ブエノスアイレスの秋2017~オール・ピアソラプログラム

2017年11月12日(日) 19:00 MONKS MOOD JAZZ CLUB ブエノスアイレスの秋2017~オール・ピアソラプログラム

革命家
チキリン・デ・バチン
フーガと神秘
リベルタンゴ
天使の組曲
 導入部
 ミロンガ
 死
 復活
忘却
アディオス・ノニーノ
ブエノスアイレスの四季
 春
 夏
 秋
 冬
  ※作曲者は全てピアソラ。

松村秀明(Pf)
佐原敦子(Vn)
灘尾彩(Vc)

だいしホールから戻り、軽食を取って、少し休憩し、バスでMONKS MOOD JAZZ CLUBへ。開演30分前に到着。
感想は、「強靭で美しいトリオに熱狂し、心奪われる」です。
まずは挨拶替わりの2曲。麝香(じゃこう)の匂いを放ち、強烈な勢いで愁いを奏で、繊細で硬質な弓遣いで飛ばす「革命家」。ゆっくりと優しくまろやかな薫りで癒す「チキリン・デ・バチン」。冒頭から魅力的な音色(ねいろ)で聴衆の心を鷲掴みにしました。続いての「フーガと神秘」では速く乾いた琥珀の味わいで競い合い。燻(いぶ)しの味わいを熟成させた肌触りを見せて、一途に駆け抜けました。ここでお馴染みの「リベルタンゴ」。伸びやかに歌い、野生の直感で刻んで、憂愁の旋律を鼓動に乗せました。前半最後は「天使の組曲」。頸木(くびき)を背負って階段を上がり、淡い哀しみを引き摺って、嵐に立ち向かう「導入部」。気怠(けだる)い気分を漂わせ、粘りを持って揺蕩(たゆた)う「ミロンガ」。激しい拍節を効かせ、アツく速度を上げて高揚する「死」。なみなみと旨酒を注(つ)ぎ、明るく表情を変えて、嶮(けわ)しい坂を駆け上る「復活」。亜熱帯の熱と民族の活気を映して、興奮を誘いました。
休憩を挟んで後半は「忘却」から。抑え気味に長く伸びる哀愁を漂わせ、倦怠の気分を記(しる)すと、続く「アディオス・ノニーノ」では、静に荒れる波頭を抱(いだ)き、薄緑の翅(はね)を震わせて揺らぎ見せました。プログラム最後は「ブエノスアイレスの四季」。鮮やかなステップを踏み、熱さを宿す枯葉で彩る「春」。翳りのある光沢を湛え、深緑の艶めきで揺らぐ「夏」。蠱惑的に踊り、濃厚な寂しさを募らせる「秋」。ゆっくりと歩み出し、木の葉の憂鬱を照らして、速度を上げ、激しさを増す「冬」。暗く甘やかな舞踊を切り取って、熱狂を醸し出しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールが2曲。「鮫」を軽やかに転がし、「アヴェマリア」を湿度をたっぷりと含ませて、穏やかな終演となりました。
こじんまりした酒場で、熱気あふれる三重奏を展開し、濃厚な音色(ねいろ)で魅惑のひとときを頂いたことに感謝して、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。
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