大瀧拓哉インストアライブ

‎2017‎年‎10月‎31‎日(火) 18:30 コンチェルト 大瀧拓哉インストアライブ

アーシペル第4番/ブクレシュリエフ
ソナタ k.27,k.519,k.141/スカルラッティ
メフィスト・ワルツ第1番/リスト
芸術のための練習曲第5番"質問"/バラ
ラプソディ Op.1/バルトーク

大瀧拓哉(Pf)

仕事を終え、コンチェルトさんへ。開演10分前に到着。
感想は、「古(いにしえ)から現代までの"超絶技巧"を十二分に堪能する」です。
まずは1925年生まれのアンドレ・ブクレシュリエフの「アーシペル第4番」。静かな霧が充満し、不規則な氷片が散らばって、乾いた空白の間に光の粒が配置され、凶暴な唸りで駆け抜け、足早に階段を昇り降りして、響きの地図を読み解きました。続いてドメニコ・スカルラッティの「ソナタ」から三曲。温(ぬる)く、うっすらと悲しみの銀箔(ぎんぱく)で覆われた煉瓦をこつこつと積み重ねるk.27。勢いを増し、全力で走り去るk.519。余裕を持って、愉しみで刻むk.141。端正に興奮を掻き立てました。次はリストの「メフィスト・ワルツ第1番」。キツく飛び跳ね、生きいきと舞い踊り、ゆったりと様子を伺い、何者かが乗り移ったように乱舞して、快活に収めました。さらにエクトル・バラが2015年に作曲した「芸術のための練習曲第5番"質問"」では、不安を影を過(よぎ)らせ、硝子の破片が舞い散り、一瞬落ち着いて歩を進め、急峻な脈動を生み出して、茫洋の彼方へと行き過ぎました。プログラム最後はバルトークの「ラプソディ」。浪漫の薫りを隠し味にして、激しく、優しく鼓動を伝え、手を替え品を替えて呟き、様々な表情で翳りを顕(あらわ)して、ゆっくりと歩みを止めました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。バルトークの「3つのチーク地方の民謡」とヘンデルの「組曲」から「メヌエット」が届けられ、素晴らしいリサイタルの余韻を美しく飾りました。
3日前に急遽決まったこのインストアライブですが、今後のヨーロッパツアーの前哨戦としての位置付けを果たし、なおかつ熱情的で魂の籠った見事な演奏で、ここ新潟の聴衆にエキサイティングな一夜を届けて頂いた貴重なひとときになったことに感謝して、興奮冷めやらぬ喜ばしい気分で、家路を急ぎました。
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