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東京交響楽団第111回新潟定期演奏会

2018年12月2日(日) 13:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール 東京交響楽団第111回新潟定期演奏会

チェロ協奏曲 イ短調 op.129/シューマン
 Ⅰ 速すぎないように
 Ⅱ 遅く
 Ⅲ とても生きいきと
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲/ワーグナー
楽劇「トリスタンとイゾルデ」から前奏曲と愛の死/ 〃
歌劇「タンホイザー」序曲/ 〃

ウェンシン・ヤン(Vc)
東京交響楽団
飯守泰次郎(指揮)

だいしホールを出て、コンビニで間食を買って食べ、再びりゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「浪漫溢れるシューマンと、荒々しさを含んだアツさが吹き出すワーグナーを堪能する」です。
まずはシューマンの「チェロ協奏曲」。曇り空の憂鬱さを含み、悲しみを艶やかに彩ると、広がるさざ波の上を伸びかやに進む独奏が歌い、小さな灯りをポツリと点(とも)す「速すぎないように」。朗々と秋の装いを塗り分け、そぼ降る灰色の雨に煙(けむ)る「遅く」。重心を低く取って跳ね、不安な翳りを纏(まと)って、力を込め、足早に追い掛ける「とても生きいきと」。艶のある独奏が、影を宿した管弦楽と対峙して、素晴らしい名演を作り上げました。
客席からは大きな拍手が贈られ、それに応えてアンコールが2曲。バッハの無伴奏チェロ組曲から。「第1番」の「プレリュード」と「第3番」の「サラバンド」が粛々と奏でられ、聴衆の興奮を沈めました。
休憩を挟んで後半は、ワーグナーが3曲。溢れ出る音の洪水が、華やかに崇高さを奏で、堂々と入場して、官能の艶(つや)めきを重ね、怒涛のうねりを巻き込んで、着実に足並みを揃え、じわじわと頂点を目指し、栄光の耀きで派手やかに飾って、力強く勝利を掲げる「楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第一幕への前奏曲」。忍び寄る紫の闇が辺りを包み、穏やかな霧雨(きりさめ)がねっとりと漂い、粘りのある大海原に船を漕ぎ出して、荒涼たる水面(みなも)に香る風を受ける「楽劇『トリスタンとイゾルデ』」の「前奏曲」。暖かく物静かに動き出し、砕け散る波濤が水飛沫(みずしぶき)を上げ、満ち満ちる潮(うしお)が流れ出して、染み渡る哀切を描き出し、静静と消え入る「愛の死」。夜明けの暁光(ぎょうこう)がその姿を現し、優しげに、勇気を持って立ち上がり、大らかに刻む装飾が煌めいて、ひとときの和(やす)らぎを齎(もたら)し、輝ける栄冠を誇ると、細やかな羽音を立てて、喜びが飛び散り、四方八方へとその光で明るく照らし出して、穏やかに収束した後(のち)、紡ぎ出される階(きざはし)を一歩一歩ゆっくりと駆け昇り、立ちはだかる壁を乗り越えて、巡り来る凱歌を翳(かざ)し、押し寄せる大河の奔流に身を任せる「歌劇『タンホイザー』序曲」。圧倒的な迫力と、繊細で大胆な表現で聴衆の心を鷲掴(わしづか)みにしました。
会場からの万雷の拍手に応えて「歌劇『ローエングリン』第三幕への前奏曲」がアンコールされ、賑々しく終演となりました。
独奏の素晴らしさが光った協奏曲。持てる力を最大限に発揮して、燃えるような熱気を発露した管弦楽の両方を十二分に堪能できたことに感謝し、喜ばしい気分で家路を急ぎました。
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