山本真希オルガンリサイタルシリーズ No.23 フランスの音楽

2017年10月6日(金) 19:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール 山本真希オルガンリサイタルシリーズ No.23 フランスの音楽

「テ・デウム」より前奏曲/シャルパンティエ
オペラ「アルミード」よりパッサカリア/リュリ
オルガン曲集第1巻ミサ曲「全能の創造主なる神」よりグロリア ティエルス・タイーユのレシ/グリニ
「教区のためのミサ」よりクラン・ジュによる奉献唱/クープラン
シシリエンヌ/フォーレ ★
幻想曲/ユー ★
オルガン交響曲第5番 ヘ短調 作品42より 第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ/ヴィドール
ノエル集第2組曲より第1曲 汝らの優しき大いなる神/バルバトル
みそさざい/ダマレ
3つの楽章 AWV66(M.C.アランによるフルートとオルガン編)/アラン ★
前奏曲、アダージョと「来たれ創り主なる聖霊」によるコラール変奏曲/デュリュフレ ◇

山本真希(Org)
神田勇哉(Fl,Picc)
新潟市ジュニア合唱団(飯原美帆、大縫沙矢、平野真友、山際朱里、長谷川茉那、谷沢紗耶)

仕事を終え、りゅーとぴあへ。開演20分前に到着。
感想は、「オルガン、フルート&合唱が織りなす奇跡の瞬間を味わう」です。
まずはシャルパンティエの「テ・デウム」より「前奏曲」。暖かで柔らかい奏でから、硬質で輝く響きへ移り変わり、サクサクと前へ進みました。続いてリュリの「オペラ『アルミード』」より「パッサカリア」。劇的な瞬間を経て、細やかにうねり、鮮やかに彩りました。次はグリニの「グロリア ティエルス・タイーユのレシ」。ゆっくりと広がる水滴が溢れ、赤銅色(しゃくどういろ)の筆致で行書しました。さらにクープランの「クラン・ジュによる奉献唱」では、濁りを含んだ光が、先を競って争い、柔軟な手触りから、鋭利な切れ味へと変わり、細く裁断して、急ぎ足で駆け抜けました。
フルートが登場してのフォーレの「シシリエンヌ」。重い足取りで歩み始め、涼やかに吹き過ぎて、甘く切ない調べを届けました。そのままの編成でユーの「幻想曲」。曇り空を描き出す鍵盤に、爽やかな晴れ間を覗かせる笛が相まって、水中をひらりと遊泳し、勢いよく走り出して、穏やかに納めました。
前半最後は再びオルガン独奏でヴィドールの「オルガン交響曲第5番」より第1楽章。繊細にたわみ、切り立った縁(へり)で刻み、するりと抜け出して、頂きへ駆け上がり、持てる力を全開にして咆哮し、ゆらゆらと揺れて、一点に結びました。
休憩を挟んで後半はバルバトルの「汝らの優しき大いなる神」。元気よく弾(はず)み、くすんだ金色で足を踏み鳴らしました。続いてピッコロとオルガンでダマレの「みそさざい」。楽しげに囀(さえず)り、陽気に踊って、軽快に仕上げました。フルートに持ち替えて、アランの「3つの楽章」。もやもやとした煙を棚引かせるアンダンテ。神秘的に絡まり合うアレグロ。厳しげな顔つきで走り去るヴィヴァーチェ。灰色に染まった色彩で飾りました。プログラム最後はデュリュフレの「前奏曲、アダージョと『来たれ創り主なる聖霊』によるコラール変奏曲」。淡い靄(もや)が、さわさわと匂い立ち、鈍い輝きを放つ「前奏曲」。ゆっくりと薄衣(うすぎぬ)を剥がし、幾重にも重なって、光速が萌え出(いず)る「アダージョ」。黄金(おうごん)の煌めきを放つ鍵盤が叫び、鄙びた祈りを歌う合唱が抑えて、繰り返される応答が透き通る調和を形作り、清らかな波立ちを映す「『来たれ創り主なる聖霊』によるコラール変奏曲」。平明で素直な革袋に、捉えどころのない、透明な酒を注いで、妙なる味わいを伝えました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。まずは多久潤一郎の「無伴奏フルートのための虹」が技巧を駆使して届けられると、次は出演者全員(+児童合唱)でフランクの「平和の糧」。心洗われる和声を聞かせて、にぎにぎしく終演となりました。
改装なったりゅーとぴあのコンサートホールのオルガンが、再びその命を取り戻し、素晴らしい音色(ねいろ)を聞かせてくれたことに感動して、家路を急ぎました。
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