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田中弦楽アンサンブル第24回演奏会

2018年10月13日(土) 18:00 だいしホール 田中弦楽アンサンブル第24回演奏会

弦楽五重奏曲第9番 ホ長調 Op.13-5/ボッケリーニ
弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 Op.59-3 「ラズモフスキー第3番」/ベートーヴェン
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47/シューマン

高木明子(Pf)
田中久生(Vn)
田中多恵(Vn,Va)
竹内由木子(Va)
安部信之介、福島ひろみ(Vc)

りゅーとぴあから戻り、ブログの準備をして、だいしホールへ。開演20分前に到着。
感想は、「眩(まばゆ)いばかりの弦楽器の響きに心を奪われる」です。
まずはボッケリーニの「弦楽五重奏曲第9番」。ゆっくりと艶(つや)やかに始まり、張りのある流速で滔々(とうとう)と海へ注(そそ)ぎ、細やかに絡み合うアモローソ。爽々(さやさや)と追い掛け合い、するりと抜け出す流線型が淀(よど)み無く前を向いて、誇らしげに歌う枝ぶりと相まって、足早に進むアレグロ。妙なる調べを泡立ちが支え、膨(ふく)よかな旨味で仕上げて、控えめに様子を伺(うかが)うメヌエット。快活で潔(いさぎよ)く駆け出し、豊かな厚みを生み出して、僅(わず)かな愁いの表情を見せて、濃く深く紡ぎ出すロンド。明るさを背に、端正でほっこりとした佇まいで、古典の名作を認(したた)めました。続いてベートーヴェンの「弦楽四重奏曲第9番」。張り詰めた緊張がその場を支配する中、ゆっくりと様子を見ながら立ち上がって、清冽な滴(したた)りを迸(ほとばし)らせ、順番に駆け出して、光の剣(つるぎ)を構え、木の柄の斧と対峙して、鍔迫り合いを演ずる第1楽章。雨上がりの薄暗さに寄り添い、鮮やかさを焙(あぶ)り出して、微(かす)かな憂鬱を見せ、ゆっくりと中空に浮かんで、消え入るように点描する第2楽章。脈々とした峰を遠望し、波に揺れる小舟に乗り込んで、厚手の油脂を塗り込め、細やかに紋様を編み込む第3楽章。人知れず立ち上がり、一人だけで駆け出すと、次々に後を追い、切迫した面持ちで追い掛けて、幾重にも重なり合い、奪い取った球形を互いに回し合って、一点へ収束する第4楽章。響きを巡る闘争を卓越した手腕で描き出しました。
休憩を挟んで後半はシューマンの「ピアノ四重奏曲」。快活に弾(はじ)ける若さの漲(みなぎ)りを、浪漫の香りで包む序奏から、瑞々(みずみず)しい雫(しずく)を撒き散らして、溌剌とした息吹で彩り、骨太の勢いで奏でるアレグロ。細やかに刻み、ゆっくりと舞い、薄っすらと翳りを映して、忙しげに立ち去るスケルツォ。まろやかに愁いを照らし、ゆっくりと優しさを描いて、豊かな実りを輝かせるアンダンテ。開放的な奥行きを展開し、目眩(めくるめ)く速さで疾走して、一つに重なり合い、波打つ鼓動に乗って、なだらかに滑り降り、所々で渦を巻いて、忍び寄る影を耀きの刃(やいば)で切り結ぶヴィヴァーチェ。内に抱える憂愁を輝く光彩で打ち消し、希望の灯火を熱情を込めて掲げました。
会場からは大きな拍手が贈られ、聴衆を魅了する素晴らしい成果を大いに讃えました。
良質の室内楽を快い奏でで、大いに堪能できたことに感動して、喜ばしい気分で家路を急ぎました。
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