新潟セントラルフィルハーモニー管弦楽団 特別演奏会

2018年3月18日(日) 14:00 新潟市秋葉区文化会館 新潟セントラルフィルハーモニー管弦楽団 特別演奏会

弦楽合奏曲/ショスタコーヴィチ
 モデラート
 モデラート
 アレグロ
ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102/ 〃
 1.アレグロ
 2.アンダンテ
 3.アレグロ
ポロネーズ(歌劇「エウゲニ・オネーギン」より)/チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23/ 〃
 1.アレグロ・ノン・トロッポ・モルト・マエストーソ
 2.アンダンティーノ・センブリーチェ
 3.アレグロ・コン・フォーコ

大瀧拓哉(Pf)
新潟セントラルフィルハーモニー管弦楽団
磯部省吾(指揮)

10km走り、昼食を取って、亀田バイパスを一路秋葉区文化会館へ。開演40分前に到着。
感想は、「華麗で、アツく、心掻き立てる、素晴らしい独奏と、それを支える管弦楽に魅了される」です。
まずはショスタコーヴィチの「弦楽合奏曲」から。ゆったりと穏やかに、翳りを内に秘め、どっしりと歩み出して、そこはかとない明るさを写すモデラート。灰色の影を宿(やど)し、余裕を持って進み、小振りな渦を従えて、大らかに波打つ2度目のモデラート。軽やかに駆け出し、重そうな荷を担(かつ)いで、からりとした熱さを発し、力尽くで押し込むアレグロ。乾いた感情をさらりと認(したた)めました。独奏者が登場し、同じ作曲家の「ピアノ協奏曲第2番」。機知に富んだ様子でお道化け、賑やかで軽快に弾(はず)み、洗練された野蛮さを見せる第1楽章。淡い悲しみを浮かべ、速度を落として、煌めきを綴(つづ)り、艶やかな断面を見せて、愁いを含んだ浪漫を奏でる第2楽章。光の粒を連射し、しなやかな力動で暴れ、鮮明な輝きを放って、急な坂を駆け下りる第3楽章。内に秘めた悲劇を、軽さで覆い隠して、辛く溌剌とした耀きで届けました。
休憩を挟んで後半はチャイコフスキーの「歌劇『エウゲニ・オネーギン』」より「ポロネーズ」。華やかに飾り、陽気に囃し立てて、楽しげに舞い踊りました。プログラム最後は有名な「ピアノ協奏曲第1番」。遥かなる渓谷に響く角笛に続き、雄大に溢れ出す弦が歌い、ザクザクと切り刻む鍵盤が、絢爛たる調べを鳴り響かせて、鮮やかな光景を描き出すと、一転、細やかに憂愁の欠片(かけら)を集め、吹き過ぎる隙間風を伴って、水飛沫を上げ、壮大で複雑な細密画を仕上げて、北国(ほっこく)の憂(う)いをゆっくりと謡(うた)い、急ぎ足で斜面を駆け上り、硝子の鐘を連打して、激しい洪水と共になだれ込むアレグロ・ノン・トロッポ・モルト・マエストーソ。冬の日の儚(はかな)い日差しに照らされ、のんびりと宝玉(ほうぎょく)を光らせ、差し込む西日を受けて、くるくると廻り、軽々と泡を立て、水面(みなも)をかき乱して、静かに沈み込むアンダンティーノ・センブリーチェ。一撃を喰らわし、哀しみを連射し、優しい手触りで癒し、絡みつく絃(いと)を振り払って、真っ向から立ち向かい、速度を上げて突進するアレグロ・コン・フォーコ。持てる熱量を全て注ぎ込み、精緻な仕上がりで描き出して、素晴らしいコンチェルトを築き上げました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。独奏でバルトークの「3つのチーク地方の民謡」からを興奮を収めるように穏やかに。ソリストの恩師が編曲したベートーヴェンの「悲愴」ソナタの第2楽章を、管弦楽伴奏で美しく奏で、にぎにぎしく終演となりました。
欧州での活躍の成果を、ここ新潟で惜しげもなく披露してくれる県人のピアニストがこのような素晴らしい演奏会を行ってくれることに、大いなる感謝を捧げて、大変喜ばしい気分で、帰路に付きました。
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