吉田靖アンサンブル Heavenly Me Last Days

2017年6月25日(日) 17:30 喫茶MAKI 吉田靖アンサンブル Heavenly Me Last Days

オープニングアクト
 エレクトリックギターとコンピューターによる演奏/福島諭
 ピアノとコンピューターによる演奏/ 〃
 尺八とコンピューターによる新曲/ 〃

  福島諭(Gt,Pf,Comp)
  福島麗秋(尺八)

吉田靖アンサンブル
 Last days
 in november slumber
 quiet summer
 starcase
 lullaby for rainsongs
 prayer for dawn
 under calf,winged steps
 heavenly me

  籠谷紗希(Pf,Vn)
  秦進一(Vn,Va)
  武田基邦(Vn)
  本倉信平(Vc)
  吉田靖(Gt,Pf,Harmonium)

北区文化会館を出て、バイパスに乗り、途中渋滞を避けるため、竹尾で降りて、赤道を抜けて、みなとトンネル経由で帰宅。駐車場に車を放り込んで、喫茶MAKIへ。開演20分前に到着。
感想は、「コンピューターの作り出す無限の拡がりと、ピアノ&弦楽の平明な響きを楽しむ」です。
まずはオープニングアクトで、エレクトリックギターとコンピューターによる演奏。秘めやかな爪弾きが、空間に拡散し、鐘を鳴らして、幾重にも錯綜し、不意に時を刻んで、ふと立ち止まりました。続いて、ピアノとコンピューターによる演奏。海辺や森の風景が切り貼りされ、しめやかなピアノの動きと相まって、混ざり合い、変位して、歯車をかみ合わせました。このパート最後は、尺八とコンピューターによる新曲。長細い雲が棚引き、鯨が鳴いて、空を塗り込めると、掠(かす)れを含む息吹が、体温を吹き込んで、生命(せいめい)が満ち溢れ、汽笛が遠くに聞こえて、穏やかに収束しました。
休憩を挟んで後半はメインプログラム。まずはピアノと弦楽で2曲。「Last days」が氷砂糖の煌めきを届け、光の糸を長く引いて、驟雨(しゅうう)を降らせました。続く「in november slumber」では、甘く切ない調べが震え、低く伸ばし、響きを点描し、儚(はかな)げに映しました。次の「quiet summer」になると、暗く灯りを照らし、まったりと伸びあがって、ゆっくりと収めました。作曲者が登場して、鍵盤の連弾からの「starcase」。波紋の上を水飛沫が散って、懐かしく哀しい彩りで眉を引き、円周を描いて、淡く広がりました。5曲目は「lullaby for rainsongs」。六弦が放つ粒子を、優しくあやす弓の奏でが次第にその太さを増して、大河へ流れ込み、悠々と広がりを見せました。続いて「under calf,winged steps」。淡々と過ぎ去り、不規則に曲がり、泡を立てて、彼方へと染み渡りました。さらに「prayer for dawn」では、洋菓子の味わいを届け、蕩(とろ)ける甘美さの絃(いと)を張り、静謐な時間を演出して、平穏な空間を提供しました。プログラム最後は、「heavenly me」。乾いた照明で照らし、陽気なファンファーレが鳴り響いて、軽く弾(はず)み、厚く霧を吹き、区切りを刻んで、慰めるように奏でました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。「kim」が弦楽四重奏でゆったりと、「Family」がやんわりとにぎやかに届けられて、にぎにぎしく終演となりました。
関西からの落ち着いて美しい音楽が、ここ新潟でその姿を顕(あら)して、喝采を浴びたことを祝福して、家路を急ぎました。
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