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サルーム・万葉子 ピアノリサイタル

2017年12月17日(日) 19:00 新潟市民芸術文化会館スタジオA サルーム・万葉子 ピアノリサイタル

クラヴサン曲集と運指法第2巻より「やさしい訴え」/ラモー
幻想的小品集より「前奏曲」Op.3-2/ラフマニノフ
「幻想小曲集」Op.12/シューマン
 1.夕べに
 2.飛翔
 3.なぜに?
 4.気まぐれ
 5.夜に
 6.寓話
 7.夢のもつれ
 8.歌の終わり
「若い娘たちの五つの肖像」/フランセ
 1.気まぐれな
 2.柔和な
 3.気取った
 4.物思いに耽った
 5.モダンな
「夜のガスパール」/ラヴェル
 1.オンディーヌ 水の精
 2.絞首台
 3.スカルボ

サルーム・万葉子・スライヤ・アナスタシア(Pf)

一旦りゅーとぴあを出て、家に戻り、少し休憩してから、スタジオAへ。開演35分前に到着。
感想は、「いままでに聞いたことのないクリアなピアノの響きを驚きを持って味わう」です。
まずはラモーの「やさしい訴え」。悲しみに裏打ちされた穏やかさで紡ぎ、時折見せる煌めきで彩りを添えました。続いて「鐘」の別称で知られるラフマニノフの「前奏曲」。石造りの壁がそそり立ち、闇の中に愁いを宿して移ろい、強靭な刃物を振り下ろして、響きの結晶体を築き上げました。そのまま続けてシューマンの「幻想小曲集」へ。優しく慈(いつく)しむように奏でる「夕べに」。硬質な波立ちを綴り、硝子の艶めきを映す「飛翔」。ゆったりと柔和に揺れ、しなやかに漂う「なぜに?」。角張った表情で刻み、細やかに転(ころ)がす「気まぐれ」。切迫した面持ちで進み、急(せ)かすようにざわめく「夜に」。愉しげに弾(はず)み、軽快に刻む「寓話」。明るく振舞い、にこやかに弾き込む「夢のもつれ」。大胆に打ち鳴らし、ゆっくりと繊細に鍵盤の上を舞う「歌の終わり」。さっぱりと明瞭に仕上げました。
休憩を挟んで後半はフランセの「若い娘たちの五つの肖像」から。軽やかに楽しみ、可愛いげに遊ぶ「気まぐれな」。ゆっくりと陽光を浴びて、きらきらと光る「柔和な」。悪戯(いたずら)っぽく拗(す)ねて見せ、速く遅く揺らめく「気取った」。水槽の中で光を屈折させ、優雅に泳ぎ回る「物思いに耽った」。楽しさを振り撒き、次第に横揺れを起こして、激しく舞い踊る「モダンな」。粋で透明な輝きを十二分に発揮して、新しい風を吹かせました。プログラム最後はラヴェルの「夜のガスパール」。せせらぎを映し、光の粒がよどみなく湧き出(いで)て、透き通る結晶が降り注ぐ「オンディーヌ」。不安の足音が延々と続き、影が纏(まと)わりついて、淡く燃える蜃気楼が揺蕩(たゆた)う「絞首台」。低く持続する揺れを受け止め、硬く凍り付いた震えが覆い被さり、水蒸気を発散して、混乱を追い詰める「スカルボ」。不気味な響きを浮き彫りにし、しかもそれ美しく崇高に仕上げて、作曲家の個性を見事に再現しました。
会場からは大きな拍手が贈られ、それに応えてのアンコールはショパンの「ノクターン 第2番」。優しい調べで癒して、穏やかに終演となりました。
巴里からの息吹をそのまま伝えるような素晴らしい技の冴えと、曲の持つ特徴をくっきりと切り取って聴衆に届ける歌心に触れられたことに大いに感動して、喜ばしい気分で、家路を急ぎました。
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