りゅーとぴあ1コイン・コンサート vol.90 魅惑の美声“バリトン”

2017年6月7日(水) 11:30 新潟市音楽文化会館 りゅーとぴあ1コイン・コンサート vol.90 魅惑の美声“バリトン”

歌劇《アンドレア・シェニエ》より「祖国の敵」/ジョルダーノ
歌劇《エドガール》より「この愛、私の恥」/プッチーニ
私は窓を開けた/チャイコフスキー
ただ憧れを知る者だけが/ 〃
高みから吹く風が/リムスキー・コルサコフ
ハ行詩/ 〃
巡礼の年 第2年「イタリア」よりペトラルカのソネット 第104番/リスト
出船/杉山長谷夫
平城山/平井康三郎
甲斐の峡/ 〃
九十九里浜/ 〃
「小さな夜想曲」/トスティ
 バラの香りに
 下弦の月の大鎌よ
歌劇《ドン・カルロ》より「私の最後の日が参りました」/ヴェルディ

ヴィタリ・ユシュマノフ(Br)
山田剛史(Pf)

りゅーとぴあのホームページでこのコンサートの開演時間を確認していたら、この公演が全席指定であることに気付き、売り切れが予想されるため、かなり早めに、慌てて家を出て、無事当日券を入手して、ロビーにて待機し、時間になって入場。
感想は、「スリムな見かけからは想像もつかないがっちりとした歌声に心をぎゅっと掴まれる」です。
まずはジョルダーノの「歌劇《アンドレア・シェニエ》より『祖国の敵』」。いきなりの豊かな低音の先制パンチが連射され、悲しみと悔しさを滲ませてた後、喜びと安らぎで包みました。続いてプッチーニ「歌劇《エドガール》より『この愛、私の恥』」。深煎りの甘さでゆったりと暖めて、穏やかに収めました。ここからロシアの歌が4曲。チャイコフスキーの「私は窓を開けた」を優しく艶やかに、同じ作曲家がゲーテの詩につけた「ただ憧れを知る者だけが」を、端正に翳りを纏(まと)って、独逸語で認(したた)めました。次はリムスキー・コルサコフが2曲。「高みから吹く風が」で、ゆっくりと希望の光を灯(とも)し、「ハ行詩」では、大らかに拡がりを持って、微糖の味わいを届けました。
2人が一旦袖に下がって、ピアノだけが再度登場し、リストの「巡礼の年 第2年『イタリア』より『ペトラルカのソネット』」。水飛沫(みずしぶき)が幾重にも跳ねて、次第に寄り添い、爽やかな流れになってせせらぎ、やがて小さく千切れて、儚(はかな)く消え去りました。
再びバリトンが舞台へ戻り、日本歌曲が4曲。宵闇の悲しさを引き摺る「出船」。高貴で重厚に響く「平城山」。すっきりとした青空を照らす「甲斐の峡」。強風が吹き荒れ、荒波が押し寄せた後、次第に静かに収まり、明るく力強く輝く「九十九里浜」。さらりとさりげなく和の香りを伝えました。
続いてトスティの「小さな夜想曲」から2曲。「バラの香りに」が、甘美に揺らめき、「下弦の月の大鎌よ」が、晴れやかに麗しく捧げられました。最後はヴェルディの「歌劇《ドン・カルロ》より『私の最後の日が参りました』」。勇敢に立ち向かい、柔らかで快い立ち居振る舞いで、耀きを放ちました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。ロシアで広くう歌われた「ともしび」を懐かしく、イタリア民謡の「カタリカタリ」を大らかに歌って、にぎにぎしく終演となりました。
音楽文化会館で行われたワンコインコンサートが満員の盛況となり、素晴らしいバリトンとピアノの演奏を皆で分かち合えたことに感動して、喜ばしい気分で、帰路に付きました。
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