歌の贈り物への感謝を伝えました。
入院患者さんや地元の皆様へ届けられる貴重な機会が今後も継続されることを願って、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。

東京交響楽団第107回新潟定期演奏会

2018年5月13日(日) 17:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール 東京交響楽団第107回新潟定期演奏会

ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 op.26/ブルッフ
 Ⅰ.前奏曲:アレグロ・モデラート
 Ⅱ.アダージョ
 Ⅲ.フィナーレ:アレグロ・エネルジーコ
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64/メンデルスゾーン
 Ⅰ.アレグロ・モルト・アパッショナート
 Ⅱ.アンダンテ
 Ⅲ.アレグレット・ノン・トロッポ~アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35/チャイコフスキー
 Ⅰ.アレグロ・モデラート
 Ⅱ.カンツォネッタ:アンダンテ
 Ⅲ.フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァーチッシモ

アンティエ・ヴァイトハース(Vn)
東京交響楽団
齋藤友香理(指揮)

古町5番町より一旦戻り、ブログの準備をして、再びりゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「強靭なる精神力と卓越した技術、そして何より素晴らしい音楽性に満ちた独奏者とそれを支える管弦楽に感銘を受ける」です。
まずはブルッフ。未明の暗がりから、夜明けの光がまろやかに差し込み、劇的な抒情を放ち、胸に迫る友情の証(あかし)を奏でて、激しく波打つアレグロの前奏曲。安らぎで満たし、脈々と湧き出(い)でる光明が、優しく癒すアダージョ。溢(あふ)れ出(い)でる熱情が沸き立ち、塊りとなって聳(そび)え立つ間を、燕の如く、鮮やかに潜り抜け、全力で駆け出して、丁々発止と切り結ぶフィナーレ。巻き起こる浪漫の泉を達筆にて認(したた)めました。続いてメンデルスゾーン。ちょっとすまし顔で、さらりと優雅に振舞い、曲がりくねる軌道を、滑らかに滑走し、硬軟を取り交ぜて、秘めた力を発散し、暖かな灯りをゆったりと点(とも)して、涼しげに一陣の風を吹かせると、薄っすらと悲しみを携(たずさ)えて、高みへと急(せ)き込む第1楽章。立ち昇る竈(かまど)の煙を遠くに見て、穏やかに慰撫(いぶ)し、温かな湯気の向こうに、艶めきが過(よぎ)り、微(かす)かな哀しみを宿して、翳りを伝える第2楽章。忍び寄る光明が寄り添うと、一気に輝きを解放し、くるくると渦を巻き、颯爽と駆け抜け、大上段に切り込む第3楽章。持てる熱気を十二分に放出しながらも、上品さを失わず、充分に練り上げて、協奏を演じました。
休憩を挟んで後半はチャイコフスキー。並々と潮が満ちると、慈(いつく)しむように歌い出し、じっくりと練り上げて、まろやかに呟(つぶ)き、勢いを増して、豪華な舞踏会の幕を開け、葡萄酒を発砲させて、愁いを描き、尽くせぬ想いを一身に込めて、華麗に炸裂させ、立ち上がる水煙をすり抜けて、向かい来る敵兵を薙(な)ぎ倒すアレグロ。ほっこりと燃える灯火が照らし、柔らかな憂愁の流れを抱(いだ)いて、まろやかな陰翳を纏(まと)い、一瞬そっと消え入ると、凍土に響く祈りが、すっくと降り立つカンツォネッタ。狩りの開始を告げる雄叫びが鳴り響き、我先に獲物に飛びつくと、それを遮(さえぎ)って、低く唸りを上げ、急(せ)かすように追い込んで、平原へと抜け出し、悲しみを振り切って、力尽くで駆け巡り、閃光が広がって、嵐を巻き起こすフィナーレ。北国(ほっこく)のアツい滾(たぎ)りを爆発させ、覆(おお)い被(かぶ)さる愁いを振り払って、力の限りに闘いました。
会場からは大きな拍手が送られ、3つの嶮しい山脈を踏破した偉業を讃えました。
素晴らしい独奏者、しっかりと迎え撃つ管弦楽、全体を統率し、見事な演奏に仕上げた指揮者。その全てがこの信じがたい瞬間を提供して頂いたことに、心より感謝し、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。

〜古町どんどん 5番町ステージ~ <イサよん>

2018年5月13日(日) 14:30 古町五番町特設ステージ ~古町どんどん 5番町ステージ~ <イサよん!>

素敵なあなた/Secunda
マイ・リトル・スエード・シューズ/Parker
この素晴らしき世界/Douglas&Weiss
アイ・ミーン・ユー/Monk
オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート/McHugh

伊佐 瞳(bcl)
斉藤伸宜(p)
五十嵐誠(b)
佐藤隆雄(d)

りゅーとぴあを出て、コンチェルトさんへちょっと寄ってから、古町五番町特設ステージへ。開演20分前に到着。
感想は、「商店街が行うお祭りに響く本格的ジャズを楽しむ」です。
まずは「素敵なあなた」から。ゆっくりと甘い夜の香りを漂わせ、小粋に弾(はず)むと、紫煙に霞み、細やかに崩して、魅惑のひとときを奏でました。続いてチャーリー・パーカーの「マイ・リトル・スエード・シューズ」。真夏の浜辺をゆらゆらと歩み、軽やかで楽しげに、うきうきした気分で満たしました。3曲目はルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」。まったりと優しく、全てを癒すように、雰囲気のある息吹で包みました。次はセロニアス・モンクの「アイ・ミーン・ユー」。細い枝が幾重にも絡みつき、ドンドンと足踏みして、前のめりに突っ込みました。プログラム最後は「オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」。気分を変え、悩みを忘れて、前向きに進み、安らぎと愉しさを届けました。
会場からは大きな拍手が送られ、それに応えてのアンコールは「オール・オブ・ミー」。溌剌とした輝きを一杯に発散して、にぎにぎしく終演となりました。
屋台や物販も出ている野外の特設ステージで、ソリッドでタイトなリズムセクションを従えて、カッコよく吹き抜ける一陣の風が周りの人々をハッピーにしていく様を目撃できたことに感謝して、快い気分で帰路に付きました。

東響ロビーコンサート コントラバス・デュオ

2018年5月13日(日) 13:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール・ホワイエ 東響ロビーコンサート コントラバス・デュオ

ソナタ より 第2楽章、第3楽章/ロンベルグ
グルーブズ・フォー・レイ/オズボーン
2本のコントラバスのためのグラン・デュエット 第3番より第1楽章、第2楽章/ボッテジーニ

久松ちず、渡邉淳子(Cb)

10km走って、昼食を摂り、りゅーとぴあへ。開演10分前に到着。
感想は、「すっきりと重い弦の響きに魅せられる」です。
まずはロンベルグの「ソナタ」より。地を這う低音が唸り、まろやかで優しい旋律が歌う第2楽章。希望に満ちた音色(ねいろ)で、明るく弾(はず)む第3楽章。快い奏でを、爽やかに届けました。続いてオズボーンの「グルーブズ・フォー・レイ」。小粋にスイングし、歯切れ良く足跡を残して、上品な香りを匂わせました。プログラム最後はボッテジーニの「2本のコントラバスのためのグラン・デュエット 第3番」から。ゆっくりと叙情的な調べが、長閑(のどか)な波間にゆらゆらと揺れる第1楽章。小走りに競い合い、ちょっと速度を緩めて、三段跳びでジャンプし、角張って細かく刻み、再び駆け出して、円舞する第3楽章。長い坂を上下し、中空で獲物を仕留めて、見事な仕上がりで、しっかりとキメました。
会場からは大きな拍手が送られ、普段聞くことのできない貴重なデュオの素晴らしい演奏を讃えました。
大きな楽器を軽々と操(あやつ)り、素敵な音楽を聞かせてくれる演奏者たちの腕前に大いに感心して、喜ばしい気分で、次の会場を目指しました。