新潟シューベルティアーデ第9回公演 シューベルトの歌曲 その世界を味わう Vol.9 -愛の歌-

2017年2月26日(日) 14:00 りゅーとぴあスタジオA  新潟シューベルティアーデ第9回公演 シューベルトの歌曲 その世界を味わう Vol.9 -愛の歌-

作曲は全てシューベルト
 D497 ナイチンゲールに寄せて
 D552 ベニヒワの愛のさえずり
  田辺千枝子(S) 栄長敬子(Pf)
 D626 ブロンデルからマリア様に
 D257 野ばら
  中森千春(Ms) 片桐寿代(Pf)
 D410 愛の言葉
 D854 溢れる愛
 D767 逢瀬と別れ
  髙橋宣明(T) 八子真由美(Pf)
 D544 ガニュメート
 D474 冥界に下る時のオルフェウスの歌
  中森千春(Ms) 片桐寿代(Pf)
 D776 君はわが憩い
  佐藤匠(Br) 八子真由美(Pf)
 D673 恋する女の手紙
 D118 糸を紡ぐグレートヒェン
  中森千春(Ms) 片桐寿代(Pf)
 D138 憩い無き愛
 D795-16 好きな色 
 D795-17 嫌いな色
  髙橋宣明(T) 八子真由美(Pf)
 D751 愛の裏切り
 D795-11 僕のもの!
  佐藤匠(Br) 八子真由美(Pf)
 D965 岩の上の羊飼い
  伊藤 浩介(Cl) 田辺千枝子(S) 栄長敬子(Pf)

伊藤 浩介(Cl~賛助出演)
田辺千枝子(S)
中森千春(Ms)
髙橋宣明(T)
佐藤匠(Br)
栄長敬子、片桐寿代、八子真由美(Pf)

10㎞走って、昼食を取り、ベストセラー小説を買った足でりゅーとぴあへ。開演45分前に到着。
感想は、「暖かい春の日のような歌たちに聞き惚れる」です。
まずはソプラノが登場して2曲。「ナイチンゲールに寄せて」が菫色(すみれいろ)の鍵盤に導かれ、一筋の光の筋を鮮やかに描いて、冒頭を飾ると、「ベニヒワの愛のさえずり」を楽しげに弾(はず)み、一筆(ひとふで)で細(こま)やかに記して、七色の絵の具で彩りました。2人目はメゾソプラノ。落ち着いた色調でふわりと薫る「ブロンデルからマリア様に」。喜びを満たして、軽々と跳びながら進む「野ばら」。控えめな美しさで聴衆を魅了しました。次はテノールで3曲。「愛の言葉」を銀色の軌跡で認(したた)め、「溢れる愛」を力強くしなやかに届け、「逢瀬と別れ」では駆け出す鼓動と共に、夜明けから真昼へと場面を塗りかえました。再びのメゾソプラノの出番となり、桜色にさざめく伴奏を従えて、まろやかでとろりとした味わいを伝える「ガニュメート」。劇的に迫り、口当たりの良い触感で優しく癒す「冥界に下る時のオルフェウスの歌」。場を穏やかに収めました。前半最後はバリトンが1曲。「君はわが憩い」を程よく焙煎された苦みで縁取り、まったりと味わい深く仕上げました。
休憩を挟んで後半は、メゾソプラノから。緩やかに旗をなびかせ、和(なご)やかに揺れる「恋する女の手紙」。ひたひたと押し寄せる影を恐れ、纏(まと)わりつく不安を振り払う「糸を紡ぐグレートヒェン」。素晴らしい歌声で会場を惹きつけました。続いてのテノールでは、「憩い無き愛」を急ぎ足で活発に進め、「好きな色」を艶(つや)やかに宥(なだ)め、「嫌いな色」で強く力を込めて訴えました。入れ替わってのバリトンになると、「愛の裏切り 」を深く寂しげゆったりと差し出し、「僕のもの!」をハキハキと刻むピアノに乗って、快活に跳びはねて、溢れる感情を表しました。プログラム最後はクラリネットをゲストに迎えて、ソプラノが歌う「岩の上の羊飼い」。コクのある息吹がたおやかに揺らぎ、揺蕩(たゆた)う歌声と並び立ち、輝く雲海が棚引いて、先を競って絡み合いました。
客席からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは全員で「アヴェ・マリア」。祈りのしめやかさが心に沁みて、しっとりと終演となりました。
600曲もあるシューベルトの歌曲にテーマを設定して選曲し、我々に届けて頂けるこの試みは、豊かな感性とたくまざる技で胸に迫り、歌を聞く楽しみを与えてくれる貴重な機会であることを確認して、会場を後にしました。
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コメント

御礼

 新潟シューベルティアーデご来場ありがとうございました。
 また,ステキな記事をアップしていただきたいへん嬉しく思います。
 次回以降もよろしくお願いいたします。

2017/03/05 (Sun) 20:52 | ikaubon #PiR2dR/c | URL | 編集
Re: 御礼

大変遅くなりましたが、コメントありがとうございます。今後のご発展をお祈り申し上げます。

2017/03/13 (Mon) 22:37 | ジョバンニ(ishizaki) #- | URL | 編集

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