経麻朗 映画音楽の世界

2017年9月12日(火) 19:00 新潟市民芸術文化会館 スタジオA 経麻朗 映画音楽の世界

●映画「阿賀に生きる」
 1.阿賀に生きる/経麻朗 作・編
 2.土方抗夫のうた/ 〃
 3.雪ん子/ 〃
 4.ごろかけ漁/ 〃
●家族へ感謝
 5.ケイコのワルツ
●ソプラノ柳本幸子からのバースデイプレゼント
 6.うぐいす/佐藤春夫 詞 早坂文雄 曲
●ジャズを好んだ佐藤監督へ
 7.Summer Time/ Heyward 詞 Gershwin 曲
●星の文人 野尻抱影が愛した曲
 8.ツィゴイネルワイゼン/サラサーテ
●「星の文人 野尻抱影」紀伊國屋書店学問と情熱シリーズ(2002)
 9.Blue Child/経麻朗 石山響一郎 編
10.Wish for Peace/Katherine Sun 詞 経麻朗 曲 石山響一郎 編
●映画「SELF AND OTHERS」(2000)
11.SELF AND OTHERS
●「虹のかけ橋-台所と農業をつなぐ地域自立への長い挑戦」テレビ東京(1997)
12.秋の夢/経麻朗 作・編
●夜空の楽しさ!
13.星の踊り/ 〃
●「日本NGOとバナナ村の10年」NHK・BS日曜スペシャル(1999)
14.Winter Dream/Katherine Sun 詞 経麻朗 作・編 

奥村和雄、庄司愛(Vn)
佐々木友子(Vn,Va)
渋谷陽子(Vc)
江口鮎美(Fl)
倉澤桃子(Marmb、Per)
柳本幸子(S)
小林浩子(Pf)
経麻郎(Gt)

仕事を終えてりゅーとぴあへ。開演35分前に到着。
感想は、「メロディアスな曲達を極上の演奏でいただく」です。
まずは映画「阿賀に生きる」から2曲。弦楽器、フルート、ピアノ、ギターで「阿賀に生きる」のメインテーマが、甘やかな哀しみをゆっくりと靡(なび)かせ、速度を上げて、賑やかに競い合いました。続いて客席後方からソプラノが歌い出す「土方抗夫のうた」。強風に棚引き、辛さを飲み込んで朗々と鳴り渡り、笛が悲しげな節回しで長く、不規則に揺れながら、雨音を背に通り過ぎました。3曲目は「雪ん子」。切なく降りしきる影絵の街を抜け、寂しさを包んで流れ去りました。映画音楽の締めは「ごろかけ漁」。忙(せわ)しく追い立て、翳りを帯びて駆け巡りました。次は製作を支えた夫人に献呈された「ケイコのワルツ」。忍び足で、洒落た香りの哀愁を漂わせ、テンポを上げ、渦を巻いて、上空へ舞い上がりました。再度ソプラノが登場しての「うぐいす」。鮮やかな草書で書き記(しる)し、黒々と太い墨痕を残して、鮮烈に描きました。そして「Summer Time」。気怠さで裏打ちして、凜冽(りんれつ)な息吹を降ろすと、足早に走り出し、軽快にスイングして、アリアを塗り変えました。前半最後はヴァイオリンとピアノで「ツィゴイネルワイゼン」。艶(つや)やかで豊かな音色(ねいろ)で歌い、思う存分に豊穣を響かせて、粘り気のある弓を使うと、一転、弾(はず)み出す鍵盤に乗って、銀色に滑り出し、ゾクゾクさせる勢いで滑走し、カッコよく飛ばしました。
休憩を挟んで後半は"星の文人 野尻抱影"に因んだ曲で「Blue Child」。朝靄の中、穏やかに立ち上がり、幾重にも重なって、頭(かしら)を上げ、夜半の泡沫を沸き立たせて、しめやかに収まりました。続いてKatherine Sun が詞を付けた「Wish for Peace」。一途な想いを載せ、影を纏(まと)って、ゆっくりと坂を登り、胸に沁みる歌声を届けました。次は映画音楽で「SELF AND OTHERS」。愁いを映し、優しさを彩って、高みへと歩み出し、静かに俯(うつむ)きました。12曲目は「秋の夢」。物思いに耽(ふけ)り、胸に迫る憂愁を運んで、緩やかに着地しました。さらに「星の踊り」では、軽やかに刻み、リズミカルに舞って、美しい旋律を伝えました。プログラム最後は全員で「Winter Dream」。雪原の朝を包む、抜けるような青空が輝き、六角形の結晶が舞い降りて、声の流線形が曲がりくねった軌道を周回しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールは「阿賀に生きる」を再演し、にぎにぎしく終演となりました。
佐藤真監督生誕60年、没後10年、「阿賀に生きる」20周年の節目を祝うこの催しは、新潟の超豪華メンバーを集めての大きな"お祭り"となって、人々を楽しませ、忘れられない一夜になったことを確認して、興奮を隠しきれずに家路を急ぎました。
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