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レ・ヴァン・フランセ

2016年10月26日(水) 19:00 りゅーとぴあスタジオA レ・ヴァン・フランセ

5つの管楽器のための小室内音楽 作品24-2/ヒンデミット
 第1楽章 ルスティッヒ
 第2楽章 ヴァルツァー
 第3楽章 ルーイッヒ・ウント・アインファッハ
 第4楽章 シュネル・フィアテル、フライ
 第5楽章 ゼーァ・レープハフト
モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」のアリア『お手をどうぞ』による変奏曲 WoO 28/ベートーヴェン
五重奏曲 変ホ長調 作品16/ 〃
 第1楽章 グラーヴェ、アンダンテ・マ・ノン・トロッポ
 第2楽章 アンダンテ・カンタービレ
 第3楽章 ロンド、アレグロ・マ・ノン・トロッポ
六重奏曲(レ・ヴァン・フランセのための新作/日本初演)/エルサン
 <サロン・ド・プロヴァンス国際室内楽音楽祭 委嘱作品>
デンマークとロシアの歌による奇想曲 Op.79/サン=サーンス
六重奏曲/プーランク
 第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ
 第2楽章 ディヴェルティスマン、アンダンティーノ
 第3楽章 フィナーレ、プレスティッシモ

レ・ヴァン・フランセ
 エマニュエル・パユ(Fl)
 フランソワ・ルルー(Ob)
 ポール・メイエ(Cl)
 ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(Hr)
 ジルベール・オダン(Bn)
 エリック・ル・サージュ(Pf)

久々に10km走って、昼食を取り、少し休憩してから、所用を済ませ、早目の夕食をとってから、りゅーとぴあへ。開演40分前に到着。
感想は、「名手の技と歌心に打たれる」です。
まずはヒンデミットの「5つの管楽器のための小室内音楽」。塩辛く飛び跳ね、角ばって動き回る「ルスティッヒ」。惚(とぼ)けるように薄墨を塗る「ヴァルツァー」。曇り空の優しさを伝える「ルーイッヒ・ウント・アインファッハ」。響きの盾をかざし、茶葉の濁りを仄(ほの)かに燻(くゆ)らせる「シュネル・フィアテル、フライ」。盛大にまくし立て、ブイブイ言わせて、高速で刻む「ゼーァ・レープハフト」。ちょっと苦(にが)くて、少しおどけた独逸の味わいをさらりと届けてくれました。続いてオーボエ、クラリネット、バソンのトリオでベートヴェンの「ドン・ジョヴァンニ」のアリア『お手をどうぞ』による変奏曲。ゆったりと柔らかく歌う旋律に訥々(とつとつ)と応える伴奏から始まり、細やかに細工を施した歌に籠(こも)り気味の速足で付き添い、沢山の飾り付けで盛った息吹を華麗に見せびらかすと、それぞれの音色(ねいろ)で交わし合い、大らかに振舞って、見事な変奏を決めました。前半最後はピアノ、オーボエ、クラリネット、バソン、ホルンで同じ作曲家の「五重奏曲」。生真面目な面影を彷彿(ほうふつ)とさせる序盤から、端正で規律を重んじた風貌で演じる第1楽章。清らかで悠然と立ち回る第2楽章。軽々と弾(はず)み、それでもなお姿勢を崩さず、明るく輝いて、韻律を構成する第3楽章。活気に満ちた勢いと共に、整然とした面持ちで仕上げました。
休憩を挟んで後半は、この6人のために作られたエルサンの「六重奏曲」。物悲しい調べが奏でられ、背景から湧き出る雲海が包み込み、モダンな刺激を挟んで、茫洋と揺蕩(たゆた)い、穏やかに収まりました。続いてフルート、オーボエ、クラリネット、ピアノでサン=サーンスの「デンマークとロシアの歌による奇想曲 Op.79」。にぎにぎしく共鳴し、儚(はかな)げな香りを巻き散らし、美しく歌い、様々に変化し、悠々と演じ、鳴き声を交わして、熱風を吹かせました。プログラム最後はプーランクの「六重奏曲」。めくるめくように駆け出し、忙(いそが)しげに騒ぎ立て、時に小声で囁(ささや)くアレグロ・ヴィヴァーチェ。不思議な感触で揺蕩(たゆた)うディヴェルティスマン。けたたましく泣き叫び、急ぎ足で駆け抜け、段々と落ち着くフィナーレ。舞台上でこそ生きいきと映(は)える作品の本質を描き出しました。
会場からはスタンディングオベーションを含む大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはテュイレ作曲の「六重奏曲」から「ガボット」。ちょっと小粋で親しみやすい曲調で届けられ、アツい気分での終演となりました。
「左手に技、右手に情熱、そして胸の奥に音楽の魂を」を体現する6人の演奏に引き込まれ、時に我を忘れて聞き込んでしまう素晴らしいステージを体験して、晴れ晴れとした気分で会場を後にしました。
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