トリオ・ペンナ 第六回演奏会 トリオ・ソナタの愉しみ Ⅵ

2017年10月20日(金) 19:00 新潟市民芸術文化会館スタジオA トリオ・ペンナ 第六回演奏会 トリオ・ソナタの愉しみ Ⅵ

トリオソナタ ト短調 op.4-2/レグナンツィ
 Adagio~(Allegro)~Adagio~Allegro
トリオソナタ ニ短調 op.2-1/カルダーラ
 Preludio~Alemanda~Corrente~Giga
組曲第3番 ハ短調/レイエ
 Allemande~Corrente~Sarabande~Aria~Menuet~Giga
トリオソナタ ト短調 op.2-5/ 〃
 Vivace~Allegro~Largo~Allegro
2つのヴァイオリンのためのソナタ ヘ長調 Op.3-4/ルクレール
 Allegro assai~Aria gratioso~Giga
シャコンヌ ホ短調 BuxWV 160(オルガンのための)/ブクステフーデ
トリオソナタ ニ長調 FaWV N:D4/ファッシュ
 Andante~Allegro~Affettuoso~Allegro

トリオ・ペンナ
 廣川抄子、佐々木友子(Vn)
 笠原恒則(Cemb)

仕事を終え、新潟市民芸術文化会館へ。開演30分前に到着。
感想は、「妙なる弦と精妙なるチェンバロの奏でに酔う」です。
まずはレグナンツィの「トリオソナタ」。ゆったりと艶(つや)やかに引き伸ばされ、ふんわりと香り、ちょっとだけ急いで、ふっと緩め、ときめきを揺らしました。続いてカルダーラの「トリオソナタ」では、光を放ち、悲しみを照らしすプレリューディオ。陽炎(かげろう)が揺らぎ、急ぎ足で行き過ぎるアレマンダ。柔らかに刻むコレンテ。跳ねるように舞うジーガ。生きいきとした鼓動を伝えました。次はチェンバロの独奏でレイエの「組曲第3番」。甘やかに煌めきを綴り、爽やかな時雨(しぐれ)を降らせ、優しく銀糸(ぎんし)を編んで、細やかな網目を張り、穏やかに歌い、足早に連射して、宙空を滑走しました。前半最後は同じ作曲家の「トリオ・ソナタ」。古風な装いで愉しげに響きを交わすヴィヴァーチェ。まろやかに翳りを宿すアレグロ。夏の木陰の涼しさを誘(さそ)うラルゴ。ひらひらと薄衣(うすぎぬ)を羽搏(はばた)かせ、絶妙の間合いで切り結ぶフィナーレ。快い喜びを解き放ちました。
休憩を挟んで後半はルクレールの「2つのヴァイオリンのためのソナタ」から。ひんやりとした肌触りを、暖かい羽毛で包み、水飛沫(みずしぶき)を上げるアレグロ・アッサイ。ゆるりとした秋の午後の日差しの温もりを伝えるアリア・グラツィオーソ。耀きを放ち、とろりとした波立ちを誘(さそ)うジーガ。芳醇な音色(ねいろ)で聴衆を魅了しました。続いてヴァイオリン、ヴィオラとチェンバロによるブクステフーデの「シャコンヌ」。愁いの表情で話し始め、栗色の衣装を纏(まと)って、次第に燃え上がり、アツい想いで駆け抜けました。プログラム最後はファッシュの「トリオ・ソナタ」。眩しい陽光で記(しる)し、張りのある糸を巡らせるアンダンテ。輝きを瞬(またた)かせ、忙(せわ)しげに階段を駆け上がるアレグロ。悲しみに裏打ちされた微睡(まどろみ)を映すアフェットゥオーソ。スイスイと遊泳し、ジャブジャブと掻きまわして、明るさを振りまくフィナーレ。軽やかに飛び立って、快晴の空に航跡を残しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはポルポラの「トリオ・ソナタ」から第1楽章。湿り気を帯びた美しさで飾り、しっとりとした終演となりました。
様々なトリオ・ソナタを追求するこのシリーズは、未知なる名曲との邂逅を齎(もたら)し、音楽の新たなる魅力を伝えてくれる貴重な機会であり、素晴らしい演奏でそれを実現して頂けることに感謝して、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。
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