サファリオーケストラ 2017 新潟演奏会

2017年10月28日(土) 19:00 新潟市音楽文化会館 サファリオーケストラ 2017 新潟演奏会

夜想曲 第2番 変ホ長調 作品 9-2/ショパン
 田中健太郎(Pf)
6つの前奏曲(序奏)とフーガより第1番 前奏曲 Adagioとフーガ/モーツァルト=バッハ
 岡田迪子(Vn) 左近允陽子(Va) 神尾美智子(Vc)
弦楽四重奏曲 第12番「アメリカ」第1楽章/ドヴォルザーク
 吉原雄一、岡田迪子(Vn) 真下陽子(Va) 佐藤結美(Vc)
弦楽四重奏曲 第2番 第3楽章/ボロディン
 戸井田てるみ、吉原雄一(Vn) 末千夏(Va) 芳山朋史(Vc)
弦楽六重奏曲 第1番 第1楽章/ブラームス
 岡田迪子、吉水宏太郎(Vn) 左近允陽子、金田綾子(Va) 小柳さゆり、神尾美智子(Vc)
ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調/バッハ
 厚母理恵(Vn) 田中健太郎(Pf) 
弦楽六重奏曲 第1番 第2楽章 弦楽合奏版/ブラームス 山田浩之 編
弦楽のためのシンフォニエッタ/幸松肇

サファリオーケストラ
前澤均(指揮)

仕事を終え、音楽文化会館へ。開演40分前に到着。
感想は、「未知なる土地での挑戦をアツく、冷静に仕上げる姿に心を動かされる」です。
まずはピアノ独奏でショパンの「夜想曲 第2番」。優しい調べを、ゴツゴツとした岩肌で支え、キラキラと縁取って、幕開けを飾りました。続いて弦楽三重奏でバッハの原曲にモーツァルトが付け足してできた「6つの前奏曲(序奏)とフーガより第1番」。曇り空の切れ間」から差し込む温もりに、張り詰めた糸が光る「アダージョ」。乾いた悲しみが追いかけ、絡み合って、網目模様を織りなす「フーガ」。二人の作曲家の色合いを端正に映し出しました。次はドヴォルザークの「アメリカ」。朝焼けの薄明りを背に、極太の筆致で長閑(のどか)さを描き、草原のざわめきが揺れ、懐かしい歌をしみじみと伝えて、安らぎを与えました。さらにボロディンの「弦楽四重奏曲 第2番」からの第3楽章では、栗色の夢想がうっすらと漂い、高く低く重なり合って、ゆっくりと舞い降りました。前半最後はブラームスの「弦楽六重奏曲 第1番」から第1楽章。漉し餡の味わいで揺らぎ、まったりと流れると、影が過(よぎ)り、熱き血を滾(たぎ)らせて、大海原を渡り、再び穏やかに消え入りました。
休憩を挟んで後半は弦楽合奏と鍵盤の通奏低音を背にバッハの「ヴァイオリン協奏曲 第1番」。鬱蒼(うっそう)たる木立が風に靡(なび)く中、煌めきが抜け出し、大空を駆け巡り、森へと舞い降りる第1楽章。夏の日の平原に点在する茂みをすり抜ける艶やかな光がゆるりと揺蕩(たゆた)う第2楽章。降りしきる驟雨(しゅうう)の雲間を、低空で滑走し、勢いを持って駆け抜ける第3楽章。独奏と合奏体が一体となって、古雅な風景を描きました。続いて弦楽合奏に編曲されたブラームスの「弦楽六重奏曲 第1番」から第2楽章。愁いの奏でを分厚く引き摺り、濃厚な切なさを塗り込めて、アツい想いを伝えました。プログラム最後は、作曲者同席の下(もと)演奏された幸松肇の「弦楽のためのシンフォニエッタ」。剣劇の喧噪を沸き立たせ、翳りを垣間見せて、ひた走る第1楽章。古い家並みの昼下がりの闇を映し、密やかに過ぎる第2楽章。土を蹴って駆け出し、体毛を毛羽立たせて、一心に突き進む第3楽章。清廉な味わいで、陰翳を照らしました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはシベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」。暖かく爽やかに奏でて、にぎにぎしく終演となりました。
遠路遥々東京よりこの地へ来訪し、溌剌たる熱気と生き生きとした希望を伝えて頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で、帰路に付きました。 
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する