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秋の夜長にコンサート

2018年10月29日(月) 19:00 新潟市民芸術文化会館スタジオA 秋の夜長にコンサート

アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22/ショパン
 塩谷翔(Pf)
からたちの花/山田耕筰
歌劇<リゴレット>より 慕わしい人の御名/ヴェルディ
喜歌劇<こうもり>より 侯爵様、貴方のようなお方は/J.シュトラウスⅡ世
 佐藤友美(S) 小林優香(Pf)
白月/本居長世
歌劇<ジャンニ・スキッキ>より 私の大好きなお父さん/プッチーニ
歌劇<イリス>より 私は悲しい夢を見た/マスカーニ
 比護彗子(S) 馬場睦(Pf)
愛の喜び/クライスラー
愛の悲しみ/ 〃
チェロとピアノのためのソナチネ/コダーイ
 山内睦大(Vc) 四方田真優(Pf)
<ベルガマスク組曲>より 月の光/ドビュッシー
喜びの島/ 〃
 小林優香(Pf)
ピアノソナタ 第21番<ワルトシュタイン> より 第2・3楽章/ベートーヴェン
 馬場睦(Pf)

仕事を終えて、りゅーとぴあへ。開演35分前に到着。
感想は、「弾(はじ)ける青春の躍動を十二分に受け止める」です。
まずはピアノ独奏でショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」。満ち満ちる潮(うしお)が柔らかに湧き出(い)る中、煌めきが見え隠れし、憂いの表情を垣間見せて、はっきりと柔らかに区切り、水溜りを踏み締めて駆け出すと、爽快な舞踊で辺りを席巻し、哀しみを飾り付けて、派手やかに駆け降りました。続いてソプラノが登場し3曲。最初は山田耕筰の「からたちの花」。すっきりと晴れた青空を背に、透き通るような悲しみを綴り、寂しさを収めました。2曲目はヴェルディの「歌劇<リゴレット>」より「慕わしい人の御名」。ゆっくりと歩を進め、可愛げな艶(あで)やかさで訴え、恋の喜びを空いっぱいに棚引かせました。最後はJ.シュトラウスⅡ世の「喜歌劇<こうもり>」より「侯爵様、貴方のようなお方は」。いたずらっぽく弾(はず)み、楽しげに笑って、表情豊かに大人をからかいました。前半最後はもうひとりのソプラノ。落ち着いた面持ちで翳りを歌い、寺院の庭に寂しさを記(しる)す本居長世の「白月」。甘やかな悦びを波立たせ、大きく揺らいで、光の柱を打ち立てるプッチーニの「歌劇<ジャンニ・スキッキ>」より「私の大好きなお父さん」。悩みを抱えて、恐れおののき、良き日を回想して、心を輝かせ、すっくと立ち上がって、運命と立ち向かい、明るい勝利を噛み締めるマスカーニの「歌劇<イリス>」より「私は悲しい夢を見た」。卓越した歌声で聴衆を魅了しました。
休憩を挟んで後半はチェロ独奏から。まずはクライスラーが2曲。華麗に幕を開け、軽やかに楽しさを披瀝し、細やかに旨味を醸成する「愛の喜び」。哀愁の灯火(ともしび)を古びた農家の窓辺に運び、希望を仰ぎ見て、遙かなる水平線を臨む「愛の悲しみ」。往年の耀きを鮮やかに蘇らえました。そしてコダーイの「チェロとピアノのためのソナチネ」。溢れ出る泉が煌めく水飛沫を挙げ、墨痕黒々と大河を蛇行させ、降り頻(しき)る雨粒を受けて、泡立ちが包み込み、強い不安を振り切って、希望へと駆け出し、灰色の廃墟へと突き進んで、閃光を受けた虚脱を受け止め、静かに息絶えました。続いてはピアノ独奏でドビュッシーが2曲。淡い甘やかさを漂わせ、妖精の居城を築き上げて、こんこんと湧き上がる大気中の純粋さを結晶させる「月の光」。水滴を撒き散らせ、水泡を含む清流が海に注ぎ、波濤に光の矢が幾重にも突き刺さると、影が差して、水面(みなも)に乱れを生じさせ、慌ただしく追い立てられた後(のち)、強引にねじ伏せられる「喜びの島」。透明な光の魔術を届けました。奏者が変わって、プログラム最後はベートーヴェンの「ピアノソナタ 第21番<ワルトシュタイン> 」より第2・3楽章。穏やかに歩を進め、気高く誇らしい表情で明るさを集積する第2楽章。共に前を向いて、静々と歩みだし、足取りを早めて、涼やかに泳ぎ、抜き手を切って場面を転換させ、奏でを中心に集めて、輝きを取り戻し、がっちりと踏ん張って、圧倒的な勝利を掴み取る第3楽章。萌え出(いず)る青春の息吹を瑞々しくも厳格に表して、喝采を浴びました。
会場からは大きな拍手が贈られ、出演者全員がカーテンコールをして、にぎにぎしく終演となりました。
若者が手を取り合い、困難なる課題へと挑戦して、見事に栄冠を勝ち取る様を目の当たりにして、喜ばしい気分で家路を急ぎました。
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