クラリネットトリオ

2017年7月9日(日) 14:00 だいしホール クラリネットトリオ

ケーゲルシュタット・トリオ K.489/モーツァルト
 Ⅰ.Andante
 Ⅱ.Menuetto
 Ⅲ.Rondeaux(Allegretto)
8つの小品より Ⅱ~Ⅶ 作品83/ブルッフ
 No.2 Allegro con moto
 No.3 Andante con moto
 No.4 Allegro agitato
 No.5 Andante
 No.6 Andante con moto
 No.7 Allegro Vivace ma non troppo
クラリネット・トリオ 作品114/ブラームス
 Ⅰ.Allegro
 Ⅱ.Adagio
 Ⅲ.Andantino grazioso
 Ⅳ.Allegro

伊奈るり子(Cl)
山田美子(Pf)
佐々木友子(Va)
片野大輔(Vc)

10km走って、昼食を取り、少し休憩してから、だいしホールへ。開演20分前に到着。
感想は、「クラリネット三重奏の奥深さに感嘆する」です。
まずはモーツァルト。晴れやかに駆け出すクラリネット、渋く縁取(ふちど)るヴィオラ、煌めきを拡げるピアノが相まって、追いかけ、絡み合って、輝きを照らすアンダンテ。分厚く認(したた)めた軌跡で描き、軽やかな波立ちで支えるメヌエット。光の帯が伸び、暖かで豊かな響きで彩り、硝子(がらす)の破片を飛び散らせて、鮮やかに走り出すフィナーレ。爽やかに明るく冒頭を飾りました。続いてブルッフの「8つの小品」より、No.2,3,4が同じ編成で届けられました。愁いの表情で波打つ第2曲。意を決して向き合い、優しく呟(つぶや)く第3曲。一気に飛び込み、荒々しく畳みかけ、決戦を挑む第4曲。強い感情表現を見せ、起伏ある展開を繰り広げました。
休憩を挟んで後半はヴィオラがチェロに変わって、ブルッフのNo.5,6,7。落ち葉舞う秋の街頭を憂愁の調べがゆっくりと通り過ぎる第5曲。暗緑色の影が次第に明るさを取り戻し、穏やかに色相を変化させる第6曲。細やかに弾み、力強く躍動する第7曲。深みを増し、落ち着いた配色で塗り変えました。プログラム最後はそのままの組み合わせでブラームス。愁いと激情を交差させ、時に日差しを受けて、寂寥(せきりょう)の面影を見せる第1楽章。束の間の安らぎで癒し、夕凪(ゆうなぎ)の平穏を映す第2楽章。優雅に舞い、可愛らしく跳ね、重厚に重ねる第3楽章。全力で突破し、騒がしく格闘して、翳りを匂わせる第4楽章。濃厚な浪漫に満ちた熱情をたっぷりと仕上げました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはクラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノでメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」からの1曲。ほろ苦く鋭利な味わいを聞かせて、にぎにぎしく終演となりました。
クラリネットを含む三重奏の名曲を、惜しげもなく披露して、素晴らしい演奏で客席を沸かせた今回のコンサートが長く語り継がれることを予感して、喜ばしい気分で、帰路に付きました。
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