Shimohoncho Quartet 第1回演奏会

2017年1月22日(日) 14:00 だいしホール Shimohoncho Quartet 第1回演奏会

春の海/宮城道雄
 高橋光江(Cl) 奥村京子(箏)
クラリネットとオーケストラのための「ロマンス」変ホ長調 AV.61/R.シュトラウス
 高橋正紀(Cl) 山際規子(Pf)
BLOOM/松本英明
 奥村京子(箏) 山際規子(Pf)
月夜の古城/伊藤エイミーまどか
 高橋正紀(Cl) 奥村京子(箏) 山際規子(Pf)
ホワイト・フォレスト/水川寿也
 高橋光江、高橋正紀(Cl) 奥村京子(箏) 
「アルルの女」組曲/ビゼー 高橋正紀編
 ・前奏曲
 ・メヌエット
 ・アダージェット
 ・カリヨン
 ・パストラール
 ・間奏曲
 ・メヌエット
 ・ファランドール
 高橋光江、高橋正紀(Cl) 奥村京子(箏) 山際規子(Pf)

蔵織より戻り、昼食を取ってから、だいしホールへ。開演20分前に到着。
感想は、「溢れ出る音楽への情熱に感動する」です。
まずは箏とクラリネットで「春の海」。ゆったりと揺蕩(たゆた)う雅(みやび)が匂い立ち、緩急を付けた波立ちが舞い散って、冒頭を飾りました。続いてリヒャルト・シュトラウスの「クラリネットとオーケストラのための『ロマンス』」がピアノ伴奏で。爽やかに明るく吹き抜け、夢見がちな気分を熱い迸(ほとばし)りで満たし、きらりと氷片を飛び散らせて、軽やかに着地しました。次は箏とピアノでの「BLOOM」。切迫して追い込む鍵盤が鳴り響き、やがて抜け出し飛翔する箏、舞い踊り、細やかに刻んで、前のめりに突き進みました。この編成にクラリネットが加わって届けられたのは「月夜の古城」。寂しげに吹く一陣の風に空からの光の滴(しずく)が滑り落ち、雪原を照らし、架空の記録映像の付帯音楽のように、昂(たか)ぶりを誘(いざな)って、伝えられました。前半の最後はピアノが退場して、「ホワイト・フォレスト」。夕暮れの憂愁を映し出し、豊かなさざめきを醸し出して、勢いよく駆け抜けました。
休憩を挟んで後半は全員でビゼーの「『アルルの女』組曲」。三つ巴で響く旋律が主導する中、高鳴る息吹が達筆の足取りを残し、鼓動が複合して調べを纏(まと)め上げると、ゆるゆると長閑(のどか)に安らぎで納める「前奏曲」。すっきりと弾(はず)み、大きく満ち引きする「メヌエット」。長く延びた微睡(まどろ)みが眠りを誘う「アダージェット」。伽藍に木霊(こだま)して時を告げ、愁いの表情で沈み込む「カリオン」。丘の上をおおらかに吹く風を装い、押し寄せる抒情を奏で、翳りのある面持ちで歌う「パストラール」。高く厚い壁を乗り越えて、切なくも優しい声音(こわね)でうねる「間奏曲」。淡く爪弾く糸の上をくっきりと航跡を描く笛の音(ね)が被(かぶ)さり、美しい余韻を燻(くゆ)らす二つ目の「メヌエット」。力強く歩き出し、熱を帯びて加速し、賑(にぎ)やかに祭りを彩る「ファランドール」。歌劇の面影を投影し、心に染みる味わいを運んで、鮮やかな輝きで聴衆の訴えかけました。
会場からは大きな拍手が送られ、それに応えてのアンコールは「情熱大陸」。カッコよく飛ばして、にぎにぎしく終演となりました。
通常ではありえない編成での演奏を、あたかもこの組み合わせのために作られたような錯覚を覚えさせる瞬間を作り出すこの四重奏の本気度にあふれた営みが大きな感動を生み出したことに満足して、会場を後にしました。
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遅くなりましたが、SHIMOHONCHO QUARTET第1回演奏会の報告です。 ~SHIMOHONCHO QUARTET第1回演奏会~ 日時:2017年1月2

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