寺宵・春音

2018年4月15日(日) 16:30 宗現寺本堂 寺宵・春音

春の海/宮城道雄
ヴァイオリンとチェロの為のデュオ ニ長調/ハイドン
オブリビオン/ピアソラ
さくら/日本古謡
めぐり逢い/ギャニオン
2人でお茶を/ユーマンス

廣川抄子(vn)
渋谷陽子(vc)
武藤祥圃(箏)

だいしホールを出て、歩いて宗現寺へ。開演40分前に到着。
感想は、「曹洞宗の寺院で聞く箏と弦楽器の音色を楽しむ」です。
最初に住職様のお話があるところ、都合により司会の方の代読となり、その後演奏会へ。
まずは3人で宮城道雄の「春の海」。光長閑(ひかりのどけ)き爪弾きに乗って、艶やかな弦が、伸びやかに繋ぎ、細やかな波立ちで軽やかに弾(はず)んで、穏やかに収まりました。続いて箏が退場し、ハイドンの「ヴァイオリンとチェロの為のデュオ」。愉快で明るい調べでいそいそと歩む第1楽章。すらりと滑らかに奏で、お互いに譲り合って絡み合う第2楽章。すらすらと歌い、足取りを速め、歩幅を縮めて、厚めに刻み、可愛げに囀(さえず)って、ゆらゆらと揺れる第3楽章。本堂に響く洋風な味わいが、いつも違う肌触りを届けました。前半最後は3人に戻り、ピアソラの「オブビリオン」。気怠い昼下がりの憂愁を伝え、まったりと粘り気のある悲しみを薄く塗り込めて、丁寧に差し出しました。
休憩を挟んで後半は箏の独奏で日本古謡の「さくら」を、歌を最初に入れ、その後変奏へ。か細くも強く謡い、くっきりと仕上げ、ひらひらと花びらを舞い散らせ、細やかに刻んで、春の愁いを映しました。弦楽器2人が登場し、アンドレ・ギャニオンの「めぐり逢い」。うっすらとした懐旧の情を描き、優しい潮(うしお)が満ち満ちて、さらさらと煌めきを揺らしました。プログラム最後は「2人でお茶を」。お洒落な軽さで楽しげに踊り、にこやかに微笑みました。
会場からは大きな拍手が送られ、それに応えてアンコールが2曲。「ムーンリバー」をゆったりと、「星に願いを」を憧れを込めて奏で、にぎにぎしく終演となりました。
10周年を迎える"寺宵"のシリーズが、お寺の本堂という非日常空間で、快い音楽を提供することに感謝して、喜ばしい気分で帰路に付きました。
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