FC2ブログ

東京交響楽団第110回新潟定期演奏会

2018年11月4日(日) 17:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール 東京交響楽団第110回新潟定期演奏会

ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 op.83/ブラームス
 Ⅰ.アレグロ・ノン・トロッポ
 Ⅱ.アレグロ・アパッショナート
 Ⅲ.アンダンテ
 Ⅳ.アレグレット・グラツィオーソ
交響曲 第2番 ホ短調 op.27/ラフマニノフ
 Ⅰ.ラルゴ アレグロ・モデラート
 Ⅱ.アレグロ・モルト
 Ⅲ.アダージョ
 Ⅳ.アレグロ・ヴィヴァーチェ

ヒンリッヒ・アルパース(Pf)
東京交響楽団
ジョナサン・ノット(指揮)

休日出勤に片を付けて、再びりゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「すっきりと整ったコンチェルト、アツく鮮烈なシンフォニーを十二分に堪能する」です。
まずはブラームスの「ピアノ協奏曲 第2番」。透き通る湖に滾々(こんこん)と潮が満ち、雄大なる山脈がその姿を現して、爽やかに薫風が吹き、穏やかに水を湛えると、溢れ出る若さの滾(たぎ)りを迸(ほとばし)らせ、蒼き春の息吹を伝える第1楽章。思い詰めた表情で、熱情を漲(みなぎ)らせ、迫りくる胸騒ぎを宿して、影のある煌めきを放ち、混沌とした坩堝(るつぼ)に幾重にも火花を散らし、玄(くろ)き冬の凍える寒さに抗(あらが)う第2楽章。穏やかに優しく勇気付け、涼やかに独居する侘(わび)しさを託(かこ)ち、色付く木々の葉を愛(め)でて、豊穣の実りを味わい、ゆったりと長く伸びた寂寥に身を沈めて、白き秋の憂愁を過ごす第3楽章。軽やかに舞い上がり、天上の楽園に遊んで、水飛沫(みずしぶき)を上げ、優美な哀しさを匂わせて、爽やかに舞い降り、胸に迫る叙情を歌い、晴れやかで楽しげに朱(あか)き夏を謳歌する第4楽章。鍵盤の奏でと管弦の響きが溶け合って、極上の調和を作り出しました。
客席からは称賛の拍手が鳴り止まずそれに応えてのアンコールは同じくブラームスの「6つの小品」より第2曲の「間奏曲」。冷めやらぬ興奮を鎮めるような静謐さで穏やかに仕上げました。
休憩を挟んで後半はラフマニノフの「交響曲 第2番」。夜更けの海原に重く揺蕩(たゆた)う潮流が愁いを漂わせるラルゴから、さざめきが悲しみを呼び起こし、胸に沁みる嘆きの想いを昏(くら)き淵へと導き、絡み合う絲の束を丹念に解きほぐし、内に潜(ひそ)む輝きを掘り起こして、目まぐるしく変わる表情を一つ一つ、白日の下(もと)に晒すアレグロ・モデラート。駿馬(しゅんめ)に騎乗して、咆哮を挙げ、疾風を巻き起こして、勇ましく駆け出すと、一転速度を落とし、憂いを纏(まと)って、大らかに波打った後、激しい衝撃と共に蔓草(つるくさ)が枝を伸ばし、幾重にも分岐して絡み合い、足並みを揃えて、前のめりに行進し、金色の輝きを散りばめて、高らかに声を上げ、響き渡る凱歌を奏でるアレグロ・モルト。夕陽を受けて、優しき癒やしで包み、切なさで塗り込めて、揺り籠を揺らし、はらはらと散る枯葉を間近にして、重なり合う憂愁を拡げ、嫋々(じょうじょう)と想いを綴るアダージョ。狂騒の宴を抜け、賑やかさを後にして、遙かなる叙情を認(したた)め、沸き出(いで)る泉を受け止めて、大きくうねる大海のうねりを遠くに望み、全力で突進して、頂上へと駆け上るフィナーレ。気の遠くなるような巨体に秘められた様々な彩りを、丁寧に切り取って、その魅力をはっきりと示しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、この素晴らしい作品との新たなる出会いを導いてくれた指揮者と管弦楽への惜しみない賛辞を表しました。
2つ重量級の曲目を十二分に楽しめたことに感謝して、喜ばしい気分で家路を急ぎました。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する