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りゅーとぴあ1コインコンサート vol.97 魅惑の美声“バス”

2018年9月21日(金) 11:30 新潟市民芸術文化会館コンサートホール りゅーとぴあ1コインコンサート vol.97 魅惑の美声“バス”

楽に寄す/シューベルト
さびしいカシの木/木下牧子
歌劇「魔法の森」より"畏れ敬うその名に"/リギーニ
歌劇「セヴィリアの理髪師」より“陰口はそよ風のように”/ロッシーニ
歌劇「エウゲニー・オネーギン」より“誰でも一度は恋をして”/チャイコフスキー
歌劇「ラ・ジョコンダ」より"彼女は死なねばならぬ"/ポンキエッリ
落葉松/小林秀雄
マイウェイ/フランソワ

森 雅史(Bs)
岩渕 慶子(Pf)

お彼岸のお墓参りへ行き、戻ってから大急ぎで自転車を飛ばし、りゅーとぴあへ。開演15分前に到着。
感想は、「豊穣なる低音の歌声とそれを支える鍵盤に聞き入る」です。
まずはシューベルトの「楽に寄す」から。柔らかなさざなみが揺らぎ、渋く甘やかな香りがゆったりと漂って、穏やかな優しさで包みました。続いてやなせたかしの詩に木下牧子が曲を付けた「さびしいカシの木」。爽やかな秋の風が吹き過ぎ、ふんわりと膨らむ大気が寄り添って、艶(つや)やかに、ホクホクとした味わいを伝えました。
ここからはオペラアリアのコーナー。最初はリギーニの「歌劇『魔法の森』」より「畏れ敬うその名に」。大らかで包み込むような歌声が、まろやかにたっぷりと拡がり、快く抑えられた豊かさを届けました。次はロッシーニの「歌劇『セヴィリアの理髪師』」より「陰口はそよ風のように」。軽快なさざめきに乗って、ちょっと気取った口振りで、諭(さと)すように語り掛け、ざわめきを背に、慌てふためいて走り抜け、細やかな揺らめきを伸びやかに収めました。さらにチャイコフスキーの「歌劇「エウゲニー・オネーギン」より「誰でも一度は恋をして」では、甘さを抑えた、コクのあるとろみを響かせ、ゆっくりと切なくその想いを訴え、鋭さを含んだ浪漫を描きました。アリアの締めはポンキエッリの「歌劇『ラ・ジョコンダ』」より「彼女は死なねばならぬ」。不安の影が急(せ)き込む直中(ただなか)を、怒りを弾(はじ)けさせ、一旦は落ち着きを取り戻すも、艱難辛苦と闘い、胸張り裂ける思いを耐えて、癒やしの一時(ひととき)へと至りました。
最後の2曲は日本語の歌を。儚くも物悲しく、けれど淡い日差しを受けて光り、涼しげに穏やかさを認(したた)める小林秀雄の「落葉松」。遥か遠くからの灯りが、残された希望を照らし、やがて全てを輝きに変えて、しっかりとした足取りで歩む「マイウエイ」。聞く者の心を真っ直ぐに捉えて、感動の波が押し寄せました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。マリーニの「世界で一番美しい君へ」をたっぷりと美しく、フレンニコフの「酔っ払い」を、会場へ降り立ち、客席を巡って、コミカルに歌い、にぎにぎしく終演となりました。
素晴らしい低音の歌声で、オペラの一場面を再現し、心に沁みる旋律で大いに楽しませて頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で帰路に着来ました。
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