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Noism1 『NINA−物質化する生け贄』

2017年12月15日(金) 19:00 新潟市民芸術文化会館劇場 Noism1 『NINA−物質化する生け贄』

The Dream of the Swan
 演出振付:金森穣
 音楽:トン・タッ・アン
 衣裳:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
 美術:須長檀
 出演:井関佐和子
『NINA−物質化する生け贄』
 演出振付:金森穣
 音楽:トン・タッ・アン
 衣裳:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
 椅子:須長檀
 オリジナル照明デザイン:金森穣、森島絵都
 リハーサルディレクター:井関佐和子
 出演:Noism1
 中川賢、池ヶ谷奏、吉崎裕哉、浅海侑加、チャン・シャンユー、坂田尚也、井本星那、鳥羽絢美*、西岡ひなの* *準メンバー
 制作:上杉晴香、堀川いずみ、関佳蓮、遠藤龍

仕事を終え、りゅーとぴあへ。開演35分前に到着。
感想は、「躍動する肉体と舞踊する精神の眩(まばゆ)さを心に刻む」です。
まずは「The Dream of the Swan」。腰かけたベッドに灯る心の病(やまい)の肖像が怖れ慄(おのの)き、不安を掻き消すようにあがき、周辺を彷徨って、抑えが効かなくなり、感情を爆発させ、燃え尽きて放心する時を経て、正気を取り戻し、再び傷口が疼き、苦しみを顕して、静かに消え入りました。
続いて『NINA−物質化する生け贄』。凍り付いた場面が支配し、徐々に動き出す傀儡(くぐつ)とそれを操(あやつ)るものたち。その中で愛が芽生え、仮初(かりそ)めに育(はぐく)んで、果実を収穫しようと試みるが、その想いは容赦なく遮られ、混迷が沸き起こり、操り人形たちが意志を持ち始め、反逆の狼煙(のろし)を上げ、争いが勃発し、抑制を排除して、赤く燃え上がり、やがて燃え尽き、炎の衣装を取り去ると、安寧が訪れるように見せて、支配者を打ち据え、役割を奪い取って、静かに入れ替わりました。
会場からは大きな拍手が贈られ、何回もカーテンコールが行われ、この素晴らしい舞踊を体験させて頂いたことに、大いなる感謝と賛辞を贈りました。
この舞踊団の基本となる演目を9年の時を経て再演することの意義と、それ以上に物語りを排し、舞踊の究極の一隅を照らすこの舞台の驚異を目の当たりに出来たことに感動して、喜ばしい気分で、帰路に付きました。
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